ボヘミアン・ラプソディ | akaneの鑑賞記録

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いや~~!感動した!素晴らしい!!今年1番かもしれない!
帰宅してすぐ、オリジナルの「ライヴ・エイド」の動画をみて、その完璧な再現ぶりにも驚愕!

「クイーン」「フレディ・マーキュリー」という存在は知っていましたが、リアルタイムで見たり聞いたりした記憶はなく「ゲイでエイズで亡くなった人」ぐらいの知識しかありませんでした。

2004年のドラマ「プライド」で流れた「I was  born to love you」も印象的でしたが、ちゃんとクイーンを認識したのは、2005年と2006年の2回、新宿コマ劇場で上演されたミュージカル「We Will Rock You」を見た時。
ABBAの曲で綴られたミュージカル「マンマ・ミーア!」同様、クイーンの楽曲で作られたミュージカルです。
そこで初めて楽曲に興味を持ち、「Greatest Hits 1&2(なぜか輸入盤)」を購入してしばらくは良く聞いていましたが、その時もバンドそのものに興味を持つことはありませんでした。
それにフレディの印象が強すぎて、他の3人にまで目がいかないですよね。

まっさらな状態で見てすっかりハマってしまい、PVやらライブ映像など毎夜動画を漁って寝不足の日々です(笑)
その上でもう1度見に行ったんですが、オリジナルを見すぎちゃったから違和感あるかな?と思ったんですけど、全然そんなことなく楽しめました。
ちゃんと彼ら4人が自然に生き生きと存在していてバンドとして成立しているから。

あのライヴ・エイドのシーンを一番最初に撮影したというのも驚きです!
そんな恐ろしいこと!と思いますが、あのシーンを撮り終えることができたから、彼らの絆も固まってあとはクイーンの4人としてストーリーを自然に生きていけたのかな。

 

今回初めて、フレディがペルシャ系インド人で「パキ野郎」と差別を受けていたことなど知りました。
今から30年前、人種のこともゲイであることも今よりずっと風当たりが強かった中、トップを走り続けるのはどれだけ孤独で神経をすり減らす日々だったことか。
常に前作を超える新曲を期待されるプレッシャー。
アルバムを作ってツアー、アルバム&ツアーの繰り返し。

ずっと同じメンバーで過ごしていたら煮詰まるのも当然。

 

それでも走り続け、まさにレジェンドとして太く短く激しく生きたフレディ。
当時、あの想像を絶する規模でライヴ・エイドを開催した「ボブ・ゲルドフ」という人物の存在。
紆余曲折、8年もの歳月がかかってもあきらめずにこの作品を完成させた制作陣。
1年以上、楽器やパフォーマンスのレッスンを受け完璧に再現した4人のメンバーたち。

 

これらの奇跡が積み重ならないと、この映画は存在しなかったんです。
それも単なる物まねではなく、ちゃんと全力で彼らのクイーンになっているのが、全世界で受け入れられ称賛を得ている証だと思いました。


今回改めてまたベスト盤を聞き直してみて、その楽曲クォリティの高さに今更ながら感動しています。
全く古さを感じさせず非常にクラシカル(普遍的)だと思いました。
オーケストレーションやコーラスの美しさはもちろんのこと、様々な音楽の知識が豊富で、色々な要素を取り入れていながらちゃんとクイーンの世界観に作り上げるテクニック。
デビューアルバムの「Keep Yourself Alive」ですら既に、常識を超えてますもんね。
泥臭さとか成り上がりみたいなものを感じさせないところも洒落ててイイ。

初めて日本にクイーンを紹介した、当時ミュージックライフの編集長だった東郷かおる子さんが
「彼らにあるBL的な要素が女の子に刺さると思った」と語っていましたが、まさにそれはありますね。
非常に知的で育ちの良さを感じさせるし、しかも4人とも美形で、仲良くワチャワチャしてる雰囲気が本当に可愛い。


でもって今、Twitterの「#もっとクイーンが好きになるトリビア」にハマってます!



キャスティングについて

 

 

 

 

フレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)

4人の中で見た目的には一番違和感があるかも。
ガタイも小さいし、目が大きすぎるし、出っ歯を再現するための義歯がいかにもわざとらし過ぎ。
フレディの持つ「おっさん的な色気」みたいのも足りないし。
でも全然気にならなくなってくるんですよね。
フレディの内面の純粋さとかステージでのカリスマ性がちゃんと表現できているから。
それにフレディに対するリスペクト、全身全霊をかけて演じている姿に心打たれます。
彼がフレディ役で本当に良かった。
 

 

ブライアン・メイ(グウィリム・リー)

お孫さんですか?ぐらい似てますよね。
学者肌で優しくて、クレバーな感じがすごく出てる。
ギター弾いているとき、内面に熱いパワーを秘めながらも、外見はあくまでもクールで禅の境地みたいに1人マイワールドに没入している雰囲気とか、ちょっと天然入っているところとかそっくり(笑)
 

 

ロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)

 

 

 

いやんもう!ベン・ハーディったら超可愛い!

ちょっと吉沢亮くんに似てない??
ワンコ感あふれてるし!やんちゃでキュート!
他のメンバーほど外見の経年変化が少なくて、連れと「童顔の限界かな?」なんて言ってたんですけど、彼だけまだ27歳!

撮影中は25歳ぐらいだから、アラフォーの雰囲気は難しかったかも。
それに本家のロジャー様がこれですもん!

 

 

絵画か?ルネッサンスの絵画か?

 

ってぐらい、もう再現不可能な美形ですもの。
こんなルックスで、クイーンのモテ担当9割を担っている彼が、常にバンドの一番奥、ドラムの陰に隠れていて、しかも一番男気がある奴ってのがまたカッコいいな!完璧だわ!
そしてスマホのフォルダにはロジャー様の画像が日々追加されるのでありました。

 


ジョン・ディーコン(ジョセフ・マッゼロ)

これもう、本人ですやん。
もはやどちらが本人か分からないレベル。
一番年下で、穏やかでみんなのクッション材だったというジョンの優しさが完璧に滲み出ています。




ストーリーとしては、メンバーが出合い、成功し、売れたら揉めて別れるものの、再結成して1985年のライヴ・エイドで大成功を収めるというもの。
若干綺麗にまとめすぎな感じ、史実とは異なる部分もありますが、これはドキュメンタリーではないんです。
タイトルだって「クイーン」でも「フレディ・マーキュリー」でもなく「ボヘミアン・ラプソディ」。
最高の音楽を求めて彷徨った男が辿った、究極の自分探しの「物語」。
脚本がクソとか、当時の音楽シーンが何も反映されていないとか言ってるおっさんは、ライヴDVDを見てたらよろし。
バンドメンバーにエイズであることを告白し「特別扱いはしないでくれ。俺が何者かは俺が決める」としっかり宣言し、「やっとみつけたよ(君を。そして本当の自分を)」とジム・パットンに会いに行き、ちゃんと家族に紹介する。
その上での「ライヴ・エイド」再現20分!だから、観客も心ひとつになって盛り上がるんです!
この映画を見終わった後、みんなクイーンが好きになってしまう!というのが一番大切なこと。
クイーン世代の親が子供たちと一緒に見て、また未来に彼らの音楽を繋いでいくっていうのかな。

ライヴ・エイドのリハーサルシーンの動画で、ステージ上の4人を愛おしそうに見つめているブライアン・メイの温かいまなざしが全てを物語っていると思いました。(今、思い出しても泣く)

 

 

ブライアンとロジャーにとっても、出会いからフレディが亡くなるまでの20余年間は、最高に煌めいていたかけがえのない時だったはず。

 

今も活躍を続けている二人がいかにフレディを愛し、クイーンを愛していたか

 

そして主役の4人、制作がどれだけの敬意と情熱を持ってこの作品を作り上げたか

 

それが伝わってくるからこそ、この映画はみんなの心に響くのでしょう。

 

 

今日 11月24日はフレディの命日です。

彼の歌声が、クイーンの名曲の数々が、

これからも永遠であり続けますように。

 

合掌

 

 

 

 

 

追記:

 

実はこのあと、なんと映画館で6回も見てしまいました。

もっとツワモノも大勢いらっしゃいいますけど、同じ映画を2回見ることも稀な私としては生涯初の出来事です(笑)

よろしければ、その後のブログも読んでみてくださいね!