クイーン オフィシャル・ヒストリー・ブック | akaneの鑑賞記録

akaneの鑑賞記録

歌舞伎や演劇、映画、TVドラマなど鑑賞作品の覚書

 

以前から読みたいな~と思っていて、日本語版が復刻されたので迷わず購入。

著者は、ハリー・ドハティさん。
メジャーデビュー前からずっと取材を続けていて、余り良好な関係とは言えなかった英ジャーナリストの中でも、唯一信頼していたライターさんなのではないでしょうか。

 

序文の二人の記事。


文字量の差に笑いますが   

ロジャーの言葉---

この場を借りてハリーにお礼を言いたい。"クイーン"と呼ばれたこの変わり者で非凡なミュージシャンたちに関する執筆がうまくいくように。君の幸せと幸運も合わせて祈る。

この一文だけで、この本を買って良かったと思いました。

 



オビにこの写真を使うってところが!

竹書房さん分かってますね!!

 

さすがオフィシャルだけあって、読み応えありです。
当時のポスターやチケット、限定グッズなどの貴重な写真

 

 

販促用のパンフもちゃんと日本語版が掲載されています。


ネットでもよく見かける、ファンへの直筆メッセージ、手書きの歌詞カードの写真もあります。

ボヘミアン・ラプソディ発売記念「ラズベリー味」のアイスクリームまで販売されたらしい(笑)

 

 

項目としてはこんな感じ。
 

結成前の状況から始まり、各アルバムごとにその内容、制作時の秘話などが詳しく綴られています。

 

4人それぞれの紹介ページもあります。
復刻版ということもあり、映画「ボヘミアン・ラプソディ」に関するページもありました。


 

 


●クイーン ライヴ・ツアー・イン・ジャパン 

 1975 - 1985

 

 

数々のロックミュージシャンを撮影した長谷部宏氏の写真と来日時の詳しい情報が満載。
ステージ最前列からドアップで撮影した写真の数々は本当に迫力満点で素晴らしいです。
彼らが長谷川さんに全幅の信頼を寄せていたのも分かりますね。
ほぼ1.5cmほどの厚みがあり、「ミュージックライフ」方式と言いますか、滞在時全ての日程のスケジュール

 

 

全会場でのセットリストなど、完璧に網羅されています。

バスでの移動途中、ドライブインでのオフショットが面白かったので…

 

 

周りの風景や人々から、いかにクイーンご一行が浮いているか
このあとメンバーはエビフライを食べたらしい(笑)


結構知らないエピソードなんかも沢山あって!

ちょっと紹介しますね。
 

★東京プリンスホテルでのあの有名なお茶会。

ピチピチのパンツを履いていたフレディーはちゃんと正座ができず、茶道の先生に叱られた。

 

★移動中のメンバー、はやっていたのはトランプの「ページワン」

ロジャーは結構強かった。

 

★西城秀樹の「YMCA」がお気に入りでよく歌って振り真似をしていた。

 

★ブライアンが息子(4歳)のために、機動戦士ガンダムやゴーグルファイブのお面を喜々として買っていた。

 

★ロジャーはレストランのショーウインドウにある食品サンプルがとっても気に入って、合羽橋まで行って大量に購入。
特にフォークが宙に浮いているナポリタンに感激し、

 

食品サンプルを並べるための寿司板や天重用の重箱まで買った。

などなど。

当時、地方には大きい会場もなく、ほとんどが古い体育館。
トイレなどは徹底的に掃除し、楽屋にする部屋には絨毯を敷き詰め、ソファなども置いて、なるべく快適に過ごしてもらえるよう、尽力したようです。



実はrockin'on6月号を買おうと書店に行ったのですが、

 

まぁ立ち読みで満足できるような内容だったので帰ろうとしたところ、隣にこんな本があって…買ってしまいました!
全然知らない本だったんですけど…

 


●ロックジェット
amazonはこちら

 

映画「ボヘミアン・ラプソディ」について、映画監督の立場から堤幸彦監督が、ミュージシャンの立場からグッチ裕三さんやROLLYさんがインタビューに答えるというもの。その他も数名、かなりのボリュームです。
中でも購入のきっかけとなったのは、Queerとして活躍されている

ロジャーM.高橋さん の記事があったから。
先月行われた東郷かおる子さんのトークイベントにも出演

https://twitter.com/ultranomama/status/1119439473912074240

これはちょっとお笑いっぽい内容になっていますが、記事の方はすごくマニアックなんです!
何十年にも渡って当時の楽器を集め、ロジャーと同じドラムキットを9パターン組めるぐらい所有。
長年ロジャーのアシスタントだったクリスタルに「なんでそんなことまでわかるんだ!!」と驚愕されるぐらいの超こだわりです。

 

もちろん私はドラムなど全然分からないので

 

「1979年しか使っていない24インチのシンバル」
「ロジャーのチューニングは上は普通で下は強めに張る」

 

なんて言われてもさっぱり???なんですが…

 

 

ともかく、どんな記事、特集番組でも取り上げられるのは9割がフレディ、あとはほぼブライアン。
ディーキーも「地味だが隠れたヒットメーカー」と玄人好みされるベーシストとして紹介されますが、ロジャーって全然取り上げられない!!!
だからこんなにたっぷりとロジャーのドラムについて語られた記事を読んでとてもとても感動しました。

高橋さんに言わせると、「ボヘミアン・ラプソディのドラム・セットは全然正しくない」のだそうです。
俺は主役じゃないから、と美術さんが用意したもので納得したのか、あれこれ口を出すのは面倒だったのか…
まぁそこもロジャーらしいですね。
あと後半の髪型はダメ!とも。
うん、多分ベンハロジャーは、ショートカットが似合わなかったんだと思うよ。

何か他の記事でも、ロジャーだけ似てない、というコメントがあって、「でも70年代のロジャーを再現しようと思ったら、よっぽど綺麗な女優さんじゃないと」って言われてて笑いました。
女優!うん。これもわかる(笑)