犬猫さんの白内障ってどのステージにいるかが重要なのよ | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

というわけで白内障のステージによる分類は大事です。

 

これが正確にできないので、眼科は眼科の専門医に診てもらうのが得策です。

 

ステージは進行具合によって4段階に分類されます。

 

一応書いておきますが

 

白内障は点眼や内服により改善はできません。

 

基本的には進行あるのみです。

 

 

初発白内障

 

白内障の最初の段階です。

 

水晶体の15%未満の白濁で

 

日常生活に不便があるような視覚障害はありません。

 

眼底も大丈夫で、網膜がちゃんと見ることができます。

 

 

未熟白内障

 

初発白内障の次の段階です。

 

水晶体全体の15%を超える白濁が認められますが

 

視覚が維持されている状態です。

 

進行具合によっては肉眼でも白濁が観察できます。

 

眼底の観察時は水晶体の混濁が見えにくくしますが

 

網膜や網膜血管、視神経乳頭の構造が見ることができます。

 

 

成熟白内障

 

未熟白内障が進行し、視覚を失った状態です。

 

水晶体は膨らんでしまい

 

前眼房が浅くなることがあります。

 

肉眼で見ても明らかに白濁していることがほとんどです。

 

眼底観察はここにきて白濁で不可能になります。

 

 

過熟白内障

 

成熟白内障がさらに進行し

 

水晶体が溶けはじめている状態です。

 

水晶体内の構造が壊れてしまい

 

構成成分が液状化を起こして水晶体嚢から眼の中に漏れてしまい

 

ぶどう膜炎を引き起こします。

 

水晶体内容物の喪失により

 

水晶体は薄くなります。

 

眼底観察は不可能ですが

 

逆に水晶体内容物のほとんどが漏れてしまえば観察できることもあります。

 

 

白内障の分類はそのほか発症した年齢、発症した部位、発生の形状により分類する方法もあります。

 

色々組み合わせた分類もあるのですが

 

大事なのはステージにより治療方法が変化してくるところです。

 

何度もいうようですが

 

眼科は専門性が高いので得意な先生にみてもらうほうがいいです。

 

うちなんか逃げですが

 

電話とか受けた時点で苦手だと言っちゃいます。

 

そのほうが相手の時間も奪わないですし

 

外科適応の時には迅速な対応が求められるからです。

 

待っていると外科ができなくなる可能性があります。

 

最近びっくりしたセカンドオピニオンの方で

 

目薬を7つ出されている子がいました。

 

ご丁寧に順番まで書いてありました。

 

僕ルールですが

 

内服もそうですが

 

サプリあわせて薬はできるだけ3つまでです。

 

投薬する人の気持ちを考えてみたほうがいいです。

 

長らく治療して、7つ目薬打って、で悪くなるなんて不幸すぎる。

 

僕は獣医は知識とかより

 

わからんことはわからんとちゃんと伝えて

 

その人のために何ができるかを考える力が重要だと思ってます。

 

あ、また脱線してる。

 

また明日も白内障。

 

では。