抗てんかん薬は「定常状態」と呼ばれる血中濃度になるまで効果を発揮しません。
薬物を適切な投与間隔で投与し、血中濃度を定常状態にする必要があります。
定常状態は「半減期」と呼ばれる血中濃度が半減するまでの時間の4〜5倍と言われています。
半減期はお薬ごとに決まっています。
なので、発作が現在起きている状態なのに「経口薬」のみを処方することはあり得ません。
コントロールできている状態で経口薬というのは処方されます。
飲んですぐ効くというより、数日間かかるという認識でいてください。
第一選択であるフェノバールと前回紹介したゾニサミド(コンセーブ)、臭化カリウムは
血中濃度に依存して作用強度が異なります。
てんかん発作が生じる時間帯は予測できないので
発作予防継続のためには、血中濃度が有効レベルを維持することが重要です。
一方で、投与量が多すぎると、血中濃度が上がりすぎて
副作用レベルを超えてしまいます。
漫然と月1でお薬のみを取りに行くのではなく、定期的なチェックというのは必ず必要です。