世界には「究極の黒さ」を求める者がいる一方で、究極の白さを求める者もいる。その白の分野で最先端を行っているのは、アメリカ、パデュー大学の研究グループだ。
彼らは昨年、日光の95.5%を反射する世界で一番白い超純白塗料を開発したが、今回それを上回る98%以上の反射率を誇る驚きの白さを実現したという。
自己記録を更に塗り替えた形となる。しかもそれは一般的な家庭用エアコンよりも強力な冷却効果があるそうだ。
光の反射率は98%以上で冷却効果抜群
研究グループのルアン・シウリン教授によると、最新の純白塗料は、黒中の黒「ベンタブラック」の白バージョンで、の日光反射率は98.1%に達する。
『ACS Applied Materials & Interfaces』(4月15日付)で紹介されている屋外実験では、超純白塗料を塗った結果、夜間では7.2度、正午の強い日差しの下では13.3度、表面の温度が周辺よりも下がったとのこと。
この塗料で300平方メートルの屋根を塗れば、10キロワット分の冷却効果を得ることができる。これは家庭に備え付けられている大抵の集中空調システムよりも強力な冷え具合なのだそうだ。
白さの秘密
驚きの白さの秘密は2つある。1つは、写真用紙や化粧品にも利用されている「硫酸バリウム」が高濃度で入っていること。
そしてもう1つは、硫酸バリウムの粒子が均一でないことだ。粒子が散乱する光のスペクトルは大きさによって左右されるため、さまざまな大きさの粒子が混ざっていれば、それだけ広い範囲の光が反射されるのだ。
なお、その気になればさらに白くすることもできるそうだが、そうすると剥がれやすくなってしまうので、塗料としての使い勝手は悪くなるとのことだ。
ルアン教授の場合、100以上の素材の中から10種程度の候補に絞り込み、さらに50種もの調合を試した末に、ようやくここまでの白さを出すことができたという。
建物を白く塗ることで冷却効果を上げるという方法は以前から注目されており、それは日光の反射率が高ければ高いほど効果が上がる。
今回開発された現時点で世界一白い塗料を使用することで、猛暑を少しでも快適に過ごすことができるかもしれない。
References:The whitest paint is here – and it’s the coolest. Literally. - Purdue University News
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