大阪と奈良の府県境を南北に走る生駒山（642m）。
山頂には生駒山上遊園地があり、子供たちの大好きな乗り物やカラフルなキッズカラーで溢れています。
その原色世界に違和感なく佇む紅白の構造物。
実はこれ遊園地のアトラクションではなく、電波塔です。(^-^)
（34.677569, 135.679141 ←電波塔の緯度・軽度です。googleマップにコピペすると場所が表示されます。）
遊園地のすぐ南には読売テレビ放送、朝日放送、関西テレビ、毎日放送、NHK、それにFM放送局など在阪局の電波塔が十本前後並び、一連の"電波塔群" を成しています。
それにしてもどうしてこんなに多くの電波塔が生駒山上に集中しているのでしょう？
ここで少し他の電波塔を思い出してみることにしましょう。(^-^)
例えば、東京の電波塔と言えば・・？
東京スカイツリーですね。 634mの高さを誇ります。
名古屋には高さ180mの名古屋テレビ塔があり、福岡には234mの福岡タワーがあります。
それでは、大阪にある電波塔は！？
そうです！ 通天閣です！ 高さ103m！！
・・と言いたい所なのですが・・・
通天閣は展望塔であり、電波塔の役目は兼ねていないのですね。
それに103mでは大阪平野一円はカバーできません。
と言うことは・・
そうなのです！
生駒山こそは "大阪のスカイツリー" なのです。
大阪のみならず、奈良や京都盆地、遠くは徳島や香川の一部までもがカバーできてしまうのです。
また東京スカイツリーも名古屋テレビ塔も福岡タワーも「集約電波塔」と呼ばれるタイプのもので、一つの電波塔に複数の放送局のアンテナが設置されています。
数百メートルにも及ぶ塔を建造・維持するには巨額の費用が掛かりますので、共同で使ったほうが遥かに経済的ですよね。もっともな話です。(^-^)
ところが、生駒山はそれ自体が600mを超えますので、めいめい30mほどの電波塔を山上に設けて維持管理をすれば良いという訳です。(^-^)
（過去には集約電波塔を建設しようという動きもあったそうですが・・）
生駒山上に沢山の電波塔が並んでいるのにはそんな理由があったのですね。(^-^)
（左は読売テレビ、右は朝日放送の電波塔です）
（写真）
1、3枚目 奈良県生駒市菜畑町 生駒山上遊園地 2012.6.3 撮影
2枚目 大阪市浪速区恵美須東 通天閣 2014.11.15 撮影
（参考資料）Wikipedia 「生駒山テレビ・FM送信所」
(C) Misako Takahashi 2014