イコライザー THE FINAL | akaneの鑑賞記録

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名優デンゼル・ワシントンが世の悪を完全抹消する闇の仕事請負人を演じる人気アクション「イコライザー」のシリーズ最終章となる第3作。アントワン・フークア監督が前2作に続いてメガホンをとり、イタリアを舞台に主人公ロバート・マッコールが最後にして最大の戦いに挑む姿を描く。

シチリアでの事件で負傷し心身ともに限界を迎えたマッコールは、アマルフィ海岸沿いの静かな田舎町にたどり着く。身内のように温かく接してくれる人々の存在に救われた彼は、この町を安住の地にすることを心に誓い、イコライザーのスイッチともいうべき腕時計を外すことを決意する。しかしその町にも魔の手が迫り、マッコールは大切な人々を守るため再びイコライザーの仕事を開始。やがて事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと拡大していく。
 

 

 

 

 



デンゼル・ワシントンは、とても好きな俳優です。
黒人ということで型にはまった役しか与えられない業界において、彼はインテリで社会派な役を演じることが多いですし、彼自身、とても知性と品格があってストイックな人物を感じさせます。


「イコライザー」も好きな映画で、2014年の一作目、2018年の続編も観ています。


特に一作目、歌手を夢見るテリーを演じたクロエ・グレース・モレッツちゃんが可愛かったし、物静かな中年男性が鮮やかにロシアン・マフィアを瞬殺するストーリーが斬新でした。




常に冷静で紅茶と読書をたしなみ、完璧なミニマリストとして静かに暮らし、道を外しそうな若者には厳しく本気で接する男性、マッコール。
実は元CIAの凄腕工作員で、妻が亡くなった喪失感から死を装って引退。静かに隠居生活を送っていますが、調査能力をはじめ、格闘・射撃・観察・追跡と、引退した現在でもその能力は全く衰えておらず、瞬時に状況を見極め脳内でシミュレーションを行い、数十秒で殺傷してしまう能力を持っています。



今回も過去の2作品と同じく、弱き人、大切な人を救うために、たった1人で悪の組織に立ち向かい、圧倒的な強さで瞬殺するストーリー。
予告でも9秒って言ってましたけど、瞬殺具合に拍車がかかっていますね(笑)

 

 

 

元々、ホラー映画のように、どこからともなく何かが現われて、本人も全く分からないうちに殺されているという感じで、長々と組み合ったり殴り合ったりはしないのですが、今回はほぼデンゼルは映らず、殺される人のみアップという見せ方がほとんど。
あるいは累々たる死体を映す事後のシーン。

誰が殺したか、もう皆さんはお判りでしょう?ってところですね。

 

 

 

 

 

恐らく、ご本人がガチでアクションを演じるのはもう難しいのかもしれません。でも、そんなくんずほぐれつを見たいわけではないので、特に物足りなさは感じないです。
ただ、殺し方がかなり残虐なので、そういうのが苦手な方にはお勧めできないかも。

 

 



今回は、冒頭でイタリアン・マフィアの一味を皆殺しにしたものの、立ち去る時にふとした油断で子供に撃たれてしまいます。

瀕死の状態でシシリア島から本土に戻ってきて力尽きたところ、現地の警官が見つけ医者の家に運んでくれたおかげで一命をとりとめました。
彼の素性や行いも詮索せず、温かく受け入れてくれた町の人々に心癒され、仕事人稼業も辞め、この町を終の棲家にしようと心に決めます。

しかしこの平和な田舎町にもマフィアの悪の手が伸び、人々が酷い目に合っているのを目の当たりにし、最後の大仕事にとりかかかります。

 

 

 


そして協力者に選んだのが、CIAエージェントのエマ・コリンズ(ダコタ・ファニング)。  

 

 

 

この二人は2004年の「マイ・ボディガード」依頼、18年ぶりの共演とのこと。

 

 

 

 

 

 

 

彼女との関係性は、この映画に含みを持たせているということで、さっそく見てみました。

 

 

 

 


ここでもデンゼル・ワシントンは、かつて米軍の対テロ暗殺部隊に所属していて、現在はそのトラウマでアルコール中毒になってしまった男性。
その姿を見かねた長年の友人から紹介され、裕福な家庭の娘ピタ・ラモス(ダコタ・ファニング)のボディーガードを引き受ける話なんですが、まさにイコライザーのキャラクターはここで作られたとも言えますね。

 

 

辛い過去を背負い、愛するものを救うためにたった1人で悪に向かうという設定が。
結構、スパルタでピタの水泳指導をするところなんかもすっごく感動的なんです。

 


そして!

ピタを演じたダコタ・ファニングの演技力がハンパないっ!

 

 

 

 

わずか10歳とは思えない、非常に複雑な表情や演技をしていて驚きです!デンゼル・ワシントンも絶賛だったらしいですが、全く引けを取らない女優ぶり!!

に比べると、大人になったダコタ・ファニングは、まぁ普通かな……って思われちゃうのも残酷ですよね……
 

 


最後にマッコールが渡す手帳が、キーアイテムになっていると思うのですが、「マイ・ボディガード」と直接的には繋がっていないようです。

 

 


いくら当時小学生でも、ボディガードだったクリーシーを覚えてないわけないし、同一人物ではないけど、何かの縁で二人を繋ぐあの手帳が戻ってきたのを、オマージュのように見せてくれたってことでしょうか。

ご興味があれば、是非、こちらも観てみると面白いですよ!