オススメのペット保険 | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

結論から言いましょう。

 

別にペット保険の加入は僕にとってはどちらでもいいです。

 

だからもちろんオススメとかおすすめじゃないとかありません。

 

すみません。タイトルは吊りです。

 

だから忌憚なく語りましょう。

 

獣医師としてではなく動物病院の裏側を知っている1飼い主として。

 

僕は自分の子は保険に入ってません。

 

まず前提としてほとんどの子が病院にほとんどかかることなく一生を終えます。

 

そして毎年行くであろうワクチンや予防薬については保険は適応外です。

 

という理由で保険に加入してません。

 

視点を変えてみます。

 

獣医師サイドの視点にすると

 

僕は1日の大半を病気の子を相手にして過ごします。

 

1日あたり15件くらいみるのですが

 

当院の顧客単価はジャスト1万円くらいです。

 

予防の子もいれば手術の子もいます。

 

ただ1日あたり30件以上の患者さんのいる病院の平均値(顧客単価)なので

 

何かしらの症状を抱えて1回あたりかかると1万円くらいかかるという見方はあながち間違いじゃないと思います。

 

そしてTKCに登録されている黒字化されている動物病院(つまり流行っている動物病院と言い換えることができると思う)の

 

一般的な粗利率、販管費率を当院は踏襲できているというお話を先日させていただきました。

 

なのでエビデンス的に当院は一般的な動物病院だと思います。

 

ということで病院の値段なんて主観じゃん、あてにならないという意見は聞きません。

 

読むだけ無駄だと思うのでやめてください。

 

ちなみに当院のGoogle口コミなどをみていただくと

 

ある程度廉価であるという口コミも多いですが

 

それは1日の大半を占める数日で治るだろうくらいの患者さんに対して

 

徹底的に身体検査でバイタルを判断することで

 

薬を使わない、余分な検査をしないを信条としているので

 

ワクチンや予防薬なんかは原価がだいたい決まってますし

 

ある程度収斂された価格帯から逸脱すると

 

高いというマイナスな風評になる可能性がありますので

 

基本的にはどの病院さんもそんな変わらないと思います。

 

なので1回あたり1万円かかる病院代を保険適応でまかなえるのであれば

 

それをメリットと感じるか感じないかというところだと思います。

 

例を出してみましょうか。

 

当院ではアトピーに対して以下のやり方はしてないですが一般論として

 

アトピー性皮膚炎に対する治療でアポキルというお薬を飲まれている方は多いんじゃないでしょうか。

 

多分どの病院さんも最小サイズで300円以上で処方されていると思います。

 

痒い時期は毎日飲まれている方も多いお薬だと思います。

 

300円×1日2回×30日=18000円

 

この時点で18000円かかります。

 

アポキルというのはヤヌスキナーゼ阻害薬という痒みをピンポイントで止めに行くお薬なので

 

例えば細菌性皮膚炎を併発していたりすると抗生剤を組み合わされるのが一般的じゃないでしょうか。

 

そうするともっとかかりますよね。

 

一般的な慢性疾患、心臓病や腎臓病で月2万円以上支払っている方は多いんじゃないでしょうか。

 

(※ 何度も言いますが当院がこういう治療をしているわけではありませんよ。一般論としてです。

 

当院のスタンスはできるだけ無駄な薬を使わない。必要なときにはしっかり使うというスタンスを固辞してます。)

 

ここに対して保険で支払える心強さはあると思います。

 

そして病院にかかわらず全ての業種で運営に関わる費用は上がってきています。

 

上記のアポキルも1週間くらい前にまたしても原価の更新がありました。

 

診療費というのはこれからも上がり続けると思います。

 

最後に皆さんが聞きたいぶっちゃけトークです。

 

正直、費用が高いと言われることは

 

病院の評判に関わります。

 

評判に関わるので食い扶持に関わります。

 

なので気にしない獣医師はいないと思います。

 

絶対検査したほうがいいのに強く言えないシーンもアルアルです。

 

定期的に検査してくださっていて、数日前には大丈夫だったし

 

検査にお金使ってもらってるからという妙な心象に囚われて

 

その時に検査を勧められなくて悪い病気に介入が遅れることもあります。

 

獣医師こそ値段に囚われているんです。

 

手術を勧めると値段もかかるし

 

医学ゆえにうまくいくかどうかも分からないし

 

なんて感じで内科で誤魔化してたら

 

手術できない段階までいってしまい

 

場合によっては命に関わることも多いです。

 

医学は引き算の美学だと言ってますが

 

足し算こそ効果的なこともあります。

 

治療の選択肢や検査の提案をする時に

 

どうしても僕らは値段を気にしてしまいます。

 

なので保険に入ってらっしゃるという事実は

 

僕たちに非常に安心感を与えてくれます。

 

もう一度言います。

 

獣医師こそ値段に囚われているんです。

 

獣医療がサービス業である以上

 

そこから逸脱できることはないと思います。

 

出来るだけ値段を安くしたい安くやってあげたいという良心半分

 

出来るだけマイナス要素を多くしたくないという保身半分で

 

結果的に犬猫さんの最善を選択できない場合もあるということです。

 

当院の患者さんはある意味変わっていて

 

値段なんてどうでもいい

 

何千万でも出すという

 

本当に変わった方が多いです。

 

でもそれはすごく少数派であることを僕は認識しています。

 

出来るだけ高い提案はしたくないというのが本音です。

 

一番初めにテイとして保険の有無はどっちでもいいと書きましたが

 

できれば入っといてほしいというのが

 

やる側の本音です。

 

 

 

 

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