犬アトピー性皮膚炎の急性増悪期の治療 | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

犬のアトピー性皮膚炎っても病気により皮疹が違います。

 

急性期には紅斑などの皮膚炎を認め

 

慢性期では苔癬化や色素沈着を伴います。

 

ここ1週間は急激に暑くなったせいか

 

上記の紅斑(赤いプツプツ)などを主訴にいらっしゃる方多いです。

 

つまりは急性期ですね。

 

ICADA(動物アレルギー性疾患国際委員会)の治療ガイドラインをみてみましょう。

 

治療の推奨度が一番高いAにランキングされているのは

 

薬剤療法による痒みと皮疹の軽減のための

 

概要グルココルチコイド(ステロイド)の短期投与にカテゴライズされる

 

コルタバンスの利用です。

 

 

同じグルココルチコイドの外用製剤でも他の外用薬は

 

推奨度がBやCにランクされています。

 

よく患者さんが持ってくる外用としては

 

 

がありますが

 

個人的にはあまり使用しません。

 

推奨度がAじゃないのも頷けるかなと思います。

 

(ステロイド力価などの細かい話はしてません。

 

そして故意に商品名で書いてます。)

 

また、薬剤療法による痒みと皮疹の軽減において

 

グルココルチコイドやオクラシチニブの短期投与にカテゴライズされる

 

 

この両内服薬の投与も推奨度Aになります。

 

ちなみに長期間作用型のステロイドの注射薬は推奨度Cです。

 

薬が飲めないという理由からかわからないですが

 

たまに注射を打たれていらっしゃる方がおりますが

 

よろしくないです。

 

えと、実を言うと推奨度がAのものは以上になります。

 

結構選択肢が少ないんですね。

 

悪化要因の同定と回避にカテゴライズされる

 

抗原の同定と回避(つまりはアレルギー検査)と

 

抗菌薬治療については推奨度がCです。

 

まあ微妙ってことですね。

 

ついでにいうと

 

 

急性増悪期においては

 

アンチノールのような必須脂肪酸は推奨度Cで無効です。

 

皮膚および皮毛の衛生状態の改善と治療にカテゴライズされる

 

非刺激シャンプーによる洗浄は推奨度BもしくはCとされてます。

 

 

これはシャンプーの選び方が重要です。

 

場合によっては逆効果になるので。

 

 

 

こういうちゃんとしたお店で相談ください。

 

あくまでも急性増悪期のお話でした。

 

明日は慢性期のお話にします。

 

では。