犬でNP -proBNPが高値を示す原因には
僧帽弁閉鎖不全症、心筋症、先天性心疾患、重度の肺高血圧症や右心不全などがある。
健康診断の項目の一つとして測定することが多いことで
タイトルのような相談があることがあるのだが
結論から書いてしまうと
心不全所見が認められていなければ
不確定因子による影響でお蔵入り。
こういう不確実な項目は健康診断に入れるべきじゃないと思う。(個人的には)
それこそLIP(リパーゼ)とかも。
N T -proBNPは試験管内での安定性が高いので
黄疸や乳糜、溶血などなど採血するときの手技や不手際、血自体の問題でおかしな値が出ることはない。
凍結してしまうと高い値になる場合があるらしいけど普通凍結はしないと思う。
NT-proBNPは様々な要因の心筋刺激によっても上昇する。
慢性腎臓病、高血圧、甲状腺機能亢進症、炎症性の病気、脂質代謝異常、なんなら犬種とかまで。
ということで大事なことは
BN Pが高いなら高いでしっかり全身状態や基礎疾患を精査すること。
間違っても短絡的に心筋症とか心臓病と診断して投薬を始めないこと。
というかそもそも心臓病を疑う(ような症状がある)時のサブ的な検査としてしか使わない。
というのがいいんじゃないかなと思います。
END