獣医師の動物病院裏ブログ。犬猫さんがモノじゃなくなることを夢みて。

獣医師の動物病院裏ブログ。犬猫さんがモノじゃなくなることを夢みて。

こんにちは。
35歳、2014年卒、開業7年目の獣医です。
日々の徒然を無責任に綴ります。
あくまでも一つの意見としてお受け取りください。

 

猫ヘルペス、通称猫風邪について書いてまいりました。

 

猫ヘルペスは、怖い病気ではありません。

 

でも、軽く流せるもんでもありません。

 

悪化するとクソ厄介だし、軽傷でもQOLを下げています。

 

鼻詰まってると、生きにくいでしょう?

 

特に猫は鼻が詰まると、食欲不振に直結します。

 

この病気の厄介さは、「ゼロか百か」で考えると必ず破綻するところにあります。

 

治ったか、治ってないか。感染しているか、していないか。

 

そういう二択で考えると、現実と噛み合わなくなる。

 

実際は、ずっとグレーなところにあります。

 

体の中にいて、静かにしている時間の方が長い。

 

でも、条件が揃えば顔を出す。そのたびに付き合う。それだけの話です。

 

多頭飼育でも、保護猫でも、家庭猫でも、重要なのは「管理する」という視点です。

 

排除するのではなく。

 

付き合う、できるだけコントロールする、このくらいの距離感がちょうどいい。

 

猫風邪を理由に、過剰に隔離したり、過剰に消毒したり、過剰に落ち込んだりする必要はありません。

 

猫ヘルペスは、理解して付き合う病気です。それ以上でも、それ以下でもありません。

 

僕の武器をお伝えします。

 

 

 

第一選択はアンチノールです。

 

鼻詰まりや鼻汁でいらしてるなら

 

ネブライザー(薬を15分くらいサウナみたいな部屋で吸入してもらいます。したがって、侵襲性がないです。)。

 

食欲不振を伴うなら

 

 

ミラタズをお耳に塗る。

 

+αするなら

 

 

ヘルペス用の点眼剤であるセンジュを外用としてお出しするくらいでしょうか。

 

もちろん初手から、ビブラマイシン(抗生剤)を使用することもあります。

 

でも少なくとも、全員じゃないし10人いたら1人くらいかなあ。

 

コンベニア(2週間効く抗生剤)の注射なんて猫風邪じゃ使いません。

(おそらく多くの病院さんがテンプレでやってると思うんですが、使用する明確な理由が知りたいです。ちなみに僕は誰が何使おうと勝手だと思う派何で、別にそこで競うことはしませんが、純粋に知りたい。)

 

体に優しい(のかどうかは知らんが)治療の方が良くないかなと思うわけです。

 

で、実際にあんまり困ったことはないので。

 

では。

 

 

↑ ペットウェルネスラボのオンライン診療です。

 

 

 

 

 

前回書いた通り、猫ヘルペスに特効薬はありません。

 

これを聞いてがっかりする人もいますが、ウイルス性の病気には基本的に薬はないことは常識として知るべきでしょう。

 

細菌とウイルスは長澤まさみとラクダくらい違う生き物です。

 

だからウイルス性の疾患(猫風邪)だと言うのに

 

抗生剤を注射したり処方したりするのはおかしいですよね?

 

もちろん僕もやりますが、その矛盾はちゃんと説明します。

 

猫ヘルペスの治療は、「何をするか」以上に、「何を期待しすぎないか」が大事になります。

 

治療の中心は、今も昔も支持療法です。

 

食べられるようにする。脱水を防ぐ。鼻と目の不快感を減らす。二次感染を抑える。

 

何だかんだ、自分の免疫力で叩いてもらうのが一番です。

 

ここで抗生剤とかでこねくり回すから逆に悪くなることが多いと思います。

 

特に食欲。猫は食べないだけで一気に状態が悪くなります。

 

ウイルスをどうこうする前に、まず猫を弱らせない、衰弱させないこと、端的に体重を維持すること。

 

何でこんな当たり前が無視されてるのかわからないくらい、動物医療の現場で無視されてると思います。

 

抗ウイルス薬が使われる場面もあります。(方便ね)

 

重度の角膜炎だったり、再発を繰り返す症例だったり。ただし、全例に使う薬ではありません。

 

飲めば治る保証のある薬ではないし、副作用や投与の手間もあります。

 

「とりあえず出す」ものではない。

 

抗菌薬についても触れときます。ウイルスなのに、なぜ抗生物質を使うのか。

 

理由は単純で、二次感染が起きやすいからです。

 

猫ヘルペスそのものより、細菌感染が症状を悪化させているケースは少なくありません。

 

これはヘルペス治療というより、合併症対策です。

 

ワクチンの話もしておきましょう。

 

猫ヘルペスのワクチンは、感染を完全に防ぐものではありません。

 

打っていても発症することはあります。だからといって、意味がないわけではない。

 

重症化を防ぐ。症状を軽くする。集団全体のリスクを下げる。そのためのワクチンです。

 

こう言うことも常識として知らないと、コロナの時みたいになります。

 

「ワクチンを打っているのに発症した」と聞くと、落胆されることがありますが、それは想定内です。

 

ゼロにするためのものではなく、マシにするためのもの。ここを誤解すると、ワクチンそのものへの不信感に繋がってしまう。

 

猫ヘルペスの治療で一番避けたいのは、「完璧を目指す」ことです。

 

隔離してもゼロにはならない。消毒しても完全には防げない。環境が変われば再活性化する。

 

そのたびに神経をすり減らすと、飼い主さんの方が先に疲れます。

 

目指すべきは、発症しても重くならないこと。再発しても慌てず対処できること。

 

このラインを維持できれば、猫も人もだいぶ楽になるんじゃないかな。

 

 

 

↑ ペットウェルネスラボのオンライン診療です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
動物医療過誤について。リーガルベット。立ち上げ中です。

 

 

患者さんが保護猫さんを何とかしたいということでした。

 

その野良さんは地域猫様で

 

何とか確保(言い方がすみません)したいということでした。

 

僕らはというか、うちは純粋に犬猫さんの医療を提供する企業です。

 

犬猫さんは好きですが、こういうことに長けておりません。

 

お医者さんに人とのうまいコミニケーションの仕方や

 

どこの美容院がいいかを聞いたら

 

心療内科を推奨されると思います。

 

獣医=動物に対して全能である的な世論に対して僕は反対です。

 

むしろ患者さん方の方が詳しい可能性が高く

 

物知り顔で厚顔無恥に知らない知識を披露するほど落ちぶれてないです。

 

でも患者さんの役には立ちたいです。

 

知らないことに対しては知らないので教えてくださいという立場が正しいと思います。

 

ということで、そういう方法でベストな策を知っている方はコメントください。

 

静岡市の事情に詳しいと嬉しいです。

 

さて、ペットウェルネスラボのyoutubeです。

 

 

 

毎週日曜日に動画を投下。

 

奇数月の第一日曜日の12時から1時間ほどyoutube ライブを行うこととします。

 

従って1月の第一日曜日は終了しているので、3月スタートです。

 

よろしくお願いします。

 

こちらのブログに関しては、出来るだけ純粋に学術系のブログだけにしていきたいなと思います。

 

今年はできるだけ毎日投稿します。

 

個人的な心情吐露は別の手段にしたいなと思います。

(手段は今後発表します)

 

手の内を晒すのも何なんで。

 

数日前からvivant にハマっていて、情報戦に対してアレなんですね。

 

というか狐狼の血じゃんと途中から。

 

TBSで連ドラで流れたならすごいすね。

 

ちなみに今日はクリストファーノーランのインセプションをみたし

 (七間町の劇場でも当時見た

 

 

 

佐藤航陽のプラネタリアも読んだので

 

 

 

 

やや思索的です。

 

焼酎も15杯ほど飲みました。

 

では。