西郷隆盛の孫 西郷隆輝 | 墓守たちが夢のあと

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 西郷隆盛の嫡男・西郷寅太郎が大正8年(1919)にスペイン風邪で亡くなると、その子供である西郷隆輝が跡を継ぎます。この時、隆輝はまだ19歳でしたが父の爵位を継承し侯爵にもなっています。
 隆輝の母・信子は元薩摩藩士で北海道の富豪であった園田実徳の長女ですが、大変な浪費家であったと言われています。実徳は西郷家を財政的に支援してきましたが大正6年(1917)に亡くなり園田家からの支援は打ち切られます。さらに追い打ちをかけるように父が亡くなったため隆輝は邸宅を売却して当座をしのいだそうです。
 ところが、不幸はさらに続き隆輝自身が翌大正9年(1920)に20歳の若さで急逝。未婚で、子供もいなかったことから西郷侯爵家は弟の吉之助が嗣いでいます。
 そして、こうした西郷家の窮状を理解せず、相変わらず浪費を続けていた母親の信子は、実家の園田家へ返されてしまったそうです。
 なお、信子の父・園田実徳は近代競馬黎明期の有力者で、その弟で武家に養子に入った彦七の玄孫が現在、競馬の騎手として活躍する武豊、幸四郎兄弟です。
 
青山霊園 1種イ11号21側3番