昨日はやや発展的な甲状腺機能亢進症についての内容を書きました。
今日は柔らかめに書いてみようという試みです。
高齢の猫さんに代表的なホルモンの病気です。
甲状腺という部分から分泌される甲状腺ホルモンは
基礎代謝や活力の維持に関わっています。
甲状腺ホルモンが多くなりすぎると
食欲旺盛なのに痩せる
やたら興奮しやすくなる(怒りっぽくなる)
下痢や嘔吐をする
などなど様々な症状が見られます。
発生する原因は不明です。
男の子女の子どちらもかかりますが
10歳以上の猫さんは1割くらいがかかるというデータもあります。
水を飲む量やおしっこの量が増えたり毛並みや毛艶が悪くなるのも兆候の一つです。
ぱっと見はよく食べますし、活発ですし、高齢のわりに元気に見えてしまうことで発見を遅らせます。
身体検査、血液検査だけで診断できるので動物病院にかかれば
見逃されない限り
1回の診察で診断できることが多いです。
基本的には甲状腺ホルモンの酸性を抑制する薬を服用してもらいます。
1日2回服用します。
外科的治療もできますが一般的ではありません。
ヨウ素を制限した療法食でも治療できると教科書にはありますが
僕は経験したことがありません。
内科的治療開始後は、基本的に生涯にわたって薬の服用が必要です。
定期的な診察による全身状態の確認や
適切な量の投薬が継続できれば
甲状腺機能亢進症の予後は良好です。
腎臓の機能は追っていくべきです。
では。(できれば機能の記事も読んでほしいな)