高齢者が運転する車の事故が日々ニュースを騒がせているが、将来的にはスマホや車載ソフトウェアなどで未然に防げるようになるかもしれない。
アメリカ・コロンビア大学の研究グループがAIで運転データを分析してみたところ、なんとそこに認知症のサインが潜んでいることが明らかになったのだ。
ということは事前に高齢者に運転テストをしてもらうことで、認知症かどうかの判断ができるということになる。
AIで運転データを分析、88%の精度で認知症を予測
認知症が運転に与える影響についてはかなりよく研究されている。そのため、運転の変化から認知機能の衰えが読み取れること自体はそれほど意外ではない。
だが『Geriatrics』(4月23日付)に掲載された研究では、機械学習で運転データを分析して、危険な兆候の有無を検出できないかどうか試みられている。
分析の対象になったのは、3000名の高齢者ドライバーを最大4年間追跡したデータ(LongRORD)だ。ドライバーのうち、軽度の認知機能障害(MCI)または認知症と診断されていたのは、ぞれぞれ33名と31名。またデータには、年齢・性別・人種・学歴といった人工統計情報も含まれていた。
AIにLongRORDデータを与え、機械学習を通じて認知の衰えを示すサインを検出するよう学習させたところ、88%の精度でMCIと認知症を予測できるようになったという。
多角的に認知機能の衰えを予測
ちなみに認知機能の衰えを予測する上で、一番重要だったのは年齢だったとのこと。それに次いで、自宅から24キロ未満しか運転しなかった割合、人種、自宅を出て帰宅するまでの時間、1回の運転時間、減速に占める急ブレーキの割合の順だったという。
年齢や急ブレーキの割合はよくわかるような気がするが、なぜ運転距離や時間が問題になるのだろうか?
研究論文によると、認知症が進行し始めた高齢者には、運転時間が短くなるといった今までとは異なる習慣が現れてくるものなのだそうだ。
将来的にはスマホと運転で認知症診断が可能になるかも
まだ研究の初期段階なので、今後もまだまだデータを集めて、分析を続ける必要があるとのこと。
しかし、将来的にはたとえばスマホのアプリや車載ソフトウェアなどで運転の傾向を分析して、危険な兆候があれば早期に警告を出すといったことが可能になるかもしれないそうだ。
ただし、それも未来の車の運転も相変わらず人間が担当しているとすればの話だ。むしろ車はロボットによる自動運転が当たり前になってくるという未来も想定の範囲内にある。
References:Early signs of dementia can be detected by tracking driving behaviors/
★未来は脳にチップを埋め込むから大丈夫じゃ!
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