久しぶりに集まった友人と、イタリアンで大量に油物を接種しより一層汗ばんだ肌をベトつかせた、暑い夏の夜。

食後にマスターのbarへ移動し、それぞれ好きな酒を飲むことに。

私がその夜いただいたウイスキーは、
アイル・オブ・アラン。

スコットランドの南西に位置するアラン島というところで作られるウイスキーで、スコットランドでは一番新しく出来た蒸留所です。


一口含むと、口の中の粘膜にウイスキーがスーッと広がります。
しばらくすると、まったりととろけて、全体に絡み付いてくるようなクリーミィな感じで、、、。


思いのほか、油っぽいわ....


友人たちがレディースらしくさっぱりしたフルーツカクテルをいただいている横で、私は唇に僅かにこぼれ出したオイリーなウイスキーを、舐めるようにいただいていきます。
するとなんだか、その唇にまとわりつく感じが、ゆっくりと、誰かにキスされてるような感覚に。

油物の後にはオイリーなウイスキーを。暑い夜には、とことん熱いシチュエーションor妄想を。
私はそういう夏の方が好みなのです。

大ボスのバースデーのお祝いで、皆でとあるイタリアンへ。
セツナイことに、大ボスとしてはその店の雰囲気をあまり気に入っていただけなかったようで、始終ご機嫌ナナメの模様。

私はそんなシチュエーションの中、こっそり食後酒を頼むことにしました。
まあこっそりと言っても、確実にばれてますが。


Centerba TORO 。
100種の薬草から抽出したエキスで作られているんだとか。
そしてなんと、度数が70度もあるそうです。

もはや何が入っていても同じ気がしてしまうような高アルコールと、鼻にクワ~っとくるきついミント臭にかなり抵抗を感じながら、なめるようにチビチビいただく。
舌もシビレます。

味見をした男の子が、これモンダミンの味だ..と言いました。
お酒の味を知らない若い感想ねとマダム気取りで思ってみましたが、、、内心はかなり納得です。

でも、この奇麗なグリーンは、なんかの時用で使えるかもしれないとメモリつつ。
(大抵、そのなんかの時という時は来ないものとは薄々知っていますが。)





ちなみにプレゼントは、生まれ年のワイン、ブルゴーニュ ヴォーヌ・ロマネを。
どうせだったらロマネ・コンティの方が良かった、と、大ボスの言葉の刺客。
色んな意味で、イタい夜でした。
蒸し暑い日曜。
学生時代からの友人と、夕方5時にディナーの約束。
しかも、久々の吉祥寺。
私としては、滅多に行かない吉祥寺を思う存分堪能すべく、勢い勇んで午後2時には現地に降り立ちました。

駅ビルLONLONやパルコ、エスニック系の古着屋、名の知れぬ雑貨屋などなど、一通り焦るように見ていきます。
途中何度も喉が乾き、カフェに入ってアイスコーヒーでも飲んでしまおうか迷いましたが、この後に飲むビールのことを考えると、いかんいかん、今、酒以外のもので潤っちゃダメだ....と、ぐっとこらえます。
と、さすがにめまいがしてきたので変なヤセ我慢はやめ、自動販売機でミネラルウォーターを買い、ベンチで休むことに。

この湿気と熱気、そして予想外に栄えている吉祥寺の人混みをあなどっていた私への罰でしょうか。ミネラルウォーター350mlのペットボトルを余裕で一気に飲み干し、ぐったりと休んでいるうちに約束の時間がきて、友人と合流しました。

向かった先は、ロシア&グルジア料理の店、
「カフェ・ロシア」。

店内は、ショッキングピンクともいえぬ濃いピンク色(どうやらロシアンピンクというらしい)の壁、メルヘンチックともいえぬ不思議なシャンデリア、そして幾つもの謎の絵が書かれてある様々な額やらマトリョーシカの人形やらがあり、独特感タップリ。可愛らしいさと毒気と殺伐感のトライアングルとはまさにこのことです。

そんな、冷房のきいた非現実的な空間でなんだか体調も持ち直しました。
ロシアビールで軽快に乾杯した後、前菜の盛り合わせ、ピロシキ、チキンなどを次々ペロリとたいらげる様は、さっきまで魂を抜かれたようにベンチでしぼんでいた私からは想像もつかないくらい生命力に満ちあふれていたと思います。

そして食後に、「アルメニアブランデー」をいただくことに。

アルメニアとは、ロシアの下の方、トルコの隣の小さな国。
ブランデーって、コニャックとかアルマニャックが有名ですが、アルメニアっていう言葉自体お恥ずかしながら初めて聞いたため、興味津々でいただいたのですが。

知らないってのは本当に損なことですね。
こんなところにこんな美味しいものがあったとは!

いただいたのは、 「アララット(ARARAT)5年」という、アルメニアブランデーでは有名なブランドのものらしい。
甘くて芳醇な味わいで、脂っこいものの後に更にまったりとろけるような気分にさせられます。
全てを許せてしまえそうな、まろやかで、母なる大地的な一品でした。


どうやら、アララットとは、ノアの方舟が洪水の後たどり着いた場所といわれているよう。

吉祥寺の人波にのまれ、あわや息も途絶える寸前でやっとこたどり着けた秘境の店で充分に憩わせてもらっている自分を、フと慈しみます。

現代で良かった。
アララットに感謝しつつ。