ボヘミアン・ラプソディ ラスト! | akaneの鑑賞記録

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まずはこの嬉しいニュースから!
https://store.universal-music.co.jp/artist/queen/?s13=20190417#itemTitle

4月17日のサプライズはこれだったんですね。

ともかく「グレイテスト・ビデオ・ヒッツ」のDVDはどうしても欲しくて!
PVだけならYou Tubeでも見られるけど、、ブライアンとロジャーのコメンタリーがとっても面白いんですよ~~!
輸入盤だと字幕ないからわかんないし、廃盤だからトンデモナイ値段がついてて…
でもこれは絶対再販されると踏んでました!(笑)
だって、このビジネスチャンスをユニバーサルミュージックが逃すはずない!と思ったから。
待ってて良かったわ~~~!さっそく予約しちゃいました。



さてさて、今月は見たい映画が多くてブログが遅れてしまいましたが、3月上旬に、ボヘミアンラプソディ6回目を見に行きました。
125億も突破したし、これでいよいよ私的にも終了かな。


まぁ、同じ映画を6回の観るのは生涯で初めて、しかも全部違う映画館で見たんです(笑)

1回目 渋谷で通常字幕版
2回目 お台場で ScreenX (3面スクリーン)
3回目 新宿でIMAX
4回目 川崎で LIVE ZOUND 
5回目 六本木で Dolby Atmos
6回目 日比谷でIMAX

それぞれの感想はこちら

1回目 
3回目 
5回目 


もちろんDVDが発売されたら買いますけど、家だとあんまり見ないかも…
やっぱり大きなスクリーンで、音に包まれてライヴ気分で観賞したいんですよね。


もう6回目ともなるとほぼ字幕を読まず、映画に集中できます。
毎日クイーンのCD聞いて、ほとんど意味も分からずインタビュー動画見たりしていると、なんとなくヒアリング能力が上がったような…

(※あくまでも当社比です)
単語力がないから結局意味は分からないんだけど、気持ちだけね。

 


アカデミー賞では主演男優賞のほか、音響編集賞、録音賞、編集賞を獲得。
編集賞って、映画としてエンタテインメントとして非常に優れていたってことですよね。
本当にストーリーと音楽の流れが良くて何度見ても引き込まれます。

ともかく音楽に関しては、膨大なアーカイブから使う音源を決めるのも相当大変だったでしょう。
いわゆるレコーディングとして記録された音とライヴのPAとでは全然セッティングも違いますし。


6回目にして気付いたのは、ラミとフレディとでは声の質が全然違うのに、歌唱に切り替わってもあまり違和感がないこと。

以下にとても興味深い記事がありました。
https://variety.com/2019/artisans/news/queen-freddie-mercury-1203131746-1203131746/


ラミの声を混ぜたり、フレディの声にも多少加工をしているのかもしれません。
ロジャーの「ガリレオ」も、ベンハの声とロジャーの声をミックスしているそうです。
ラミもベンハも本気で歌ってますから、いかにも「口パク」って感じにならないんですね。
グウィリム兄さんも録音したらしいけど、ライヴシーンに使われていたのかな?

何万人もの観客が一斉に歌ったり拍手をしたり、We Will Rock You やRadio Ga Gaなどで手拍子する音などもちゃんと録音して作っているとのこと。
実際にスタジアムに何本もマイクをたて、ライヴエイドの音源を流して録音して、観客席で聴こえる音を再現したり。

本当に目に見えない、誰も気付かないところにまで、プロのこだわりが満載の作品だったんですね。
それが認められてオスカーを取れたのは、本当に素晴らしいし嬉しいです。


今まで、単独で曲を聴いているときには感じませんでしたが、この映画の最後に「We Are The Chanpions」を聴くと

お前はよく頑張った!
それでいいんだ
失敗しても間違っても
挑戦したお前はチャンピオンだ
泣き言ばかり言って踏み出せない負け犬にはなるなよ


そんな風に全てを肯定して、背中を押してくれるような気持になるんです。号泣!!


当時、ある女性インタビュアーがロジャーに
「自分たちをチャンピオンだというなんて、謙虚さはないんですか?」とか聞いてる動画があって、ほんとバカじゃないの?って思いますわ。
 

 


作中で何度も発せられる「バンドは(僕たちは)家族だ」という言葉。
もちろん4人とも常にそういう思いはあったでしょう。
でも1人2人と結婚して子供ができて、こういう光景を目にしたら

 

 

フレディはやっぱり寂しかったでしょうね。
狭いフラットに同居して、貧乏で、先行きは不安ばかり。
でも情熱と自分たちの音楽に対する自信だけは誰にも負けない!
そんな時代の方が楽しかったと思うこともあったでしょう。
それこそ「It's a Hard Life」
人一倍寂しがりやだけど、自分には決して作ることのできない家族。
そういうジレンマが、次第に自分を追い詰めていったのかな?
他の3人も、浮世離れしたツアーから帰ってきて、「子供の学校のことで」「カーテンを変えたいんだけど」「食洗器が壊れちゃったの」みたいな日常に引き戻されることで、精神のバランスが保たれていたんじゃないかな、とも思います。

クイーンは4人とも素晴らしい才能をもったミュージシャンですが、やはり「フロントマン」の重圧は想像を絶するもの。
100人の人を振り向かせて集中させるのだって大変なのに、10万人といった単位の観客を引きつけて魅了しなくてはならない。
そしてライブの良し悪しは、ほとんどフレディのパフォーマンスで判断されてしまう。
自分の声が楽器ということで、体調管理やメンテナンスも大変。
楽器を演奏している3人はどちらかというと「職人」的な存在でもあると思うんです。

学会で発表している方が似合いそうな博士が、ハードロック好きで「ライヴがやりたくてたまらない!」というのはちょっと意外ですが、ロジャーはもうライヴが楽しくて楽しくて仕方がない!って体中から喜びがあふれ出ていますよね。
それに比べると、フレディはやっぱり「フレディ・マーキュリー」というキャラクターとしてステージに立ってる感じがするんです。

普段のフレディは乙女チックで物静かな感じで、ステージでのマッチョな雰囲気とは全然違いますもん。
毎回「ライヴやりたくない!!」ってバックステージで随分ごねてたそうですし。
観客にどうやってアピールするか、このライヴをどうやって盛り上げていくか、どこか俯瞰で自分を見ているような。



ふと、フレディが今も存命だったら…と思うことがあります。

でも完璧主義者で常に最高を求める彼だからこそ、自分が納得できるパフォーマンスができなくなったら、スパッと活動をやめてしまうような気もします。
そうしたら、この映画も作られなかっただろうし、本当に伝説のバンドになってしまって、私も生涯、彼らの音楽や魅力に気付かずに過ごしてしまったかもしれません。

う~ん「たられば」を考えても仕方ありませんが…

 

今は、この映画に出会えたことを心から感謝しつつ

Queen + Adam Lambert の日本公演を心待ちにしています。