吉田大橋(手前)と豊橋(一つ先)
吉田大橋と豊橋
手前が吉田大橋で国道一号線が通っています。一つ先(下流)の橋が豊橋でかつての東海道がこちらの方を通りました。江戸時代の吉田大橋はこちらの方で、明治時代に掛け替えられた時、豊橋(とよばし)と名乗りました。
吉田藩は伊予(愛媛県、宇和島藩の支藩)にもあったため、紛らわしく、明治新政府に変わった時、豊橋藩と改め以後豊橋と名乗りました。
豊橋市公会堂
正面
豊橋公園の南側に豊橋市公会堂があります。
昭和6年(1931年)に浜松市出身の中村璵資平(よしへい)の設計により建てられました。鉄筋コンクリート製、三階建てで、正面階段の上にコリント式の列柱が並び、その両脇に四方に羽ばたく大鷲の彫刻を飾り、半球のドーム屋根の階段室をがあり、列柱の上や三階窓をアーチで飾るなど、ロマネスク洋式を意識した設計となっています。両脇のドーム屋根にモザイクタイルを用いて、アラビア風のエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。広さは1202平方メートル。設計の中村璵資平は静岡市庁舎本館や、静岡銀行本店の設計も手がけています。
東側
階段塔のドーム
四隅の鷲の彫刻と、モザイクタイルで彩られたドームが特徴です
豊橋ハリストス正教会
豊橋公園の南東側に豊橋ハリストス正教会があります。
大正2年(1913年)に知多郡内海村出身の河村伊蔵の設計により建てられました。設計にあたり、京都のハリストス正教会を参考に西洋風のドームを設計しました。
河村伊蔵は大正5年に函館ハリストス正教の設計もしています。
木造胴板葺き一階建てで、広さは182平方メートル。西側を正面に吹き出しのポーチ、玄関、啓蒙所(洗礼を受けていない人が儀式の時に待機する場所)、聖所(儀式をする場所)、が連なり、玄関の上には八角形の鐘塔と階段室があります。聖堂の東端に至聖所(聖遺物を安置する場所)があり、聖所と至聖所の間には聖障(イコノスタシス)で隔てられています。
聖堂の南北にも出入り口のポーチが設けられています。
南側
ドーム
山下りんのイコンと聖障
女流イコン画家である山下りん(1857年~1939年)の「主の昇天」「ハリストスの降誕」などのイコンを所蔵しています。
2008年に国の重要文化財に指定されています。