東博ブルガリ展 | mior

mior

金工作家 森田緑のブログ

twitter https://twitter.com/mid13
gallery http://miormior.tumblr.com/
web shop http://www.iichi.com/people/mior

上野の東京国立博物館にいってきました。
目的は、表慶館で開催されている『アート オブ ブルガリ  130年にわたるイタリアの美の至宝』展と、本館で明日23日まで展示の刀、厚藤四郎と長曽祢虎徹、それから東洋館をまるっと見てきました。

刀のためにシルバーウィーク混雑覚悟で行きましたが、まさか上野駅の公演口改札を出るのに駅の端から端までを並ぶとは思いませんでしたし、駅で最後尾札を持つ駅員さんも初めて見ました。





『アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝』展
表慶館のライオンとブルガリの組み合わせは銀座の三越を思い出しました。

トーハク公式サイトトーハク公式ブログ に写真と概要がたくさん載ってるのでリンクしておきます。


日本は、彫金、鍛金、鍛造、と技法で職種が分かれるんですが、ヨーロッパはゴールドスミス、シルバースミス、ブラックスミス(ブラック=鉄)と、金属の種類で分かれるときいたことがあったのでブルガリの創業者が元はギリシャの代々続く銀細工職人だったことに驚きました。転職?になるのかな?そこまで厳密に分かれてるわけではないのかな?
入ってすぐは銀作品ですが、その後はダイヤモンドダイヤモンドダイヤモンド
大きなサファイアやルビー、エメラルドをダイヤモンドで囲んだ作品が多いのですが、あまりにも大きなダイヤモンドを大量にあしらうので、ずっと両目にカメラのフラッシュバシバシされるような輝き。
目がチカチカしました。
360度見れるように展示してある作品も多かったので、裏側の扱いや石留など参考になる要素がたくさん。裏は付け心地に関わるので大事です。指輪の内側も見たかったんだけど、それは固定のクッションで隠れてしまって見えなかったのが残念でした。
デザインや技法も一級品で見どころ満載でした。
一番はボリューミーな宝石かなぁ。
ど迫力で美しい地球の産物。とそれを扱えるブルガリ。
ちなみにさみしい気持ちになりたくなかったので、エナメルのカジキマグロのネックレスっていう宝石要素ゼロのアクセサリーを身につけて行きました。


シルバー、プラチナ、金銀、宝石(鉱石)を堪能した次は、鉄。



国宝 厚藤四郎
芸術新潮9月号の表紙も飾っております。
表面はすっとしてて、でも名前のとおりに厚みが分厚くてずっしりとした短刀でした。




長曽祢虎徹
近藤勇が本物を持っていたのか持っていなかったのかと言われる虎徹シリーズですが、これは本物だそうです。
美しいよりも使い易そう。刀なんて持った事も無いんですが、ぱっと見て思った印象はそれでした。


東洋館へ移動して、まず夏から12月まで組まれている白磁特集のブースへ。
夏にツイッターで特集を知って、見たい見たいと思っていたのでようやく見れました。
一番いいなと思ったのは、真っ白…ではなく、北斉時代の柔らかい色合いの三彩壺でした。わりと色物よりも無地が好きなんですが、これはずきゅんときました。フォルムもぽってりかわいこちゃんだし、楚々としてほわんとした色合いが可愛い。撮影可だったのに撮り忘れた。
この白磁特集だけ見たら帰ろうと思っていたのですが、東洋館が思いのほか楽しくて、一緒に見に来ていた両親と分かれて全フロア見てしまいました。
エジプトのカバの頭のタウレト女神像や、金の輪っかピアスした猫のバステト女神像、クメールの鳥形の壷も面白かったしと書いているときりがないのでこの辺りで。

芸術の秋とも言いますし、また美術館博物館巡りしたいです。