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這裡不被迫空的心理

The psychology that cannot be revealed in other places is here.


もう五箇月過ぎたけど

私達 今も住む場所ないんですよ

避難所は そろそろ出払わなきゃならないみたいですね

あ みんなを驚かすのは悪いから

最初から遠慮してましたけどね 避難所のほうは

仮設住宅にも入れてもらえないでしょうかね


長いこと…

そうですね 何十年 人によっては 何百年

慣れ親しんだ棲家が流されてしまうのは

切ないものでした

長く居るからこそ

離れられなくなる思いは 強くなりますよ それはもう


毎年八月になると

孫や曾孫や 家族達がやってくるものなのに

今年は それもなくて寂しい限りです

何より 風情のあった光景

木々も 花も

高価な石で造られた住宅も 石段も

管理人さんの建物…お寺でしたっけ

みんな なくなってしまいましたわ


「覆水盆に返らず」なんて言いますから

“復興”は 元の形に戻る意味じゃない事 はい 分かってますよ

でもね まるで面影もなく 別の姿に変わらざるを得ないもの

きついですわ

歳をとると 余計にね

歳って まぁ どう言い表したらいいのかも分かりませんが


弁論の自由とは言うけど

「セシ○ムさん」なんて言っちゃ 叩かれる

敗戦の事を「土が付く」って言うけど

「○人」とか「○方」とか

“土”が着いて差別用語に括られる表現は

闘う前から負けてるから“不戦敗”?

「木が異なってる」はセーフ

「気チ○イ」はアウト

「ちびくろサンボ」は 綱渡り

滑って落ちても バターにはならないけどね

ここじゃ「Shiぬ」「自Satu」は、表記すらされない


思ってる事は吐き出したい

伝えたい事はいっぱいあるのに

何かが遮って 滞る

何かに抑えられて もみ消される


翼を削がれた鳥は 空を飛べないし

タイヤがなければ 車は走れない


言葉を失った人は 埋もれていく

表現を奪われた思いは 忘れ去られていく


今日も噤む

明日も鉗む

肝心な部分は 届かない

やがて 土に還る

輝き放つプリズムの下

光 遮るコンクリートに囲まれた

僕は プリズナー

弾ける季節の声が聞こえる

ここは 閉ざされた世界


解放が 快方に向かう事 分かってるのに

封鎖が 思いを風化する

篤い病が 厚い壁に塞がれる

暑い季節が通り過ぎる


僕は生きているの?

息 途絶えたら

逝けるのかな

活きてなくても

往けるのかな


神様がいるなら

神様にお願いが届くなら

次は 宇宙に生まれさせてください

どこまでも どこまでも 続く宇宙空間

壁に触りたくても 手が届かない場所


いい子にしますから

ここにいても 誰にも声は届かないから

神様にも届かないかな


忘れたフリしてる 忘れたくても脳裏にこびり付いてる


地球にでっかいでっかい隕石近付くカウントダウン

大きな大きな足で摩天楼踏んづけ 我が物顔
銃弾が世界を貫く 世紀末

巻き込まれる人々の悲鳴と怒号が渦を巻く


灰色の空に立ち上る天国に届く火柱

終末と週末が交差する金曜日

雨は降り続ける

それでも炎は勢力を増していく


多くの人は気付かない

真相を知っている人は 口を噤む

しばらくすれば 風に吹き飛ばされる

人々の記憶からもかき消される

話す必要はない

話す人は土に帰る


黒く焼け焦げた姿は

空っぽになった入れ物

そこには 何も残ってない

そこに存在していた事も なかった事にされるに違いない


忘れたフリしてる人も いずれ忘れられるに違いない


揺らぐ

気持ち 行ったり来たり

心 あっちにこっちに

不安定で 不規則で

定まってなくて ハッキリしなくて


揺れる

地面も水面も建物も車も

木々も山も塔も柱も

倒れていく 流されていく

崩れていく なくなっていく


飲み込まれる

渦を巻く濁流に

回転する 水の中に

行き交う人の波に

流れのままに

抗う術はない

呑まれる


やがて静けさに包まれる

次は 静寂が飲み込む

声も 音も 飲み込まれていく

骨の軋む音も

関節の外れる音も

鼓動さえも



It becomes familiar.
It merges.
It assimilates.
It is taken.
It infiltrates.
It begins to permeate.


It personifies it.
It wards it off.
It becomes accustomed.
It doesn't feel odd.


There is not a thing felt in the doubt, and either it lives today.
This wonders about nobody because of daily life.
It will be able to be said that the pretense even if a true thing is noticed no awareness, and getting along in the world are a good way of lives.


馴染む。溶け込む。同化する。取り込まれる。浸透する。染み出す。

擬人化する。受け流す。慣れる。違和感を感じなくなる。

疑問に感じる事もなく、今日も生きる。
これが、日常だから、誰も不思議に思わないのだ。
本当の事には、気付いても、気付かないふりをして、世の中を泳ぐのが上手な生き方と言えるでしょう。




目に見える物なのに 手が届かない


耳を澄ましても 声は届かない




人は 生まれた意味を 知っていますか


どうして僕は ここにいるのですか




鳴り響く銃声


絶望に打ちひしがれた人々の叫び声


無機質に乾いた金属の衝撃音


感情の軋む破壊音


何も聞こえはしない




遠い過去の記憶


草原の彼方から 僕を呼ぶ君の声


慌てたような 必死で何かを訴えるような


風の音


風に揺れる草木の音


地面から伝わってくる 地球の唸り声




揺れる


僕の身体も 揺れる


記憶が霞む


君の姿も霞んでいく




確かに あの時 君はいた


叫んでいた


手を振っていた


声は聞こえなかった


今も君の声は 届かない


君の姿にも 手が届かない


「担当の者に お繋ぎします」

「2番を押してお待ち下さい」

「そちらで対応しておりますので」

「営業時間に改めてお問い合わせ下さい」


 担当の者が席を外しておりますので

 早急に対応しこちらから連絡を差し上げますので

 誠意をもって取り組んでおりますので

 承認待ちなので手続きが完了次第


時は流れる

お待ちいただけず 融通もきかず


人は待つ

待ってる間に 待ってる意味がなくなっても


血は流れる

お待ち下さい が通用しない相手


やがて訪れる 暴風と豪雨

順番を追い越して 横入り なぎ倒し 将棋倒し


いずれ訪れる 終わり

遠のく意識 霞む記憶

それでも お待ちいただかなきゃならない

ヒマな時は来ない

素通りする姿も見れない

呼び鈴も 着信音も 犬の鳴き声すらも 響かない

見落とすはずがない
聞き逃すわけもない


待てる人は待つ

誰かが来るまで待つ

ひたすら待つ

待っているトキを忘れて 待つ

待ち続けることを 待つ


目まぐるしく動き回る 世の中

けたたましく鳴り響くサイレン

昇るものは 落ちる

留まることを思い出す

再び動き始まるまで また 沈黙を重ねる


輪廻は巡る

連鎖は紡ぐ

繰り返される衝動は 新たな軋轢の出発点

振り下ろされる鉄槌は

自分の身体に戻ってくる

遠くに投げ飛ばしたものは

気がつけば ここにある


不条理は終わらない

理不尽は途切れない

躓きの手助けは

皮肉にも自分が作り出す


呼ばない人が来る

呼んでる人を押し退けて来る

呼んでる人は来れない

行く手を阻まれて 立ち往生

沈黙を守る

話さない人は 黙る

発する声を待つ 話すのを待つ

草木や水の声のほうが けたたましい夜


動かない人は動かない

動く人が 走り続ける

走る人は 留まらない

いつしか差が広がる 姿が見えなくなる


見えない物は 現実じゃない

残像は 前世のトラックバック

幻影は 前頭葉のエンターティンメント

死者は やがて土に帰る一時期のオブジェ


居ない者は 存在しない


人が来る

現実には そこに 人はいない