今日は昨日の大人の生徒さんのレッスン風景を^^
弾いている曲はベートーヴェン、ソナタ第14番。
2楽章だったのですが、お正月明け初レッスンだった事もあり、
あまり練習出来ませんでしたとの事(^^;
確かに、最初の2段くらいを、つっかえひっかえ、やっとこ弾いた、という感じ(^^;
ま、お正月ですからね。。(^^;
と、私はここですかさず チャンス!!!と、想います。
まだ弾けていない段階で、「最初からイメージを作りながら弾く」
これ、なかなか皆さんされないんですよね~(^^;
そこで。
最初のアウフタクトと次の1小節だけ、弾いてもらいました。つまり、ワンフレーズですね。
音は徐々に高い音へ上がっていく感じ。
「最初の出だしの音は、どこへ向かっていると想いますか?」
生徒さんはしばし考えました。
・・・・・
そして、「ここ、ですか。。?」と自信なさげに聴いて来ます(^^;
これ、合ってる合ってないって、無いんです。
純粋に演奏者が考えた事が正解になります。
ですので、「これで良いですか」という質問はしなくても良いのですが、
アナリーゼに慣れてない人は、やはり答えに不安になりますよね(^^;
本当は答えなんて、ないのですが。
で、音がやはり1番高くなっている所へ、向かっている、と、生徒さんがおっしゃいました♪
「そうですね。では、そこへ向かっている感じを、どうやって弾いたら音に出せると想いますか?」
またしばし考えます。。。
出た言葉は、
「えっと。。もし、ここにマルを書くとしたら、だんだんマルが大きくなっていくような、そんなイメージでしょうか。。。」
「なるほど!それは良いですね!ではそんなイメージで弾いてみて下さい♪^^」
自分で「イメージ」を考えて弾いた所というのは、
単に「クレッシェンド」を書くだけよりはっきりと表情に表して弾く事が出来ますね♪
音が「明らかに」違います♪
さらに、そこをより「広がって行く」感じに弾いてもらう為に。
手首を上手に使ってもらうようにしました。
音は和音が多く、スタッカートでしたので以下のような奏法が使えるのですが、
まず指を鍵盤に置く。
次に弾く前に手首を上に上げる。
降ろすと同時に音を出す。
その手首の上げ下げの幅を、狭くから広くしてもらえるだけで、音は広がって聞こえて来ます♪
最初は手首をあまり上げないで、少しだけ上げて下ろして弾く。
その幅を徐々に広げて行って、「向かっている音」では手首を高く上げて、下ろす。
こうすると、ラクにクレッシェンドが出せます^^
続いての所。
次の小節だけを弾いてもらいました。
「今度はどこへ向かっていると想いますか?」
ここは、ちょっと難しいです。
向かっているというか、最後には落ちているから(音が下がっているから)です。
でも、生徒さんは考えた末、「ここ」と、その音が下がっている、フレーズの終わりの部分を示してくれました。
「そうですね、向かっている所と言うのなら、そこですね。では、そこからそこまで、どこが1番大切にしたい部分だと想いますか?」
と次に聴いてみました。
そのフレーズは、途中で音が盛り上がって、フレーズの終わりでは音が下がっているという音でした。
ですので、その盛り上がった頂点が、1番大切にして欲しい所だったので、そういう質問をしました。
ですが、そのフレーズにはもう1つ、大きなポイントがありました。
生徒さんは、大切にしたい所を、その盛り上がった所と示してくれたのですが、その後、
「ではもう一つ、大きなポイントがあるのですが、どこだと想いますか?」と聴いてみます。
この質問はやはり難しかったようで、答えが出て来ません。
「では、突然、何が出て来たでしょう!」
と、具体的に質問してみました^^
すると、
「シャープですね」と。
そうなのです。盛り上がる手前にシャープが出て来て、特別な感じがするのです。
そういう意識を持って弾くと、そこのシャープの音も意識された特別な音に聞こえて来るんですね♪
自分でそういう部分を発見させる♪
発見出来た所は、単に「フォルテに弾きなさい」と言ってしまうよりも、
効果絶大に現れます☆
来週、この部分をもう1度聴くのが楽しみです^^
今日のコーチングルーム♪
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