輪島裕介「昭和ブギウギ 笠置シズ子と服部良一」 ブギウギ歴史研究書 独学の二人が戦後日本を活気に
ランク Bの中~Bの上どちらかというと、音楽学の見地から、 ブギウギ曲を論考した研究書のような本で 笠置と服部の人生を語った本ではありません。 副題「笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲」 笠置と服部の音楽的ルーツや音楽素養から 二人のブギウギがどのように生まれ 日本人に受け入れられたかを 論考しています。二人とも、正式な音楽教育を受けずに たたき上げで、現場で音楽を学び 独学で日本のポピュラー界の 頂点に立ったことに 驚かされます。 (ゴジラの作曲家・伊福部昭や 黒澤映画の音楽・早坂文雄も 正式な音楽教育なしで 世界的な作曲家になりました。 ひょっとしたら、天才芸術家は 学校教育が不要なのかも知れません。)日本のショービジネスの変遷が よく分かる本です。もう笠置シヅ子のショーを観ることができないのが 残念です。 (黒澤映画「酔いどれ天使」で 少しだけ観ることはできます。 同じく「野良犬」でも ショービジネスの舞台裏が 少し描かれています。 日本中が、ショービジネスに 熱狂していたのが分かります)この本には、音楽の専門的な事柄が たくさん出てくるので、 素人の私には、理解できないことも ありました。新書は本来、何の知識もない素人読者に いかに分かり易く、面白く、知らない世界を 啓蒙する本だと思うのですが この本は、研究成果を発表するような 内容の様に思いました。前半の面白さが、後半では失われいったように 思いました。笠置と服部の裏話などを期待していた私には 少しばかり、残念でした。もちろん、昭和歌謡音楽界の研究成果が よくまとめられた本です。芸能界を研究する学問があることを 教えれらた本でした。この本は、ブギウギ歴史書です。服部良一のブギウギ音曲を 分析した本です。そして、ブギウギが笠置シズ子がいなければ 生まれなかったことを 教えてくれる本でした。なお、この本を読んで 意外な発見、教えられたのは 淡谷のりこの存在でした。 (淡谷のりこの人生も 大ドラマになると思うのですが・・・)最後に、大阪弁の名曲と言えば ラブ曲が多いですが 笠置・服部コンビのブギほど 生きた大阪弁を 歌にしているのには 驚愕します。 (ミス花子「河内のオッサンの歌」も 名曲だと思っているのは私だけかも・・・)一般書と言うより 研究書、歴史書といえる新書です。そのつもりで、お読みすることを お勧めします。柔らかい本と言うより 硬い真面目な本です。