柿喰う客「殺文句」 | 虹がでたなら

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下北沢、本多劇場へ。
最近とても好きな俳優さん、玉置玲央さんの演技が観たくて、玉置さんが所属する劇団「柿喰う客」の「殺文句」を観劇。
本多劇場は、コンパクトで舞台が近くて観やすいので、好きな劇場です。
ある会社で起きる、組合と組合潰しの物語。
玉置さんへのお花がズラリ。
登場する会社の社訓!?
「柿喰う客」という劇団名から想像できるように、早口言葉のようなセリフの応酬。
集中していないと聞き逃す。

私は、玉置さんの発声の仕方と滑舌の良さが好きなのです。
こぼれた言葉がリズムをもって、字幕を描いていくような、声の響きが。

が!
なかなか玉置さんが話さない。
主役であり、ずっと舞台の真ん中にいて演技をしているのだけれど、全くセリフがないのです。
動きが軽やかで、跳び上がったり回転したり、前方宙返りをしたり、ダンスもあったり…とにかく動き回ってずっと目立っているのに、声がない…。
いつになったら声が聞けるのか、とっておきの場面で印象的なセリフを語るのか…、ちょっと嫌な予感がしながら、物語が進む。
最後、何かを言わなくてはいけない…という場面になり、メガホンを構え、さぁ、いよいよ?…と期待したのですが、何かを言ったはずの場面なのだけどセリフはない。
舞台上の人々が倒れ、そのとき言ったはずのセリフが、この舞台のタイトルでもある「殺文句」だったはずなのに…。
何を言ったのか?
そんなわけで、ややストレスを感じた劇でしたが、玉置さん以外の役者さんたちのリズミカルな言葉、言葉遊びのようなセリフは面白かった。

そして、この日はアフタートークがあり、そこに玉置さんが登場!
やっと玉置さんの声が聞けました。
「オレ、しゃべってなかったの気づきました?」って、それは気づきますよ~!
タンクトップ姿で現れた玉置さんの筋肉の美しさにびっくり。
あれだけの動きができるのだから、鍛えていらっしゃるのですね。
次はセリフのある劇が観たいな。