メタルマクベスDisc2 ライブビューイング | akaneの鑑賞記録

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いやーーーー!大原櫻子ちゃん凄い!!!
圧倒された!
私としては、「松たか子以上のマクベス夫人はない!」と高を括っていたわけですよ。
しかも今回の3パターンのキャスティングのうち、彼女は一番年少だし、舞台経験も圧倒的に少ないし、まぁなめてかかってたんですけどね。
見事にぶっ飛ばされました。
凄かった!
歌はもちろん巧いんだけど、演技力もハンパなかった。
あのふり幅は凄い。小悪魔キャラ、鬼嫁、少女の儚さ。
憑依型のような演技でありながら動きもセリフもピタっと決まっていて揺るぎないし、身体能力も相当あると思います。
全力出しきっている感じなのに、痛々しさがなく、圧倒的に説得力がある。
台詞は滑舌が良くてとても聞き取りやすく、声色が様々に変わるんですよね。芝居のテンポ感もとっても良いし、衣装と髪型もすっごく可愛い!

もう、彼女に釘付けでした。

まだ22歳!!!これからが楽しみです!

 

 

 

櫻子ちゃんがあまりに良かったので、ちょっと松也君はかすんじゃったかな~。
もうちょっとできると思ったんだけど、期待しすぎだったかもしれん。
顔や体の大きさが、存在感の大きさにはつながらず、もっさり見えてしまったり。
内野聖陽さんに比べるとなんとなく色気不足。

断然歌は巧いんだけど、シャウトする雰囲気ではなくどこかセーブしているように感じられてしまいました。
疲れがピークだったのか、体調が悪かったのかもしれませんが、特に前半は体力温存というか8割方で演じている感じがしてしまって。
新感線の全力ぶっちぎりに比べると、王道ミュージカルもテンションは落ち着いているし、歌舞伎はもっとフラットなというかロングラン体制的な体の使い方だから、その辺りの差なのかな。

新感線のテンションとはやや差があったような気がしました。
殺陣の美しさは抜群だし、歌も上手いし、変顔したり頑張ってたんだけど、なんとなく声が単調なんだよね。
新感線の芝居にはまだ馴染んでない感じがしました。


木場勝己さんのレスポール王。

舞台出身の俳優さんとは知っていましたが、最近のテレビだと「つぶれそうな町工場の社長」みたいな地味な役柄多いじゃないですか。
でも今回はたっぷり芝居の見せどころもあり、なんとギターをつま弾きながらの弾き語りも!わ~~~素敵!

あと印象的だったのは、レスポール王Jrを演じた原嘉孝さん。

ジャニーズJrということで全然知らない人でしたが、インパクト絶大。

歌はまだもうちょっとって感じもあるけど、前にパーーーン!と出てくるオーラがあって。
森山未來君を彷彿させるようなダンステクニックもあるし、なかなか面白い存在でした。

グレコを演じた浅利陽介さんも、「コード・ブルー」のようなちょっと情けない印象を吹き飛ばすカッコよさ。
元々の演技力がしっかりしているから、本当に颯爽としていて素晴らしい。
グレコは最後の最後まで正義の味方だからね。

エクスプローラーの岡本健一さん。ちょっと年配キャラでいじられてましたが(カッコいいかつらなのに、後頭部が禿げてたり)、ギター持ったりバイクにまたがったりするとやっぱりキマリますよ。

バイクと言えば!

今回の舞台でみなさんかなりバイクに乗っていて、それは驚きました。
2段作りになっているステージのかなりの傾斜があるところを回ったり、客席の縁というかドーナツ状のところを走ったり!

普通の舞台に比べると結構狭いじゃないですか。

ちょっとハラハラしました。

だってもし転んだりしたら客席に落ちちゃいますもんね。

そして高田聖子さんの千枚漬け女に爆笑。
あのパーティーシーンに滑り込んできてから千枚漬けを出すまでの流れるようなセリフと動きに惚れ惚れしました!!
あと駅員の物まねをする「王専属歌手」の徳永ゆうきさんの使い方も面白かったですね。


いのうえさんもかなりアラウンドシアターの機構に慣れてきたな、という印象。
映像とセットの融合がとてもスムーズで、舞台の縁に停まっているのに、バイクで疾走して城に向かっているような演出など、なかなか面白かったです。
それにやっぱり曲がいい!
全然古さを感じないし、今回も生演奏が痺れたー!


Disc1は見られなかったのですが、Disc2の座組はかなり若くて、パワーが迸る勢いのある舞台で楽しめました。