「LIGHTHOUSE」悩める2人、6ヶ月の対話 | akaneの鑑賞記録

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エンタメの世界で活躍中の人気者2人が、ざっくばらんに本音トーク。笑いあふれる対話を通して照らし出される、それぞれの弱さや悩みとは...?
 

 

 





映画ではないんですけど、偶然Netflixで見つけました。

シンガーソングライターや俳優など様々な分野で活躍する星野源さんと、革新的な笑いを追求し続けているオードリーの若林正恭さんによるトーク番組。

軽い気持ちで見始めたら、非常に素晴らしい内容だったので、是非皆様にご紹介したいと思います。

 

 


地上波でのトーク番組やインタビュー記事では見られない、本音が炸裂!


星野:
年下のミュージシャンから「星野さんを目指しています!いずれは役者もやりたいし」とか言われるとイラっとする。


若林:
学生時代も、クラスを牛耳ってる奴らに目を付けられないようビクビクして、そのくせ「お前らより俺の方が才能あるぞ」と屈折してた。
今も、ヤンキー関西芸人に「武道館でライブやるんやって?」とか言われると「いえ…まぁ…細々と」とビクビクしてて、ずーーーっとそういう人生。



もちろん、Netflixで配信されているのですから、完全に本音という訳ではありませんが、かなり踏み込んで、自身の悩みや思いなどを赤裸々に語っています。



 

 

 

二人とも、自分の考えや相手の気持ちを「言葉で表現」することに長けているので、非常に分かりやすく、腑に落ちる言葉が一杯でした。

売れない時代、20代の鬱屈した思い出から始まり、トップアーティストとなった今も、というか今だからこそ、責任が重くなり、守るものも増えて身動きできなくなるなど悩みは尽きません。

 

 


有名になり、あらゆることをやり尽くし、これから先、どの方向に進んでいけばいいのか。

 

若さだけで突っ走ってきた時代から、中年にさしかかり、体力その他の環境も変化しつつある今、どうすればよいのか。

 

 


1ヶ月に1回会って、そのようなモヤモヤや迷いをお互いに披露し、語っていくというもの。


その対談で感じたことを、星野さんが曲にして披露するという、これまた非常に贅沢な設定。

 

 

トーク部分を見てからエンディングでその曲を聞くと、なお一層、その心情が見事に歌詞となっていて感動します。

 

 




仕事の出会いで仲良くなったそうですが、この二人は、考え方や感性がとても似ているので、共感しあえる部分がたくさんあるようでした。

 

 

 

 


第1回目は少し遠慮がちだったのが、回が進むにつれ、「こんなことしてみたいね」「こういうのはどう?」って様々なアイデアがポンポン出てくるんです。


星野さんが、色々苦しみもがいて、少しその苦しみから抜け出せた時期だったのに対し、若林さんは今まさに暗中模索の時期だったようで、

 

 

 

この対談によって、自分の進む方向をはっきり認識でき、新しいことを始めたりなど、本当にリアルタイムで自身と向き合い、柔軟に対応していけることが、トップアーティストたる所以かな、とも思いました。

 

 

 


若林:

芸人としては失格だけど、昔からドッキリ番組とか好きじゃないんですよ。可哀想って思ってしまう。

星野:

僕も。だいたいドッキリを仕掛けられる人に頼りすぎ。全体重のっけてるでしょ?

若林:

そうそう。で仕掛けられた方が怒っちゃうと「この程度のことで怒るんだ。器が小さい」みたいに、悪者にされてしまうんだよね。

 


テレビとしては面白いから、おバカな回答した女の子とかどうしても目立つようにいじってしまうけど、セットチェンジの時にその子が泣いていたりするのをみて、やっぱり「人を落として笑いをとるようなことはやめようと思った」など、今まさに揺れているお笑い業界の問題にも触れていました。


どんな職業の人も、生きていくには悩みや迷いは付き物。
それにどう向き合い、自分をどう見つめていくか


そういう真面目な話なんですが、二人ともとてもユーモアがあり、柔らかく面白く語ってくれるので、本当に心から泣き笑いしながら一気に見ました。
1話30分程度で6話ですから、すぐに見られると思います。





若林正恭さんは凄く好きな芸人さんです。
ちょっと陰キャ設定であまり前にも出ないけど、色々見極めてる感じとか、内に秘めているエネルギーとか、そして言葉のチョイスが凄く良いんですよね。

 


特に「笑いのカイブツ」を見た方なら、絶対心に響くと思いますよ!!
西寺のモデルは若林さんです。

 



 

 

 


私の印象としては、若林さんをもう少しシュールにしたのがバカリズムさん。
彼が手掛けたドラマ「ブラッシュアップライフ」と、新年に放送された「侵入者たちの晩餐」もNetflixで配信されています!
このドラマも凄く面白かったです!

 



何億もの予算で、豪華なドラマを作るのも必要かもしれませんが、こういう日本ならではの良質な番組で勝負していくのも面白いんじゃないでしょうか。