初めて描きあげた31ページの児童マンガ「鬼っ子チャック」を持って東京の出版社を廻ろうと上京した時、もし、少年ジャンプや少年サンデーや少年マガジンから廻っていたらどうなっただろうかと考えるときがある。

たまたま時間の都合で最初に行った編集部がコロコロコミックだったのだが、そこで、なんと原稿をとりあげられてしまった。そこでのデビューが決められてしまい、他の編集部を廻れなかったのだ。正直、廻りたかった。

少年ジャンプやマガジンで編集者の目が入れば、この作品は化けただろうし、まったく違った僕の漫画家生活があったのではないかと思うことがあるのだ。でも、今の僕でいいのだと思う。いくつかの作品を残せているから。

貧しいけれどなあ。