億劫
窓越しに見える
明るく
幸せそうな景色
季節を感じ
日々を感じ
営みと時が釣り合う
窓越しの景色
なのに
僕には
窓はスクリーンで
古びた映写機で
投影された
ありきたりで
虚ろで
永遠に繰り返される
光の帯にしか見えない
だから
居心地の良い
住み慣れた部屋の片隅で
ただ生きている
そんな光の帯に
巻かれながら
安らぎの闇に
包まれるまで
ただ生きて行く
眠気だけが
気のふれた波のように
押し寄せる
背高のっぽのかたつむり
背高のっぽのかたつむり
長く伸びたマイホーム
空に溶け込みは
しないけど
みんなが声をかけてくる
素敵
とても
素敵ね
ちょっと顔を出して
会釈はしてみるけど
だけど強い風には
でもね激しい雨には
怯えて耐えるだけ
なんだよ
雷まで怖がって
かたつむり のくせにね
背高のっぽの
殻に込もって出られない
あじさいの葉っぱに
しがみついたら
千切れて地べたに
落っこちた
見上げたあじさいは
夏色で
わからない
わからない
色褪せすぎて
わからない