感染爆発が半島を崩壊させてから4年後、家族を守れなかった元軍人のジョンソクは、亡命先の香港で廃人のような暮らしを送っていた。そんな彼のもとに、ロックダウンされた半島に戻り、大金を積んだトラックを見つけ、3日以内に帰還するという仕事が舞い込む。
だが、潜入に成功したジョンソクのチームを待っていたのは、さらに増殖した感染者たちと、この世の地獄を楽しむ狂気の民兵集団631部隊。両者に追い詰められたジョンソクを助けてくれたのは、母ミンジョンと二人の娘の家族だった。大金を奪えばこの国を出られるという最後の希望にかけて、手を結ぶことにした彼らの決死の作戦とは──?
ブロ友のにゃほまんさん、オススメの映画!
なんですが、私は本当にゾンビ系の映画が苦手なんです!
ホントに怖いんですよーーー!
だからウォーキングデッドみたいな作品は絶対無理なんです。
前作の「新 感染 ファイナル・エクスプレス」も評判が良かったので、Netflixで見ようとしたのですが、列車内で人がゾンビ化し始めたところで怖くて断念しました。
でもちょっと興味もあって、予告編を見てみたら
イケメン>>>ゾンビ
ということで(単純やな!!)、恐々見に行って来ました。
結論から言うと
いや~~!面白かった!!
むしろ泣いたわ。感動して。
こういう作品の何が苦手かというと、1人感染者が発生して次々と襲われていくシチュエーションなんですよね。
噛みつかれて感染していくことがメインだから、恐ろしい形相もアップになるじゃないですか。
逃げまどってパニックになったり、愛する人が感染して主人公を襲ったり、自分だけが助かろうとして仲間を裏切る、みたいな展開も辛いし。
でもこの映画は、感染者に人格はないんですよ。
主人公たちとのかかわりもないし。
ともかく大量に存在していてわーーーーー!!って襲ってくるんですけど、もはや虫とかエイリアンのような扱いで、自動車でバシバシ跳ね飛ばすし、ガンガン撃ち殺すんですね。
感染者に襲われることが恐怖の映画ではなく、その中で生き延びた人間たちの醜い争いなんです。
だからあんまりグロいシーンはなかった……ように思います。
実は感染者がアップになるところはうつむいていたから見てない(笑)
わぁーやっぱり怖いわ!
カン・ドンウォン演じるジョンソク。
彼は軍人で、4年前の感染パニックの際、姉夫婦とその息子を国外に逃がすため、共に避難船に乗り込んでいましたが、そこで感染が発生。
同室にいた、姉と子供は犠牲になってしまいます。
義理の兄チョルミンとともに、香港に流れ着いたものの、「感染者!」と罵られ、ボロキレのような惨めな暮らし。
ある日、香港マフィアから「韓国に残された大金(ドル紙幣)と金塊が積まれたトラックを探して乗ってこい。分け前は半分」という仕事の話が持ち掛けられます。
ジョンソクは乗り気ではありませんでしたが、チョルミンは「こんな生活から抜け出したくないのか!!」と。
彼の家族を見殺しにしてしまった負い目もあり、彼を守るために同行します。
そのほか2人のメンバーと4人で韓国に潜入。
荒廃した祖国。
トラックは難なく見つけられましたが、暴徒と化している民兵集団631部隊に襲われ、ジョンソクもあわや!というときに、1台の車が颯爽とあらわれ助けられます。
車を運転していたのは、12歳ぐらいの女の子ジュニで、同乗しているのも6歳ぐらいの女の子ユジン。
彼女のドライビングテクニックがメッチャ凄い!
彼女の家には母親と、ちょっとボケの始まったおじいちゃん(本当に血のつながりがあるかどうかは不明)がいて、そのお母さんと、ジョンソクはあることで以前に顔を合わせたことがありました。
後半は、この一家とジョンソクが協力して631部隊からトラックを奪回するストーリーになります。
こういうところが「マッドマックス 怒りのデスロード」に似ているよ、と言われる所以ですね。
感染者(ゾンビ)は、暗闇では眼が見えませんが、音には敏感で、非常に素早い動きをします。
その習性を巧く生かして、照明弾を打ち上げたり、わざと音を鳴らしたりして、感染者をおびき寄せたり相手を襲わせたり、攻撃の手段としても使っている感じ。
やはり脚本が面白いのと、キャラクター設定がとてもしっかりしているところが良いですね。
ヨン監督は、「キャスティングはとても重要だった。結果、すべての俳優がそれぞれのキャラクターにずばりとはまったと思う」と、自信たっぷりのようです。
ジョンソクがカッコいいのはもちろんのこと、その対称として、何の取り柄もない普通の人間代表としてのチョルミン。
一介の主婦だったミンジョン(イ・ジョンヒョン)が、機関銃をぶっ放しトラックを爆走させるようになるタフさと、最後、娘たちを助けるために自ら感染者を引き付けて犠牲になろうとするところなど、母親としての愛情深さ。
アメリカ軍の友人が助けに来てくれると信じている、ちょっとボケ老人のおじいちゃんも、最後に大活躍します。
そして子役の2人!
カーチェイスはもちろん吹き替えですけど、クールでサバイバル能力抜群のジュニ役のイ・レ。
地獄のような世界で生まれ育ったのに、底抜けに明るく優しいユジン役のイ・イェウォン
とても演技も巧いし、存在感があって素晴らしかったです。
敵役も設定が細かいんですよー。
カンは鋭いものの、頭が悪くて下品な軍人。
生き残った人間たちを殺すのが趣味で、感染者よりも危険な存在として登場する第631部隊のファン軍曹。
ソ大尉は、階級だけ上位に居座っていますが、いかにも小物で狡猾、部隊をまとめることすらできず、非常野心的ではあるけれど、現在の状況に絶望もしている男。
ソ大尉は、ラストの方は出てこなくてフェードアウトかと思ったら、最後の最後に登場してとんでもないことをしでかす!!
ジョンソク以外、大いに活躍するのが「母と娘」というのも新鮮。
音に反応するエイリアンという設定は「クワイエット・プレイス」にも似ていますね。
ラストはちょっとうまく行き過ぎって感じもありますが、最後までハラハラドキドキ!
グイグイ引き付けられる映画でした!
にゃほまんさん、ありがと~~!
このところ、BTS関連の動画ばかり見ているので、所々、韓国語の単語が分かるのも、ちょっと嬉しかったですね(笑)