いわゆる「10歳の壁」について書いています。
今日は、算数における「10歳の壁」について。
前記事
文科省から出される学習指導要領というものがありまして、
公立学校では、それに則って学習を進めます。
以前は、分数と小数を3年生から扱うことになっていました。
3年生では分数と小数の概念を学習し、
4~6年生で計算や文章題など、応用的な使い方を学びました。
低学年では、1、2、3・・という自然数(と0)を扱います。
自然数は、目に見えるし、数えられます。
ところが、3~4年生になると
分数と小数という、なんだかわけのわからないものが出てきます。
すると、具体物(ブロックなど)を使った学習は、できなくなります。
分数用のブロックも、あることはありますが・・・
単元の導入に使う程度です。
中学年になると
具体物を使うことなく、抽象的に思考することが必要になってくるのです。
今まで、ブロックやおはじきなどを使って計算していた子が
ついてこられなくなる・・・
これが、算数における「10歳の壁」といわれるものです。
文科省も、このあたりは考えたようで
カリキュラムがどんどん変わっています。
ある年、いきなり
「分数を2年生で教えなさい」
と、文科省から通達がありまして・・・
職員室はプチパニック。
「2年生に、どうやって教えろっていうの~」
当時、2年生の教科書に「分数」は載っていませんでした。
皆で唸りながらも、なんとか授業を作りましたよ・・・
今は、2年生で分数の導入をすることになっています。
一気に壁を作らないように、段階的に・・・ということなんでしょうが、
毎度毎度、文科省には苦労させられましたよ。
そんなわけで…
明確な「10歳の壁」らしきものは、あまり感じられないのが現状です。
次回は、生活編についてです。
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