最近、一人で新宿に行った帰りには、必ずといっていいほどBERG(ベルク)に立ち寄っています。

BERG(ベルク)。
新宿駅構内にある、小さなビア&カフェ。
店も明るく清潔なイメージで気軽に入れて、スタバとかドトールとかと同様のスタイルで入り口で注文するのですが、お酒やそれにあうおつまみも充実しているという、気の利くカフェ。

私の場合、そこでとりあえず生ビールを一気に飲み干します。
一杯310円って安い!その後、ハーフ&ハーフ、赤ワイングラス、と次々といきます。

つまみは「キッパーヘリング」というニシンの薫製をオーダー。
これがまた魚の旨味がギューッと凝縮されていてたまらなく美味しい。
付け合わせの生タマネギスライスで時折口直しして、またビールをゴクリ。くぅ~。そして再びキッパーヘリングをパクリ。う~ん。ビールはやっぱりハーフ&ハーフかギネスにすると、黒ビール系の甘苦さがニシンの鉄分っぽさをより引き立ててくれて、イリュージョンです。

そこそこお腹が減っている時は「マイスターベーコンドッグ」。ジューシーでこだわりのベーコンを挟んだパン。もしくはホットドッグに4種のチーズソースがかかった「クアトロ・チーズドッグ」も、ガーリックがきいたトロ~りチーズが、満足感高しです。

なんせ狭い店なので、隣りの席に座った人々の会話が丸聞こえ。バーとか酒場だったら、そんなに近い距離で飲んでいるんだったら他人同士でも知らぬ間に会話に参入し、気づいたら仲良くなって一緒に飲んでるというのもアリですが、そこはカフェ要素も兼ねてあるだけに、気安く隣人に話しかけられる雰囲気ではありません。そのつかず離れずというか、席は確実に知り合いの範囲でくっついていながらもとことん知らない人同士でい続けられるというか、そんな不思議な距離感は遠慮することなく他人の会話を盗み聞きでき、精神的な酒の肴として楽しめる状況なのです。

時に、40代サラリーマンの二人組み。
同僚で両方とも子持ちらしいが、どうやらそのうちの一人だけ近々リストラにあいそうとのことで(あいそうというところがミソ。リアルな緊迫感が漂います)同僚なのに確実に現時点で差が生まれてしまった微妙な関係性の会話を聞きながら赤ワインをちびり。

時に、どう見ても60過ぎの熟年カップル。
健全な雰囲気でいかにその日のデートが楽しかったかをお互い語りあっていたかと思えば、白ワイン2杯飲み干して急激に頂点に達したのか激しいボディータッチが始まり…性欲は健全な証拠、ありあり、と思いつつ、ビールをごくり。

はたまた、どうやらレズビアンな二人。
一つの小説をお互いに無言で読み合い、時々視線で会話をする独特な光景。男役の方が彼女のためにおかわりのビールを運んであげる姿はだいぶ男らしく健気でもあり、まんざらでもないかもと思いながら私もおかわり・・などなど。

新宿という場所がらか、多種多様な他人の生き様を肴に晩酌をするのはおもしろく、完全に家政婦は見た状態にはまっている自分が危険です。

まあそこは幸か不幸か女一人飲みゆえ、いい具合に酔ったら誰にも気兼ねせず席をたち、帰るのが億劫になる前に電車に飛び乗れる、身軽さ。深みにハマる前にサッとひけるのがいい。

昔ながらのチョイ飲み屋は難しそうだし一見さんだと入りづらい、立ち飲み屋は落ち着かないしヒールの場合足が痛い、カウンターバーではなんとなくかしこまり過ぎて緊張してしまう、そんな時には、始まりも終わりも自分のタイミングで気兼ねせず、カフェ感覚で居座って好きに酔える、このBERG(ベルク)は、本当に使い勝手のいい店だったりするのです。

そんな愛しきBERGに立ち退き話があがっているという。
どうして?あんな店、なかなかないってのに…
せめて一日でも長く居座ってほしいです。


恵比寿のバーにて。
正統派の、優しい、そんなバーテンダーさんに出会いました。

まず一杯目に、ウイスキーのソーダ割りが飲みたいと伝えると、数ある中からグレンリべットをオススメいただきました。そして、2杯目もまたウイスキーのソーダ割りで違うものをと伝えると、またしても数ある中からボウモアが。
そのセレクトも動作もとても真面目で、この方は、とても誠実な方なのだなと思いました。

お店も小綺麗で、アンティーク調の家具も清潔な印象。もう10年以上もやっているそう。
だって真面目じゃなきゃ、恵比寿のこんないい土地で、そんなに続けられないはずだから当然っちゃ当然だけど、すごい。

シメに、甘ザッパリするカクテルをお願いしたら、私の大好きな「ジャックローズ」が!
久しぶりのジャックローズにテンション急上昇。
りんごのブランデー、カルヴァドスに、ライムジュースとグレナデンシロップを入れて、まさに甘ザッパリに相応しいカクテル。

大好きなカクテルのわりにあまり自分からはオーダーしない理由は、こういう風にバーテンダーさんのセレクトで出してもらえるとものっすごくプラスアルファの満足感がある、スペシャルカクテルだからです。

私の中ではジャックローズは、ちょっぴりおてんば娘なイメージ。
おてんば娘って、やっかいだけれど愛くるしくって、ほっとけない存在っていう気がするのです。
この場合の赤いローズの色は、洗練されたエレガントな女性というよりかは、あぶなっかしくてそそっかしいけれどもキュートなんだよなぁ…という現実的で身近な女の子の濃度。

そんなカクテルをおもむろにバーテンダーさんから出された日には、多少なりとも、それは一晩目の前にカウンター越しに座っただけの一お客であっても机上の空論な関係ではなく、ややこのバーテンダーさん私のこと少しいいと思ってるんじゃないのか?的な、自意識過剰、リアルモード、直結妄想状態に陥ることが出来るのです。

であるからして。ジャックローズは突然出されたい。
ストーリー的には。
嘘でもいいから。

思わせぶりな感じで強めにシェイカーを振り、荒い情熱を見せつけるかのように、これでもか!と一気にカクテルグラスに注ぎこんで、ゆっくりと、じりじりと、私の目の前に差し出してほしい。
出来れば、斜めの角度で。


そして、久しぶりに私の目の前に出された、こちらのジャックローズ。
ヨコシマな期待感を胸に、一口いただいてみると、、、、 

・・・うん!・・これは、とっても、清潔なお味!

ほのかに香るりんごの風味にライムの酸味がやさしく馴染み、スッと口に入って、そのままスッと喉に流れて消えていきます。ちょうどいい冷え具合、素直な舌触り。

一口いただいた瞬間に、残念ながら、先へ繋がるストーリーはいったんお預けです。
真面目に宿題をこなすべく、すぐに帰らなければならない生娘なのですから。
あ、門限が!いけない、早く帰らないと。おさげが揺れて・・


本当に、誠実なバーテンダーさんなんです、きっと。
逆に、御礼を言わなければいけません。妄想を制止していただけて助かりました。
これから帰るというシメの一杯に、まさにぴったりな味でした。

ただ、ここが面倒くさいところ。
私はやっぱり三十路越えです。
面倒くさいジャックローズの方が気になるなんて、ほんとになんてタチが悪いのでしょう。

なので、やっぱり、帰りたくなくなるジャックローズを求め続けることになるのではないかと思っています。

渋谷のインドネシア料理「アユンテラス」に行きました。

そこでいただいたインドネシアの地酒、
ライスワイン「ブルム バリ」(BREM BALI)。

ライスワイン?

黒い餅米からつくられるワインだそうで
日本酒みたいなものだろうか?と思いましたが
それとはまた違いました。

見かけも茶色くて、どちらかというと紹興酒みたいな
甘くて酸味もある味でした。

氷を入れてもいいし、レモンを絞ってさっぱりと、でもいい様子。

にしても、ボトルに描かれている
扇のような人の顔のような、不思議な絵がだいぶ気になり・・
これが人の顔だったとしたら、まるで何かに困っているような、それともおびえているような、どちらにしても、大丈夫?どしたの?とつい声をかけてしまいそうな、そんなほっとけない気持ちにさせられます。
いったい何を我々に求めているのでしょうか…

アルコール度数14度。200ml。