雑誌「上方芸能」の編集長であり大学の教授もされていた木津川計さんが亡くなられたとのこと。大変お世話になったかたである。
人形劇団クラルテをマンガ家になると言って退団したものの、どないしたらマンガ家になれるんかと途方にくれていた僕に、上方芸能誌に4ページ(後に6ページになる)の短編マンガの連載を木津川計さんがくださった。ここに掲載される評論原稿は、どなたが書かれてもすべてノーギャラなのだが、ここに掲載されることをたくさんのかたが光栄に思っておられる、そういう雑誌なのだが、そこに僕のマンガを連載させていただけることに驚いた。なぜなら、僕は人形劇団で活動していた4年間と少しの間、まったくマンガを描いていなかったのでマンガを描けるかどうかまったくわからなかったし、4年間以上人形劇に没頭していたのでマンガを描くという感覚をなくしていた。でも、そんな僕にこんな機会をくださったことに感謝しながら、ドキドキしつつペンを取る。今思えば、よく描けたものだと思う。この連載をみて芦別事件の劇画化という仕事をいただいたし、その後のいくつもの仕事をいただくことになる。ただし、マンガ雑誌への連載を勝ち取るのは、まだまだ先のこと。どうやったらいいかわからないまま何年もたっていく。
アップしたのは、その上方芸能誌に連載させていただいた作品の中のふたつ。木津川計さんにとっても、その雑誌にマンガを連載するのはかなりの冒険だったと思う。しかも、マンガを描けるかどうかもわからない変な若者に、よくまかせてくださったと思う。木津川計さんのくちぐせ「軽く翼を広げ、重たい荷物を運んで行きましょう」がいまだに心に残る。ありがとうございました。
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