松竹座 七月大歌舞伎 昼の部 | akaneの鑑賞記録

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染五郎さんの夏祭に仁左衛門様の三五大切!
これは絶対見ねば!と大阪日帰り遠征です。

夏祭浪花鑑は中村屋のしか見たことがなくて、あまり「関西の演目」という意識がありません。
劇評によく「あの大阪のうだるような暑さが表現できれば」みたいなことを書かれますが、こっちは寒いぐらい冷房の効いた客席で見ているわけで、それもちょっとピンとこない。
舞台上も関西ネイティブの役者さんは少なかったし、こうして関西歌舞伎の味わいがなくなってしまうのは残念かもしれませんね。

 

染五郎さん、最初にむさ苦しい格好で出てきたとき、目元にラインを入れていないので、とってもつぶらな瞳の子犬みたいでした。

で、着替えて出ていた時の颯爽感!やっぱり江戸っ子の感じしちゃうよね。
あの襟元に大きな柄の入った白地の浴衣、カッコいいなぁ!!
よく見たら、息子の市松もベースが浅葱色だけど同じデザイン、同じ帯!オシャレ~!
一寸徳兵衛の松也さん、ちょっと喉を傷めていたのかな?それとも悪っぽい低い声にしてたのかな?
空海の時はあまり気にならなかったけど、今回は二人の顔の大きさがあまりにも違ってちょっとバランス感覚が。。。
釣舟三婦が鴈治郎さんなのは、驚き!今まで彌十郎さんとか、映像で見たのも十三代目仁左衛門さんだったり、長身のイメージだったから。
でも、大阪の気の良い愛嬌のあるおじさんって感じで良かった。
時蔵さんのお辰はいいよね~。なんかあの声がいい!黒い着物が良く似合うし、ちょっと堅気の人じゃないよっぽい、粋なおねえさんで。
橘三郎さんの三河屋義平次も意外だった。橘三郎さんはなんとなく上品なイメージだったんだけど、なかなかの汚れっぷりで、すっごく下卑てて迫力ありましたねー!さすが。
壱太郎くんの琴浦も本当に綺麗。喋り方がもう少しスッキリしてるといいんだけど、容姿は本当に華があって綺麗。

染五郎さんは襲名を控えて、芝居がすごく大きくなってきたように思います。
殺しの場なども、一つ一つの形が綺麗に決まるし、初役とは思えない落ち着いた演技だったなと。
逞しいおみ足もたっぷり見られたし!

今回は「住吉神社」から「長町裏」と定番コースでしたが、この演目は通しで見たいお芝居ですね。
磯之丞のダメっぷりとか琴浦とのじゃらじゃらとか、後半の一寸徳兵衛の活躍からラストにかけても面白いのでちょっと物足りなかった。

 

幕間に、壱太郎さんお勧めのたこ焼き屋さんへ!

 

ソースはかけずプレーンで頂きましたが、外はカリカリ中はとろ~り、おダシの味が効いていてとても美味しかったです。

 

 

二人道成寺
時蔵さんと孝太郎さんの二人道成寺。
いつもながら、衣装の美しさと構成の見事さに感服します。
これ作った人、ホント天才。
去年の五人道成寺ぐらいになると、フォーメーションの面白さという別の楽しみもありますが、やっぱり一人で踊るのが良いな。
衣装の引き抜きとかも、二人だと着替えた状態で交互に出てきちゃうから半減するんですよ。
けっこう大変な踊りだから二人の方が楽なのかもしれませんが。


さてお昼はTLで話題になっていた「今井」のしらなみ蕎麦セットを食べに行きました。お洒落な前菜もついて、鱧が3つも乗った、冷たいお蕎麦です。

 

とてもそばつゆとは思えないほどの薄口で、でもしっかり味わいのあるつゆに驚き!お蕎麦もコシがあっておいしい。
鱧も初めて食べたのですが、ふんわりもっちり、上品なお味で、ちょんと乗っている梅がまた効いてる!
デザートには「みをつくし料理帖」に出ていた、青梅の甘露煮かき氷までついてて、ハッピーーー!

いや~これは素晴らしかった。
7月の松竹座遠征は恒例になりそうだから、来年も食べよう!