幕末の英傑 タマ3題 | みんけんひでのブログ

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先日ある人のブログのコメントに「西郷隆盛は陰嚢水腫だった」と書きました。
それでまあ、タマタマのことについて豆知識を……。
 
 
西郷隆盛の金玉がでかかったというのは、これはまあ有名な話です。
もっとも有名といっても、一般の人はあまり知らないかもしれません。
何故って、西郷隆盛は大河ドラマなどでも盛んに登場しますが、その中に「タマがでかかった」というエピソードは一言も語られていませんから。
 
でも、事実です。
 
まあ私も実際に目撃したわけではないのであれですが、一応目黒寄生虫博物館の展示にも書いてあります。
 
西郷さんは安政の大獄がらみで藩主ににらまれ島流しにあい、奄美大島や沖永良部島に流されるんですね。
その時に風土病だったフィラリアにかかってしまったと。
これはリンパ管を破壊し、リンパ液が漏れてしまい、これが足にたまると象皮病、睾丸にたまると陰嚢水腫となるわけです。
 
ここで注意したいのは、フィラリアは「島の風土病」と書きましたが、江戸時代には東北を含め全国にあったそうで、葛飾北斎は選挙のダルマほどもある巨大な陰嚢をモッコで担いだ人(どうやら見世物にしていたらしい)の絵を描いたりしてます。
 
イメージ 1
 
 
これが誇張でもなんでもないことは、実際に目黒寄生虫館に(外国人ですが)写真があるので見学すればよろしい。足かと思うほどの大きさで、あわや地面につきそうな状態でした。
 
で、西郷の話に戻りますが、子供の頭くらいの大きさがあったとかで、それがために馬に乗れなかった。
西南の役で政府軍と戦い、西郷は切腹するのですが、首級を取られては一大事と、首を切って隠されてしまいます。肝心の顔がないから首実検ができない。しかし巨大なタマタマのおかげで西郷だと特定できたわけです。
 
 
 
一方、幕末の英傑に、西郷とも深く関わった人に土佐の坂本龍馬がいます。
龍馬が刺客に襲われて指を怪我したとき、西郷は龍馬のその妻・お龍を鹿児島へ招待しますね。これが日本人初の新婚旅行とも言われてます。その時の様子も含めて、龍馬は故郷にいる姉の乙女(とめ)に度々手紙を書くのですが、この手紙の内容が面白い。
「日本を今一度せんたく(洗濯)いたし申し候」などと書いたりするわけです。
で、そんな乙女に宛てて書いた手紙の中で、龍馬は「きんたま」と書いてたりするんですね。
「さても人間の一世は合点のいかぬは元よりのこと。運の悪い者は風呂より出でんとして、きんたまをつめ割りて死ぬるもあり。それと比べて私などは運が強く、なにほど死ぬる場へ出ても死なれず」
と、姉を安心させております。
それにしても、手紙に「きんたま」などと書いたのは、日本人では龍馬が最初ではないでしょうか?
 
 
さて。この手紙は文久3年に書かれたものですが、この文章の直後に、勝憐太郎という日本第一の人物の弟子になったと、その喜びを書いていますが、龍馬の師であり、西郷とのちに江戸城無血開城を話し合った幕臣勝海舟という人もまた、キンタマに縁のあった人でした。
何しろ子供の頃に、犬に片方のタマを食いちぎられ、死ぬ思いをしたのです。
父親の勝小吉は医者に息子を見せますが、医者は
「この子が将来世の中の役に立つような有能な人物ならば、私が治療を施さなくとも助かるし、逆にそうでないようなものならば、私がいかように手をつくそうとも助からない」
と、えらそうなことを言うので、小吉はこの藪医者をぶん殴って放り出し、別の医者を連れてきて手当てさせます。
そして、何日も抱いて看病し、さらに真冬なのに水垢離をして命を助けたのです。
この勝小吉という人は、勝海舟以上の傑物で、子供の頃に家出をし、日本中を旅し、野宿した時に崖から落ちて金玉をしたたかに打ち付けて大怪我をしたが助かったという経歴があり、親子二代で玉に縁があったのです。
しかし海舟は、奥さんだけでなく家の女中などにも片っ端から手を出して、妾に子供を産ませたりしてますから、片玉でも機能的に問題はなかったようです。
 
 
なお、村上もとかの漫画「JIN-仁-」では、西郷隆盛(大島吉之助)の虫垂炎を南方仁が手術するとき、玉がでかくてびっくりするという描写があります。
ドラマでは完全にスルーされてましたけど…。
 
他にも漫画では、アンビュバックという、空気を肺に送り込む装置を豚の膀胱を利用して作っており、火消しの頭である新門辰五郎や役者の澤村田之助(両方とも実在の人物)に、この器具を指して「きんたま」と言わせており、作者はよほど金玉が好きなのか、と思ってしまうほどです。
 
 
 
ちょっと今回はシモ系のネタになりましたが、まあタマにはいいのではないでしょうか。きん○まだけに……。(最後だけ伏字にしてどうする?)