人魚の眠る家 | akaneの鑑賞記録

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歌舞伎や演劇、映画、TVドラマなど鑑賞作品の覚書

 

う~ん、ちょっとハマらなかったな。
テーマはとてもわかるんです。
不慮の事故で最愛の娘が脳死状態になってしまう。
親としたら、0.0001%でも可能性があったらそれにすがりたいという気持ち。
なんとかもう一度目を開けて!と願う気持ち。
あの時こうしていれば、ああしていれば、とそれぞれの立場で繰り返す後悔。
私だって同じ状況に置かれたら、どうなってしまうかわかりません。

ハマらなかった理由は、あの家庭が金持ちすぎることでしたね。
二代目社長の夫と、フラワーアレンジメント?の妻。
小さなプールやバラ園がある広い庭を持つ豪邸。
子供の為に買い与えた部屋に溢れる家具やおもちゃの数々。
治療器具を全部持ち込み、看護婦と医師を常駐させての看病。
会社のプロジェクトを私物化し、研究員を自分の子供にかかりきりにさせる。
セレブ丸出しで、そりゃ金に物言わせて治療にのめり込むでしょうね、みたいな気持ちが消えませんでした。

篠原涼子さん演じるお母さんが、徐々に狂気に侵されていく演技は見事でしたけど、交番のおまわりさん相手にそんな殺人狂言してどうすんの。
それに一緒にプールにいた弟や従妹にあんな思いをさせちゃダメでしょ。あんな涙の告白をさせたらダメでしょ。一生トラウマだわ。
それをまたお涙頂戴っぽく演出しているのがどうもね~。

前クールの「グッド・ドクター」でも同じテーマのお話がありました。
目を離した隙に溺れて脳死状態になってしまった女の子。

それを受け入れられない両親が、新堂先生の心に動かされてやがて臓器移植を決断するというもの。
このドラマの方が感動的だったな。

それに心臓移植をされたと思しき男の子が、何かに導かれるように播磨家にやってくるという演出も、なんか嘘くさかった。
「え?ドナーの情報は教えちゃいけないんじゃないの?」とか一瞬バカなこと思っちゃうぐらい唐突で。
 

どんどん実験にのめり込んでしまう研究員の恋人を演じる川栄李奈さんがとても良かったです。