シャザム! | akaneの鑑賞記録

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歌舞伎や演劇、映画、TVドラマなど鑑賞作品の覚書

 

先週は怒涛のスケジュールでぐったり。。。
ようやく落ち着いたので、そろそろ溜まってしまった映画ブログも書かなくちゃ!
「アベンジャーズ・エンドゲーム」と「キングダム」それぞれ2回目を見に行ったりしつつ、その前に「シャザム」を見ました。

 


幼いころ、母親とはぐれて孤児になってしまったビリーは、里親の家を転々としながら学校に通う14歳。
どこの家にも馴染めず、母親を探し続けて家出を繰り返す彼が新しく暮らすことになったハウスには、人種も年齢も様々な子供たちが暮らしていた。
同室になったのは、同じ年頃で脚が不自由なフレディ。
ひょんなことから魔術師にヒーローの才能を見いだされたビリーは、世界の救世主に選ばれてしまう。

「シャザム!」という言葉を唱えると、S=ソロモンの知力、H=ヘラクレスの強さ、A=アトラスのスタミナなど6つのパワーを持つ、筋骨隆々でダサダサのコスチュームを身にまとったヒーローへと大変身するのだ。


子役の二人は、ティーンエイジとはいえ、小さいころから経験も豊富で、なかなかの演技力。

 

ビリー役のアッシャー・エンジェル。

まさにエンジェルのような可愛らしさ。
世の中を斜めに見ていて素直になれないちょっと中二病的なところ、いかにも現代っ子らしいクールさ。
でも心は優しい男の子です。

フレディ役のジャック・ディラン・グレイザー。

彼は素晴らしかったですね!

常に早口でまくしたてるオタクっぽさも面白かったし、脚が悪い設定なので、走り回ったりするのもずーーーーっと足を引きずって松葉杖を突いていて大したものです。
なんだか見たことあるな~と思っていたら、先日観賞した「ビューティフル・ボーイ」で、ティモシー・シャラメの子供時代を演じていました。
孤児であり、脚に障害があり、学校でもいじめられっ子、ちょっとひねくれたキャラクターなんですが、嫌味なくとても自然に演じていて今後も注目です。
唯一の友達だと思っていたビリーが、シャザムになって舞い上がってしまったとき、「僕からしたら自由に動き回れて、パワーがあって、人々から注目されることがどれだけ羨ましいことか!」と悔しい気持ちをぶつけるシーンはグッときました。


ビリーはいきなりヒーローになってしまったので、どんなパワーが使えるのか見当もつきません。

 

二人は様々な実験を試みて、それを撮影して動画サイトに上げていく、というのが現代っ子ですね。
そのBGMが「Don't Stop Me Now」ってのがまた嬉しい(笑)
設定が14歳ですもん。

まさに男の子が一番、爆発的に全方位的に興味津々な年代じゃないですか?

大人になったシャザムを演じるのがザッカリー・リーバイ。
筋肉ムキムキの容姿でありながら、中身は子供というキャラクターを喜々として演じていて、本当に楽しそう。

 

フレディとのデコボコ・コンビがコンビニで強盗をやっつけた際、フレディに対して「お前は何者だ!」と問われ「んーーーー、マネージャー!」って答えるところや

 

 

ビールを買って勢いで飲んでみたけど「マジーーー」って噴き出すところなんか本当に爆笑です。

 

ATMや自動販売機に悪いこともしますけどね、基本子供だから可愛いもんです。


マーク・ストロングが演じる、ドクター・シヴァナ。  

彼自身も子供時代、魔術師に呼び出されたことがあるのですが、その時はヒーローにふさわしくないと却下されてしまいました。
その後も父親と兄に常に馬鹿にされて育った彼は、どうしても魔術師の力を得たい一心で魔界への扉を開ける研究を続け、ようやくその呪文の謎を解き明かします。
ビリーが力を得たと知った彼は、それを奪おうと魔界に乗り込み、魔術師が封じ込めた7つの大罪(虚栄、嫉妬、怠惰、怒り、強欲、貪食、淫蕩)のモンスターたちを自分に取り込んで、父と兄を含む会社役員たちを惨殺し、シャザムに戦いを挑みます。

 

 

最終的には、ビリーが一緒に住んでいる子供たちもみんな魔術でヒーロー&ヒロインに変身するのですが、それもみんななんとなくダサいというか、微妙な容姿なのが笑えますね。

そして全員力を合わせてドクター・シヴァナを倒し、町の人々を救い、それぞれ子供たちも、自分の在り方、進むべき道をきちんと選択していくのが気持ち良い結末です。

 

学食でのラストシーン。

いじめられっ子だったフレディのテーブルにハウスの仲間たちが集まり、なんと超スーパーヒーローが一瞬登場するのも粋な計らいです。


生き別れと思っていたけれど、本当は母親に捨てられたことを悟って、新しい家族とともに生きようとするビリーと、あくまでも憎しみと嫉妬に支配されて父と兄に復讐したシヴァナ。

彼のパワーを最後まで保っていたのが「嫉妬」というのが悲しいです。

コメディ映画でありながら、家族、親子、友人、絆、そういった大切なことがきちんと描けているのが人気の秘密だなと思いました。

子供の傷つきやすい心と希望を持って強く生きる力。
大人も忘れてはいけませんね。