藤村記念館 | にっくんのブログ

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藤村記念館

藤村記念館


 甲府駅北口のすぐ横にある藤村記念館は、第五代山梨県令だった藤村紫朗を記念した建物です。
 藤村紫朗は弘化2年(1845年)肥後熊本藩士黒瀬家の次男として産まれ萱野家の養子となりました。尊皇攘夷運動に参加し脱藩し長州藩に走り、王政復古運動に参加。明治維新の際、藤村姓に改姓。大阪府参事を経て、明治6年(1873年)山梨県権令、明治7年に山梨県令となりました。明治19年(1886年)地方官制により山梨県知事となり、明治20年に愛媛県知事になるまで14年にわたり、山梨県政を担当しました。
 藤村紫朗が山梨県令時代、疑洋風建築を積極的に導入し、学校や役場などに多数採用され、現在も多数残っています。それらの建物は藤村様式建築と呼ばれました。

 長野県松本市の開智学校の建設にさいし、山梨県内の擬洋風建築を参考にしています。




藤村紫朗



 この藤村記念館の建物は明治8年(1875年)、旧睦沢村(現在の甲斐市亀沢)に建てられた睦沢学校の校舎でした。昭和32年まで校舎として使用され、その後、36年まで陸奥沢公民館として使用されました。
 その後、老朽化で取り壊される寸前、藤村様式旧陸奥沢学校校舎保存委員会により保存が決定し、武田神社境内に移築され、藤村記念館として甲府市に寄贈され、翌年に重要文化財に指定。昭和44年から民族・歴史・教育・考古資料を展示する資料館として開館しました。平成22年に甲府駅北口の現在の地に移築されました。




屋根

宝形造りの屋根と太鼓楼


 屋根は桟瓦葺きの宝形造りで、中央に太鼓楼と呼ばれる塔屋が載せてあります。






円柱

円柱と窓


 窓は両開きのガラス戸と鎧戸の二重扉。枠と上部のアーチは黒漆喰で造られています。
正面のベランダには礎盤に黒塗りの円柱が並び、特に車寄せの両脇の柱には、ギリシャ建築の円柱風に窪みが彫られています。





軒天井菱組

軒天井


 ベランダの軒天井は、菱組の透かし打ち天井となっています。





コーナーストーン

コーナーストーン


 外壁は漆喰塗りの日本壁ですが、角は西洋建築でよく見られるコーナーストーンをまね、黒漆喰の擬石隅積形となっています。




太鼓楼への階段

太鼓楼への階段




根津ピアノ

 根津ピアノ(左のピアノ)


 山梨県出身で東武鉄道などを経営した実業家、根津嘉一郎氏が昭和8年(1933年)に山梨県各地の小学校に寄贈したピアノです。
 昭和6年に浜松の日本楽器製造株式会社(現ヤマハ)で製造されました。




藤村記念館内部教室

二階教室


 二階には当時の教室を再現していました。





武田信玄に関わる資料

武田家に関する資料


 郷土の英雄、武田信玄・武田家に関する資料が展示されていました。






花子とアン

花子とアン


 連続テレビ小説「花子とアン」の主人公、村岡花子は山梨県出身です。

 山梨県内でロケが行われていたそうです。

 一癖ある性格俳優、石橋蓮司が、花子の祖父役で朝ドラに出るとは思いませんでしたが、強く印象に残っています。





清水曲輪石垣

清水曲輪の石垣


 甲府駅北口多目的広場の整備にさきだち、平成21年に発掘調査が行われ、甲府城清水曲輪の遺構の一部が発見されました。

 石垣の一部が藤村記念館の西側に再現されています。