抗てんかん薬を飲まれている犬猫さんに知っていて欲しいこと | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

抗てんかん薬は「定常状態」と呼ばれる血中濃度になるまで効果を発揮しません。

 

薬物を適切な投与間隔で投与し、血中濃度を定常状態にする必要があります。

 

定常状態は「半減期」と呼ばれる血中濃度が半減するまでの時間の4〜5倍と言われています。

 

半減期はお薬ごとに決まっています。

 

なので、発作が現在起きている状態なのに「経口薬」のみを処方することはあり得ません。

 

コントロールできている状態で経口薬というのは処方されます。

 

飲んですぐ効くというより、数日間かかるという認識でいてください。

 

第一選択であるフェノバールと前回紹介したゾニサミド(コンセーブ)、臭化カリウムは

 

血中濃度に依存して作用強度が異なります。

 

 

てんかん発作が生じる時間帯は予測できないので

 

発作予防継続のためには、血中濃度が有効レベルを維持することが重要です。

 

一方で、投与量が多すぎると、血中濃度が上がりすぎて

 

副作用レベルを超えてしまいます。

 

漫然と月1でお薬のみを取りに行くのではなく、定期的なチェックというのは必ず必要です。