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今回は来年に行われる台湾の総統選挙について書いてみたいと思います。

オバマ政権が最初の方でいかに中国に対して融和的だったかわかる記事がThe National Interestに書いてありました。

「2011年に民進党の蔡英文女史がアメリカを訪問したときに、オバマ政権の高官はフィナンシャル・タイムズ誌に対して『彼女は近頃安定している台湾と中国の両岸関係について、それを続けられるか十分な疑問があると答え、さらに悪いことに蔡と彼女の仲間達は中国がいかに民進党に対して疑いの目で見ているかをわかっていないようだ』と語った」
http://nationalinterest.org/feature/taiwans-eternal-dilemma-12991


私は台湾の総統選挙においてオバマ政権がこのように露骨に介入していたとは知りませんでした。

アメリカからこのように言われたら、台湾で民進党に投票しようと思っていた人々もかなり不安になったでしょう。結果として民進党の蔡英文女史は政権を獲得できませんでした。

ところが先の安部首相の訪米が成功に終わったことが示すように、オバマ大統領の中国に対する考え方が随分変わったようです。

そのことを示す記事が Wall Street Journal に出ていました。重要部分を訳してみます。

「2年前のサミットでオバマ大統領は習近平国家主席の『新型の大国関係』を受け入れたように見えた。スーザン・ライス国家安全保障補佐官は、その年の終わりに『新型の大国関係』の概念を実行に移そうと考えた。そのことが中国の東アジアでの影響圏を認めることにつながるかもしれない、のにである。
そしてオバマ大統領は2014年の3月にも『新しいモデルを作ることを続けるとともに強めていこう』と語ったのだが、すぐにそのフレーズを使うことをやめてしまった。
その変化はすぐに北京でも知られることとなった。」
http://www.wsj.com/articles/the-great-american-rethink-on-china-1432832888

この記事が示すように現在のアメリカでは、政界、ビジネス、軍部を問わずこれまでの中国に対する接し方が正しかったのかが問われ始めているようです。

そうであれば、オバマ政権が来年に行われる台湾の総統選挙に対して前回のように露骨に介入することはないでしょう。

それにしてもせっかく中国に対してあれほど融和的だったオバマ政権を有効に活かすことのできなかった習近平中国国家主席は一体何を考えているのでしょうか。

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昨日の『朝まで生テレビ』は沖縄の基地問題について沖縄から中継するということをやっていました。

一番印象に残ったのは、久しぶりに見た小林よしのり氏で、彼は日本の多くの保守が翁長知事の辺野古への基地移転拒否は新たな「条件闘争」としかみていないと主張していたことでした。

翁長知事が毎年沖縄に配られる3000億にも達する特別予算を否定しても、辺野古への移転を拒否できるのか、それがこの運動の試金石になるような気が私にもします。

ところで沖縄について昨日の番組では触れていなかったことで重要な問題が存在します。

それは沖縄と中国との関係です。

日暮高則さんが書いた『こんなに脆い中国共産党』という本の中で、「沖縄側から中国に擦り寄る姿勢が見られることも事実だ」と書かれています。

仲井真知事が尖閣諸島の上空視察を計画したときも、「在福岡中国総領事から『中国の領土だから行くな』との脅かしが入った。知事も事実上それを受け入れ、『視界の悪化』という愚にもつかない理由で中止してしまった」そうです。

また「新知事に当選した翁長雄志も福建省福州市の名誉市民である」ということも書かれています。

沖縄も朝鮮と同じように、以前は中国に「朝貢」する立場でした。

中国が強大になってきたときに沖縄の外交感覚の中に現在の韓国と同じように中国に「擦り寄る」ことを是とする感覚があるならば、これについては日本の国益を害する可能性があると思えてなりません。

私は以前から米ソ冷戦が終わった以上、沖縄に新たな基地を作ることは許されないという意味で沖縄の基地問題に対しては同情的でしたが、現在の沖縄がふらふらしていることに中国が本当に関係しているかどうかは大変気にかかるところです。

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宮本雄二氏が書いた『習近平の中国』という本を読了しました。

著者は元外務官僚で中国で大使を務めたこともある方です。そのような経歴のある日本のエリートが現在の中国に対してどのような考えを持っているのかを知りたくて、この本をとったのですが、いい意味で期待を裏切られました。

自分の間違いを含めてかなり率直に書かれており、官僚特有の婉曲な表現がなかったからです。

宮本大使は2001年に4年に近い北京勤務から帰国された時に、「中国共産党の統治はあまり長く持たないのではないか」と考え5年持つかどうかだとペーパーに書いて配ったそうですが、その予測は見事に外れます。

なぜその予測が外れたのか、宮本大使は2つのことについて自省しています。

まず一つ目は、中国人の立場だったらどのように考えるのかについてのこだわりが弱かったこと。

そして2つ目は、中国の共産党の統治能力を過小評価していたのではないかということでした。

その上で大使は次のような方程式を提示します。

「経済の発展」(A)+「社会の安定」(B)=「中国共産党の統治の維持」(C)

現在の中国では、これまでの高度成長に陰りが見え、それに比例するかのように社会の不安定化が進んでいます。

そこで宮本大使は、「私個人の皮膚感覚としてはベストのシナリオよりもワーストのシナリオの方が可能性は高いと思っている」と書いています。

宮本大使の想定するワーストのシナリオとは「すべてがうまくいかず中国共産党の統治が崩壊し、中国が大混乱におちいる」というものです。

私が大使の本を読んで思ったことはフランシス・フクヤマが Political Order and Political Decay という本で指摘していたこととの同質性でした。

フクヤマは「良き政治」が行われるためには、3つの要素がうまくバランスされていなければいけないと主張しています。

一つ目は官僚制などをふくむ、強い「国家」(Strong State)が必要だといっています。これは大使がこの本で主張している「中国共産党の統治能力」と同じ趣旨で用いられています。

2つ目は「法による支配」です。大使の本では「それは共産党の権力を有効に制約することのできる考え方だ」と指摘しています。

現在習近平国家主席は「反腐敗闘争」を行っていますが、腐敗で追求されるのは政敵ばかりで、彼は決して自分の仲間を追求しようとしません。

これでは結局はrule of law ではなく rule by law で統治することになるために、決して中国の統治が安定することにつながらないのです。

最後にフクヤマが指摘するのは選挙などを含む「説明責任」(Accountability)の問題です。大使はこの本では「多様化する国民の関心と利益を吸い上げ、政策として実行できるものの考え方」と書いていることにつながります。

習近平国家主席は国民による選挙を行うつもりがあるようには見えませんし、逆に人権派の弁護士やジャーナリストを拘束していることを新聞ではみかけます。

強い国家、法による支配、説明責任の3つの要素がうまくバランスすることで有効な政治が行われるはずなのですが、現在の中国には「強い国家」、大使のいう「共産党の統治能力」の一本道しか存在しないのです。

果たして中国において経済が失速し、社会の不安定化が進んだときに本当に「共産党の統治能力」だけでやっていけるのでしょうか。

私も疑問に思います。

というわけで中国において共産党が崩壊することはほとんど避けることができず、問題はいつそれが起こるのかという問題にとってかわったのです。

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