猫を愛する男性たちの姿をとらえたドキュメンタリー。
俳優でインフルエンサーのネイサン、ベイエリアでエンジニアとして働くジェフ、ニューヨークの路上で生活するデイビッド、消防士のジョーダン。さまざまな背景を持つ彼らには、家や職場で一緒に暮らす猫を心から愛しているという共通点があった。世界中の人々にとって前例のない試練となったコロナ禍の2020年を愛猫と共ともに乗り越えた9人の男性の姿を追い、人間と猫との特別な絆を爽やかに描き出す。
メガホンを取るのは、マイ・ホン監督。夫が猫を愛するようになり、内面に深くポジティブな変化があったと感じた彼女はこう語る。
「彼はより柔らかく、より忍耐強く、何より思いやりのある人間に成長したようです。そのため、同じような変化を遂げた男性を探し、そのストーリーを記録したいと思うようになりました。人々が希望や救済、仲間を切実に求めていた1年のポートレートであると同時に、猫を大切にしながら今を生きる男性の姿を見て、前向きな変化のきっかけになることを願っています」
ダラス国際映画祭2021で観客賞を受賞するなど、各地の映画祭で好評を博した。
癒される~~~
猫好きにはたまりませんね!
誰にとっても未曽有の試練となった2020年を、愛猫とともに乗り越える9人の男性と猫ちゃん。
★ピクルス、ジンジャー、アニー、プリンセス
& ネイサン・ケーン
俳優・インフルエンサーのネイサン・ケーンと愛猫たち。猫たちは彼のInstagramの最重要キャストでもある。写真はプリンセス。
★ズールー
& ジェフ・ジャドキンス
エンジニアのジェフと、冒険家のズールー。ルームメイトのエリン、そしてエリンの愛猫Mr.フィッツビーと共に登山を楽しむ。
★ラッキー
& デヴィッド・ジョバンニ
NYで路上生活を送るデヴィッドと、彼の生きる希望ラッキー。共に支え合ってきた彼らだが、様々な変化を経験することになる。
★フレイム
& ジョーダン・ライデ
消防隊員のジョーダンと、ひょんなことから消防署に住み着き、隊員たちの癒しとなったフレイム。
★トーラ
& デヴィッド・ダースト
アメリカ中をトラックで回るデヴィッドと、SNSで人気のトーラ。各地でトーラを目当てとした集まりが開かれるほどの存在に。
★フラットブッシュ・キャッツの猫たち
& ウィル・ツヴァイガート
野良猫たちに適切な住処を与えることに奔走するウィルと、フラットブッシュ・キャッツの猫たち。
★トゥードルズ
& ライアン・ロバートソン
ハリウッドでスタントマンとして活躍するライアンと、ビッグなメインクーンのトゥードルズ。最高のパートナーとの出会いにも、トゥードルズが一翼を担う。
★キーズ(ゴールキティ)
& ピーター・マレス
独創性溢れる教師のピーターと、前足を上げた、まるでゴールキーパーのようなユーモラスな姿で一躍SNSスターとなったキーズ。
★ぺズ
& クリス・アレセ
デヴィットとサポートするクリス。もともと猫好きではなかったクリスを一瞬で虜にしたぺズ。ぺズはデヴィッドの愛猫、ラッキーにもよく似ている?
ペットは心の支えになるパートナーであり、生活に潤いと癒しをもたらしてくれる大切な存在です。
アメリカではかなり「猫を飼う男なぞ軟弱」というイメージがあるのですね。日本はそれほどでもないと思いますが。
犬はきちんと上下関係を躾けないと飼えない、「飼い主の方が上」と教えないとダメ、と聞いたことがあるので、そういうところが男性的なんでしょうか。
猫は絶対言うこと聞きませんから(笑)
猫を飼った事により、猫の猫による猫のための生活が始まった彼らのライフが、とても豊かで心が温かくなったのをそれぞれに紹介していきます。
まず、どの猫も、表情がとても良い!
安心しきっているし、ちゃんと自分の意志もしっかり持っている感じがします。
猫なんて外に出したらどっかへ勝手に走っていっちゃいそうなのに、リードも付けずに飼い主と一緒に山歩きをするなんてちょっと信じられないですね。
保護猫だったり、路上で拾ったり、野良猫が紛れ込んできたり、その猫との出会いは様々。
ともかく猫ちゃんたちがとてもお利口で、飼い主との絆がしっかり築けているのが微笑ましい。
それともう1つ興味深かったのが、セットやロケ場所ではなく、飼い主の家の中などリアルなライフスタイルが垣間見られたこと。
決して特別裕福な人たちではなく、ごく普通の生活レベルなのかなと思うのですが、皆さん、とても家が綺麗でインテリアなども素敵なんです。
日本の6畳一間、みたいな殺風景な感じがない。
そして、職業を変えたり住まいを変えたりすることにあまり抵抗がないのも新鮮でした。
パートナーという存在、家賃が大変だからシェアして住みましょう、という感覚も。
法的に結婚した夫婦で子供がいて…みたいな固定観念で縛られたライフスタイルじゃなく、生きることに自由というか、自分の意志があるな~と思って。
もちろん、ドキュメンタリーを撮るにあたって、最終的にはそういうフリーな生活をしている人がチョイスされたということもあるんでしょうけれど。
撮影はちょうどコロナの時期で、もちろん、それぞれに生活が厳しいところはあると思いますが、何か心の余裕やゆとりが感じられて、そこはちょっと羨ましかったです。
メインで紹介されていたのは、ホームレスになってしまったデイヴィッドとラッキー。
シェルターでの生活も選択肢としてはあるのですが、ラッキーと一緒に暮らせないため、辛い路上生活をしています。
癌を患っており、自身の体も不自由になってきました。
顔見知りになった警官のクリスが、彼を気に掛け病院を世話したり、長期間になった入院中、弁護士秘書の女性がラッキーを預かったりなど、彼をサポートしています。
デヴィッドの見通しは明るいものではなく、その後どうなったのか、とても気になります。
少しでも長く、ラッキーと共に心安らかに過ごせたらいいな…。
この映画と「古の王子と3つの花」は、2本続けて鑑賞しました。
場所も大好きな恵比寿ガーデンシネマ。
内装もすごくお洒落でお気に入りの映画館なんです。
素敵な映画を堪能できて幸せな気持ちで帰宅し、ウチの猫にゃんを思いっきり抱きしめてしまいました。
写真嫌いなので全然目線をくれません。。。(ちょっとふてくされてますね)
ところで、ふと気になったのですが、渋谷というか都心では、全く野良猫を見かけません。
ネズミは良くみますけど!
猫も住めないような環境なのかな~?