本当の苦しみが分かった日 完結編

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予告編

『苦しみが分かった日　予告編』

ももちゃん❗️葉っぱ食べちゃだめでしょ〜‼️編

『本当の苦しさが分かった日　ももちゃん‼　葉っぱ食べちゃダメでしょ～‼　編』

救急車編（修正版）

『本当の苦しみが分かった日　救急車編（修正版）』

病院に着きました

『…みえる　目を開けてこっちを見て…』 

ぼんやりと見える先生は親子ほど年下と思われます

…若いなぁ……脊椎関節炎…分かるのかなぁ…

『ちゃんと処置したいから、詳しく状況を教えてくれますか』

……むり……………

『深呼吸して、息を吐いて〜』

…分かってるけど　それができんのじゃっ　

『…ふーっ…だよ　』

…だから…それができないからこうなってしまったんじゃ……

『…目を閉じないで……あけて‼️』

このままじゃ　苦しみが続くだけだ……なんとか、自分の状況を伝えなきゃ

『……け……ぃ……ﾀ………ぃ………め……ﾝﾓっ……に………ｯﾊ』

たぢまは緊急時に備えて、携帯のメモに病状と病歴を入れていて、なんとかそれを伝えることができました

『全部書いてくれているんですね』

何かが反応して、アラームが鳴っています

『たぢまさん❗目を閉じないで、こっちを見て、息を吐いて　…ﾌ… じゃなくて　ふ〜っ　❗』

『………ふ………』

『発作が起きた時の頓服でロキソニンを処方されたんですね…ロキソニンと同じ成分のね、ちょっと強い痛み止めの点滴をするから。痛みが楽になって、呼吸もできるようになるから。目を閉じないで‼️目を閉じると余計呼吸ができなくなるから。吸おうとしないで、吐くんだよ❗　吐いたらね、吸えるから❗』

……もう…ぜんぶ……息……はいた……よ……

……吸えないん……だ……よ………

『…………ふ…………』

『……ｽ………………』

『………………………』

『たぢまさん❓ やめちゃだめ、はいて❗…すう…はいて❗…すう…目を閉じないで❗ぼんやりじゃなくて、きちんとぼくを見て‼️』

そのようなことをずーっと繰り返して、ただただ苦しい時間が続きました

どのくらい時間が経ったでしょうか

『たぢまさん❗　今から点滴をするから。そうしたら痛みが楽になって、呼吸もできるようになるから』

『………ふ………』

『………ｽ ………』

『…………………』

『やめないで‼️…はいて❗…すう…はいて❗…』

『………ふ………』

『…………………』

僅かに息を吐き出すことはできるんです。息をはくより吸うほうが力が必要で、どうしてもうまく吸えないんです

そんな時間が、どのくらいつづいたでしょうか…徐々に痛みが楽になってきたので、お腹に力を入れてみました

『…ふぅ……』

『…ｽ-………』

僅かながら腹筋に力を入れる事ができて、お腹で息を吸うことができるようになってきました

『……ふぅ……』

『……すぅ……』

リズムよく息を吸って吐く。ができるようになり、意識もはっきりしてきました

『……い…き……ｽｰ……き……よぅ……って…き……した…あり…と……ぃ…ま…す…』

内臓のこむらがえりがおさまった訳ではないのですが、腹筋が僅かにに動かせるようになった事で呼吸が蘇りました

腹式呼吸が出来ず、胸呼吸は浅くしか出来ずに酸欠になったこと、飲み込む力が衰えていて唾液が飲み込めず、呼吸困難に陥ってしまったことを伝えました

『このようなこと、前にもあったの　』

『…はぃ………繰り返し…て……』

『呼吸はできるようになりましたか　　』

『…はぃ…も…大…丈夫…です…ごめ…わくをおかけ…しました…』

『点滴が終わったけど、あと５分くらい様子を見させてもらいますから』

…え〜っ……息できるようになったのに…

弱いながらに呼吸は整っていて、周りもハッキリ見渡せます

たぢまは超狭いキャスターに寝かされていて、血圧計と心電計、酸素の血中濃度を測られていました

…どれが異常音を鳴らしていたんだろう…

『ちょっと起きあがってみましょう』

上体を起こされたのですが、腰と骨盤、股関節が痛いたぢまには無理な体勢で

無理　無理　無理　無理　無理　無理　

 気づいてもらえて、足を下ろしてもらえたけど

『ご主人を呼んできましょうか』

『はい』

『これからお家に帰ります。お洋服…持ってきているかな　　』

『…あぁ〜……服かぁ………』

たぢまには間質性肺炎に苦しむお友だちがいて、呼吸ができない苦しさを分かっている気持ちでいたけど

呼吸ができないことの苦しみが初めて分かりました