闇に佇みて -11ページ目

やがて空が死ぬ






見上げた空が
青いんだよ

驚いたねぇ


青い空なんか
見たこと
なかったからさぁ


へぇ~っ
てなもんで

目を細めちまったよ




眩くてねぇ


両の目

持ってかれると
思って

最初は
即座に
手で覆い隠したねぇ

っでも


恐る恐る

見れば見るほど
綺麗で

引き込まれてんだよねぇ


この世の物とは
思えない分けさぁ




いゃ~


冥土の土産にしちゃぁ

バチが当たるって
くらい


ありがたい
空なんだよねぇ




ホント

まさか
抽選に当たるとはねぇ


神様っつーもんは
いるんだねぇ



あんな凄い空が
昔は当たり前の様に
あったっつぅんだから

驚きだよねぇ


いゃぁ


一生の内にいっぺんは
見る価値が
あると思うよねぇ




あんたもさぁっ

今度
機会があったら
応募してみるといいよ



毎んちさ

こんな移ろはない
空ばっか見てちゃ

ぁ~

そりゃ
ダメでしょっ


何とか
当ててさっ


見に行きなよっ


人生観
変わるょ~



ホントに!





…絵に描いた空が

美しく思えたとき


空の亡骸さえ


それさえ…






自爆…自縛





一つひとつ
失ってみよう


本性を
包み隠さず
さらけ出して


何が残るのか

楽しみだ


何を失なうのか

楽しみだ






そうすれば


やっと


この足で




歩める

冬に雲



もくもくと
力強い入道雲は
なく


浅瀬を游ぐ
小魚のような
鱗雲もない



でも

澄み切った空に

宝石箱のような
雲を見つけたよ


立体的に
雲の影が際立って

そっと

開けて

中を覗きたく
なった



大嫌いな筈の
淋しい冬も


僕の
こころの扉を


そっと開けて


覗きたく
なったのかな