亜人 | akaneの鑑賞記録

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2017年の東京。研修医の永井圭(佐藤健)はトラックと衝突し死亡するが、その直後、肉体が回復し生還。不死身の新人類“亜人”であることが発覚する。圭は追われる身となり、亜人研究施設に監禁されるが、“帽子”と呼ばれる亜人のテロリスト・佐藤に助けられる。しかし、佐藤は国家転覆計画に加担しない圭を敵視。圭は佐藤の暴走を止めるために立ち上がる。


原作は全く知らずに見ました。
予告編でかなり興味が。たけるん出てるし!

死んでもすぐに生き返る亜人。
ただ亜人であるかどうは「死なないとわからない」という設定がまず面白いですね。
撃たれたり傷つけられたりすると、普通に痛みを感じ、ダメージを受けるというのも。
そこから逃れるには「リセット!」と称して自殺するか殺されるしかない。
亜人を捕らえるには、麻酔銃で眠らせるか、再生する間を与えないように殺し続けるか。
あと、ものすごく細かく粉砕された場合、最も大きい肉片から再生するという設定が非常に重要です。

死なない者同士バトルしても決着がつかないですから、どうやってエンディングに持っていくかと思ったら「液体窒素で固めて粉砕する」という方法でした。

佐藤役・綾野剛のサイコパスっぷりが素敵。
一切の躊躇なく全力で人を殺しまくるのが凄い。
対して永井役の佐藤健はやや無気力な感じがいい。
原作では初老の男と高校生らしいですが、この二人のバトルはるろ剣に続きやはり眼福!
二人とも肉体改造にもかなりストイックに取り組んだようで、それぞれサービスショットありです(笑)

もう一人の亜人、田中役の城田君も、あの容姿を生かして最高にクールです。
政府側にかくまわれていた亜人を演じた川栄さん。

最近女優活動盛んですね。
ちょっと演技的には弱いかな、と思いましたが、複雑な経緯を経て戸崎に飼われているという屈折した状況は出ていたと思います。

アクションシーンは本当に凄いし、音楽もカッコよくて、体から発生するIBMという黒い物体のCGも中々頑張ってたと思うんですが、そこに総力をつぎ込んだ感はありますね。
まぁ元々が漫画ということもあり、政府の描き方なんかが子供っぽすぎてう~んって感じ。
あんな馬鹿な大人ばっかりじゃストーリーに深みが出ないんですよね。
「日本で認識された亜人は3人目」とか報じてる割には、後半ワラワラと仲間に加わる亜人が登場して、それがまたおバカなキャラなのがなんとも。
そういうところがもっと練り上げられていたら、大人の観賞にも耐えうる作品になったかなと。
あと研究施設のセットとか、飛行機が突っ込むシーンにしても、やっぱり全体的に映像がチープで、まぁハリウッドには遠く及ばないのは残念。

予算が何千倍も違うんだから仕方ないですけどね。

 

あと、助けてくれたおばあさんや永井の妹の扱いも、ちょっと中途半端に思いました。

でも邦画としては非常にレベル高かったと思います。
アメリカでは絶対上映されないでしょうけれど。

最後ねー、死んだかと思った永井が再生したのは、その方法も含めておお~!と思いましたが、全裸でビルから飛び降りたのはなんだったんでしょう?
「もう俺は自由だ。追ってくるな」ってことだったのかな?

 

佐藤の被っていたハンチングを拾い上げるシーンもありましたが、それはまた第2の佐藤が現われるってことなんでしょうか。

続編ありそうですね。