子育ても家事も介護も全部行政が担うデンマークで「家族」とは一体何なのか?〜デンマーク視察3日目 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

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【デンマーク視察3日目〜子育ても家事も介護も全部行政が担うデンマークで「家族」とは一体何なのか?】
視察3日目の昨日は三ヶ所を訪問。先ず始めはKVINFO(クビンホ)と呼ばれる平等と多様性のビジョンに向けて取り組む団体を訪れ、女性の社会進出についてお話を聞きました。「男性の収入に頼って生活している女性はいない」という説明があったので、「デンマークには専業主婦はいないのですか?」と質問すると、一部のセレブにはいる。これは個人的見解だが、これだけ頑張って女性の社会進出の基盤を整えてきたのに、専業主婦になりたいという女性がいるとはっきり言って困る。」との回答で、実際には専業主婦も専業主婦になりたい女性もいるとのことでした。デンマーク人のいいところは、こう言った本音を語ってくださるところですね。
また、女性は自治体など公的な職場で働く人が大多数で、逆に男性は民間の職場で働く人が多いとのこと。すごく合点がいきました。
介護についても説明がありました。デンマークでは18歳で自立する(学費はタダ、生活費とお小遣い(月10万円程度)も国から出る)ので、親との同居はほとんどない。介護は行政の仕事。子育ても家事も介護も女性が全てをできるはずがない。できないことは行政に任せれば良い。という方針です。
「子育ても家事も介護も行政がやるデンマークで、「家族」とは一体何なのか?」と訊ねました。
「家族とは楽しい時に集うもの。それ以外の時間はそれぞれ別々。すごく親しい友人に近い感覚」という答えが返ってきました。
その後はKL(コーエル)という地方自治体を管轄する団体を訪問しました。ここは日本の総務省のような役割と自治体の労働組合の役割の両方を担う組織です。クビンホで、自治体で働く女性が多い話を聞いていました。保育士や介護士、保健師、先生などの職種で女性が多いのは日本も同じですが、驚いたのは行政職員の8割が女性だということ。日本でいうと、市役所や県庁にいくと女性だらけということです。ただ、管理職の割合はまだまだ低いそうで、「制度に欠陥はないのに増えないのは何故か?」が課題だそうです。
夕刻は原子力情報組織NGO(OOA)の元幹部の方々にお話を伺いました。テーマは脱原発でしたが、社会運動のやり方、人々の巻き込み方など、とても勉強になりました。よく、「左翼のやり方を保守派も見習わないといけない」と言われますが、具体的に何をどうすれば良いのかわかりませんでした。昨日のお話はかなり勉強になりました。これもまた、詳しく報告したいと思います。
月曜日のベネディクテ・キエア ヘルシンギョア市長訪問の記事が、ヘルシンギョアの地元紙に載ってました。
今日はデンマークの国会に行きます。まだまだ勉強は続きます。

http://sn.dk/Helsingoer/Se-foto-Japanske-kvinder-fik-karriereraad-af-Benedikte-Kiaer/artikel/609860