幼稚園の年中からピアノを教えているKちゃんは、背が高く小学校低学年くらいの体格があります。
彼女のいいところは息長く歌えるところです。とても丁寧にきちんとタッチして音がきれいです。
まだ幼稚園児なので、ピアノが嫌にならないように、様子を見ながら指導してます。
譜読みも練習も、極力ひとりで、聴いていておかしいところだけ、お母さんが注意するようにしてもらってます。
だから、本選前も、私が思ったようには弾けてなくて、少し惜しいな。と思っていました。
1回目の本選は本選優秀賞。優秀賞は1人。実質2位でトロフィーをいただきました。
ところが、本人は悔しかったようでした。大きなトロフィーが欲しいと思ったようです。
それからよく練習しました。自分の意志で。
私も、こんな風に弾いて欲しいということを、全部言えました。
そして私は東京へ、本選の審査に出発しました。
審査の間は携帯が触れないのですが、携帯に練習の様子を動画で送ってもらいます。ホテルに帰ってからチェックをして、直すところをメールで送ったり、電話をしたりします。
審査を終えて帰ろうとしました。電車に乗ると音が鳴るのでメールチェックできないのですが、ふと間違えて反対方向の電車に乗ってしまったのです。慌てて次の駅で降りたところで、Kちゃんの本選に行く直前の練習の動画がきました!
駅のホームの片隅で動画をみました。とてもいい音楽になっていました。
私はOKのスタンプを押して、帰路につきました。
松山に着いたら、本選で1位だった報告がありました。
「悔しい」と思ったことがバネになり、「先生に言われたことを直そう」と、本人の意志でたくさん練習したのだと思います。
もう少しで全国大会。高松のYちゃん、私の生徒さんのKちゃん、がんばろうね。
Kちゃんはトロフィーを二つもゲットです。
それから、全国大会のためのレッスンにキティちゃんのお洋服を着てお姉ちゃんと来てくれました。「きっと先生、キティちゃん好きだから喜ぶね。」って。
ありがとう!
竹本喜代美

