死海文書には2人の書き手が存在する?AIで筆記者の謎に迫る | mirojoan's Blog

mirojoan's Blog

ワールドニュースへのコメントだよ!・・・<ホームページは
http://mirojoan2.seesaa.net/article/460313824.html
です。(コピペしてね!)>

 

 1947年に最初の断片が発見されて以来、発掘調査が進められている「死海文書」は、ヘブライ語の聖書である旧約聖書の最古の写本で、これまで知られていなかった多くのユダヤ教の古文書を含むことはわかっているが、未だに多くの謎に包まれている。

 これを書いた筆記者の名はわかっておらず、様々な推測がなされてきたが、今回、オランダ、フローニンゲン大学の研究チームが科学と人文科学を融合させ、AIによる暗号の筆跡解読を実施したところ、巻物の陰に存在した筆記者たちを見つけ出したという。

 この研究結果は、『PLOS ONE』誌(4月21日)に掲載された。

死海文書の筆記者を探せ!

 死海文書を書いた筆記者は、自分の名前などの痕跡は一切残していない。学者たちは、その筆跡から、いくつかの写本は1人の手によるものと推測していた。

「学者たちは、例えば筆記者を特定できるような非常に特異な文字の特徴など、筆跡に決定的な証拠を見つけようとしてきました」研究チームのムラデン・ポポヴィッチ氏は言う。しかし、こうした見方はいくぶん主観的で、たびたび激しい議論が交わされた。

 ポポヴィッチ氏は、このプロジェクトのために、コンピューターサイエンス・AIの教授ランバー・ショメーカー氏とタッグを組んだ。

 ショメーカー氏は、歴史文書の筆跡をコンピューターに読み取らせる技術を長いこと開発してきた。ペンやスタイラス(鉄筆)の握り方などの生体力学的特徴が、手書き文字にどのような影響を与えるかを調べる研究も行っている。

 博士候補のマルフ・ダリ氏と共に、クムラン洞窟1号から見つかった有名なイザヤ書の巻物に特に注目した。

 巻物に書かれている筆跡はほぼ同じように見えるが、似たような筆跡をもつ2人の筆記者によって、分割して書かれているらしいことがわかった。

 ショメーカー氏は言う。「この巻物には、アレフ=aという文字が少なくとも5000回は出てきますが、これらすべてを肉眼で比較するのは不可能です」

 そんなとき、コンピューターなら、5000文字もの手書きのaなど、大量のデータベースを分析するのにうってつけだ。

 デジタル画像にすれば、異表記(アログラフィー)だけでなく、テクスチャーと呼ばれる曲率の測定など、文字のミクロレベルまで、あらゆるコンピューター演算を可能にできる。

262472_web_e
credit:Maruf A. Dhali, University of Groningen

ニューラル・ネットワークの活用

「人間の目とは驚くべきもので、こうしたレベルも考慮に入れていると思われます。これによって、専門家が異なる筆記者の筆致を"見る"ことができます。しかし、こうした結論は、わかりやすいプロセスでなされることはそれほど多くありません」ポポヴィッチ氏は言う。

「さらに、巻物に書かれているような膨大なデータを専門家が処理することは実質的には不可能です」だから、その結果は断固たるものではないことが多い。

 最初のハードルは、文字(インク)をその背景(革やパピルス)から分離するアルゴリズムの学習だった。この分離、つまり二値化のために、ダリ氏は深層学習を使って学ぶことができる最先端の人工神経回路を開発した。

 この神経回路は、2000年以上前に筆記者が書いたオリジナルのインクの痕跡を損なうことなく、デジタル画像上にそのまま残すことができる。「古代のインクの痕跡は、書き手の筋肉の動きに直接関係し、その人固有のものであるため、重要なのです」ショメーカーは言う。

01_e
credit:Maruf A. Dhali, University of Groningen

類似性の調査

 ダリ氏はこの研究の最初の分析テストを行った。テクスチャーとアログラフィーの特徴を分析することによって、イザヤ書の巻物の54列のテキストは、ふたつの異なるグループに分かれていて、それは巻物の中でランダムに配置されているのではなく、中間点付近に移行して集まっていることがわかった。

 書き手が複数いるのではないかと考えたダリは、ショメーカーにそのデータを渡し、今度はショーメーカーが文字の断片のパターンを使って、列の間の類似性をコンピューターで再計算した。

 この二度目の分析で、ふたつの異なる存在が確認された。さらに何度かチェックと制御が行われた。

「データに余計なノイズを加えても、結果は変わりませんでした。また、同じような文章を書いていても、ふたり目の筆記者は、ひとり目の筆記者よりも、文章内のバリエーションが多いことを実証するのに成功したのです」

03_e
credit:Maruf A. Dhali, University of Groningen

筆跡鑑定

 第3のステップとして、視覚的な分析を行った。巻物全体を通してすべての文字の異文を組み込んだ"ヒートマップ"を作成した。

 そして、最初の27列と最後の27列の文字の特徴を平均化したものをまとめた。目で見てこのふたつの平均的な文字を比較すると、異なっているものがあることがわかった。

 ヒートマップが一次解析と二次解析に依存しているわけではなく、ここから作られているわけでもないため、コンピューターによる統計的な解析と、人間による近似的なデータの解釈とを結びつけるものになった。

 巻物の一部や文章の配置関係から、27列目以降を別の筆記者が書き始めたのではないかと考える学者もいたが、これは一般的には受け入れられていなかった。

「今回、筆跡の定量的分析と、しっかりした統計的分析によって、このことを確認することができました。印象的な証拠に基づいて判断するのではなく、コンピューターの知的な助けをかりて、筆記者が分かれているということが統計的に有意であることを証明できるのです」

1QIsa_b_e

死海文書の筆記者は2人いた可能性が濃厚

 このイザヤ書の研究は、巻物の古書体学(パレオグラフィー)に変革をもたらすだけでなく、ほかにもある古代写本集にも影響を与え、物理的な特徴に基づいて死海西岸のクムラン遺跡から発見された文書を分析するという、まったく新しい方法を切り開いた。

 今、研究者たちは、個々の筆記者たちにミクロレベルで迫り、彼らがどのようにこの写本を書いたのかを丹念に観察することができる。

とてもわくわくする研究です。古代世界の新しい窓を開けることができ、写本を書き記した筆記者たちの間の複雑なつながりを明らかにすることができるのですから。

この研究で、イザヤ書は非常によく似た文体をもったふたりの筆記者によって書かれたという証拠を見つけました。

これは、彼らが共通の教育や起源をもっていたことを示しています。次のステップは、ほかの巻物も調べることです。書き手の異なる起源や鍛錬の証拠が見つかるかもしれません

 このようなアプローチで、死海文書を生み出した社会について、もっと深く知ることが可能になるだろう。

References:Cracking the code of the Dead Sea Scrolls - HeritageDaily - Archaeology News / Artificial intelligence based writer identification generates new evidence for the unknown scribes of the Dead Sea Scrolls exemplified by the Great Isaiah Scroll (1QIsaa)/

 

★死海文書ってどんな内容が書かれてるんや?それが謎かいな??

  

優良出会い系サイトの紹介です!

 

リニューアルしました格安動画サイトです No.1 \(^o^)/