プロレスにおけるウルトラマン | ミスター・プロレス・アワー

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幼少のころからウルトラマン、ウルトラシリーズをプロレスとともに敬愛しております。
 
ウルトラキャラクターが複数プロレス界に登場していますが、登場する度に微妙な気持ちになったものです。
 

ウルトラキャラクターのプロレスラーの先駆者といえばメキシコのウルトラマンでしょう。
この写真は1979年の初来日のとき。
円谷プロも協力的だったようで。
これくらいのサービスはしたものの公認というわけではないんですね。
一応円谷公認のウルトラキャラクターはウルトラマンロビンただ一人(のはず)。
当時は版権持ってる側も権利関係に明るくないからテキトーだったんでしょうね。
「ま、一時的には協力すっか」みたいな感じでこの共演が実現したんでしょう。
 
メキシコのウルトラマンが「伝説」になったのはタイガーマスク絶頂期の1982年の来日でしょう。
 
今から38年前の1982年6月18日、「サマーファイトシリーズ」の開幕戦、蔵前大会でタイガーマスクと対戦。
 
テレビ欄に「タイガーマスクvsウルトラマン」と掲載されてて、この文字の並び見ただけで興奮しましたよ。
 
しかしメキシコのウルトラマンはレスラーとしては並みくらいでタイガーマスクに太刀打ちできる感じじゃなかったですね。
タイガーの動きについていけず途中でバテちゃって。
 
タイガーはこの試合で側転式のプランチャ「スペース・フライング・タイガー・ドロップ」を初披露。
これを食らったウルトラマンはグロッキー状態。
 
プロレススーパースター列伝では意識混濁となったウルトラマンがこう描かれておりました。

「POWAAAN」。

 

スペース・フライング・タイガー・ドロップ食らったため宇宙空間にトリップしてしまったと!

この描かれ方も「伝説」!

 

何とかリングに生還したもののタイガーのジャーマンでダメ押しされて敗北。

スペシウム光線出す前に終わってしまいました(しんみり)。

 


ちなみにこの日は生中継でした。

メインは当時糖尿病で体調崩して欠場気味だった猪木さんとスコット・マギーのシングルマッチ。

マギーはカール・ゴッチ推薦という触れ込みでしたがいいところなく猪木さんが秒殺勝利。

私の記憶が正しければ、猪木さんとマギーの試合がはじまったのは番組終了間際。

「この試合は最後まで見られないな」

と思ったら、エンディングで勝ち名乗りをあげる猪木さんの姿。

「え? 終わったの?」と呆気にとられました。

猪木さん体調悪くて長い時間試合できないからさっさと終わらせたんでしょうね。

 

 

で、ウルトラマンですが、同じシリーズの大阪大会でタイガーと再戦しましたがこの試合でも完敗。

タイガーの大ファンなんで嬉しいんですが、仮にもウルトラマンと名乗っているレスラーがあっさりやられちゃうのは何だか寂しかったものです。

 



同じ時期全日本プロレスにウルトラセブンが登場。

正体は元国際プロレスの高杉正彦。

 

ジュニア王者だった大仁田のライバル的存在として全日本に登場しましたが、新日本に来たメキシコのウルトラマン以上に微妙でした。

 

メキシコのウルトラマンは異国の人が日本のウルトラマンに便乗したというエクスキューズがありますが、セブンは日本人の高杉の変身すからね。やめてほしいな~と思ったものです。

 

リング上のファイトは新日本に来たメキシコのウルトラマンと一味違う…

 

 

ことはなく、

平凡な前座レスラー然としてました。

 

登場初期は大仁田やチャボと絡んだりしましたが、そのあと特に活躍もせず。

次第に注目カードにラインナップされることは少なくなり、テレビに映るとしたらもっぱらセコンドでした。

ジャージ着た「ウルトラセブン」がリング下にいるのが普通の風景になってる姿が実にシュール。

仕事だから仕方ないんですけどね。

 

試合が荒れるとセブンも止めに入るわけですが、特に事態を収拾できることもなく。

数々の異星人から地球を守ってくれたウルトラセブンが暴れる外国人レスラーにあたふたする様は残念なものがありました。

 

新日本に来たメキシコのウルトラマンはスキルは微妙でもタイガーマスクと印象に残る試合をできたことがある意味勲章だと思うんです。

セブンはそういうのなかったすからね。

 

全日本に人気のルチャドール、リスマルクが来たことありました。

1984年の新春シリーズに来日。恒例の新春バトルロイヤルでいきなり優勝して話題になりました。

そのバトルロイヤルで天龍に見事なブランチャ決めて大喝采を受けました。

冬休み明け学校に行ったら「リスマルク見たか? 格好いいな!」とクラスで話題になったものです。


そのリスマルクとセブンがシングルで対戦したんですがこれがひどかった。

セブンはリスマルクの動きについていけない、

というかついていこうともせず終始グダグダ。

 リスマルクが台無し。

「お前は引き立て役さえ満足にできないのか」とイラっときました。

 


高杉は今もセブンを名乗って活動してます。

マスクなどグッズ売ったりしてます。

本人は「昔円谷の人から許し得た」と言ってますが本当すかね?

円谷プロが気づいてないか、面倒くさいから文句言わないだけのような。

 

許し得たのが本当だとしてもやめてほしいと正直思います。

これ以上スーパーヒーロー、ウルトラセブン名乗んないでほしいです。

 

またこの人色々「吹く」でしょう。

 

自己顕示欲強いプロレスラーは多いし、過去の話を大きくしたり悪口言う人もいます。

例えばカ〇キとか〇ブキとか。キラーカー〇とかキラー〇ーンとか。

ある程度名前があるレスラーなら「しゃーないな」と思うんですが、グダグダセブンのイメージが強い高杉が色々言ってるの記事で見ると「ちょっと口が過ぎるわよ!」と言いたくなってしまいます。

 


「アニメの実写化は是か非か問題」がありますが、架空のヒーローのプロレスラー化も同様かもしれません。

タイガーマスクは大成功しすぎの特例。

ライガーは原作を超えちゃった稀有な例。

それ以外成功したような記憶があまりありません。

そんな中ウルトラシリーズという国民的世界的ヒーローを拝借しちゃったら大変です。


そういやアミーゴ・ウルトラとかウルトラ・タローとかもいたなぁ(遠い目)