お酢で十円玉をピカピカに。子どもたちとお小遣い稼ぎの化学実験。 | 大工の休み時間

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三島建設の2代目大工が書く日記です。
大工成分は少なめです。

こんばんは。
子どもにお小遣いを貰いました。
2代目大工の三島です。



さて、大量の硬貨を銀行に預け入れる。
窓口で当たり前にできるお金の常識。

しかしその常識はもはや過去のもの。
現在では「硬貨整理手数料」が引かれてしまいます。


2018年から始まったこの手数料。
昨年は大手メガバンクまで採用。

小額硬貨の締め付けは厳しくなるばかり。
わが家も今のうちに整理することにしたのです。

小銭ってなんか溜まってくんですよねぇ。




そして私の母も貯金箱に小銭が大量。
手数料の話をして一緒に整理することになりました。


ですが中にはかなり汚れた10円玉もある。
鎌倉の大仏や自由の女神と同じ緑色。
銅の錆「緑青(ろくしょう)」が付いています。

ちょっと使うのにためらう汚さ。



しかし母がコレをみて思いつく。

「コレを子どもたちにお小遣いとしてあげる。キレイにする実験ができるでしょ。」




ふーむ。

なるほど。



お小遣いもらえて実験できる。
子どもたちも喜びそうな提案。


ん?




んん?


あれ?




私も小さな頃、いろんな実験したぞ?

何度か母がそばにいたような……。




あ〜なるほど。





私の意思だけで実験してたワケじゃないのか。
母に手の平で転がされてたんだなぁ。

ふふふ。

コレも母の愛ってやつですね。




ではその意思を引き継ぎ。

今日はお小遣いの名目で子どもたちに化学実験。
手の平でコロコロさせてやりましょう!



用意したのは水の入る容器。


そしてお酢。

とは言え酸性ならなんでもオッケー。

レモン、醤油、マヨネーズ、ケチャップ。


どれでもキレイになるのです。




ではさっそくお酢を投入〜。

さらに塩を投入〜。

緑青と言っても成分は色々。
お酢と塩のダブルパンチでキレイにするのです。


入れてすぐに分かる銅の色。

あっという間に色が変わっていきます。


キレイなところが出来てマダラ模様に。

子どもたちも楽しそう。

すぐにキレイになると喜んでいます。




串で混ぜ混ぜ。

お酢をケチったのでやや少ない。
全体が浸らないのです。


しばらく混ぜるとほとんどが綺麗に。



残りは歯ブラシでゴシゴシ。
でも思ったより緑青は固い。

そう、この錆びた銅。
銅は錆びることで丈夫になるのです。

アルミニウムやステンレスなんかもそうですね。

表面にできる丈夫なサビ。
ソレが皮膜となり中を保護する。

つまり銅にとってサビは自身の鎧というワケ。
常に錆びるからこそ丈夫になるのです。



でも普通の銅サビではただの黒ずみ。
緑の緑青はできません。

なので水分や二酸化炭素等々。
酸素以外と一緒に錆びると緑青サビとなる。

鉄で言うと赤サビや黒サビの違いかな。
サビの種類がやや違うやつなのです。





うむむ。
本当になかなか丈夫な緑青。
仕方ないのでもう一度お酢に浸す。
今度はやや長めに漬け込む。

その間にご飯を食べ、再度挑戦。



ソレなりに苦労をしてついに完成。

ピッカピカな十円玉になりました!

左が普通の十円玉。

右が綺麗にした十円玉。

鮮やかな赤銅色が蘇る。

でも今度は綺麗すぎて変だそう。




ま、たしかに違和感はある。

プルーフ貨幣のようなピカピカ十円玉。


あまり見る機会ありませんもん。



全部で730円。

三兄妹で分けてお小遣い。

よかったねぇ。



ちゃんとお財布にしまうんだよ。


実用性のある化学実験。
そんな理科の楽しい実験をしながら子どもたちとお小遣い稼ぎをしたピカピカな十円玉作りだったのでした。












さて、240円に分けて残る十円玉1枚。

コレはまた貯金箱かな。

でも今度はただの小銭貯金ではない。
なんたって三島家相伝の十円玉。


価値はプライスレスですよ!