それぞれに登場する女性たちは、自分の心を支配していた何かから、心の中で負担になっていた何かから、解き放たれ、自由になる。
友達だったり、恋人だったり、結婚相手だったり、仕事だったり…。
このままでいいのか悩んでいるなか、誰かとの出会いや突発的な出来事をきっかけに、新しい生き方を見つける。
清々しく、頼もしい。
短編集ではあるけれど、ある物語の中で登場した人が、他の物語で主人公になり、繋がっているのも面白く、うまく構成されています。
「自由になるっていうことは、結局いかに独立するかってことなんです。ややこしい、いろんな悩みや苦しみから」
…という言葉が印象的でした。
一歩踏み出すことで、新しい景色が見えるようになる。
新しい人生を始めることが出来る。
前向きな気持ちになれる物語です。
この表紙の絵は、ゴッホの「花咲くアーモンドの木の枝」で、私が大好きな絵であることも嬉しい。