(前回記事)
心の履歴(112-1) 逆境の喜び
2022/04/18(2009/02/04著)
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12738024008.html
(今回記事)
心の履歴(112-2)
ゼロックス社員教育セミナー
会社の応接コーナーに見た事も無い大きなコピー機が。
当時、コピーと言いますとコピアの湿式青焼きの時代。
https://jaa2100.org/entry/detail/035689.html
理研の陽画感光紙
https://tanken.com/copy.html
これは便利! すごいもの! メーカーはゼロックス。
乾式コピー機の傍には営業兼操作説明員のオボコイ男。
聞きますと、彼はこの春の新卒。
このコピー機は一週間限定での無料貸し出し。
でも、芳樹本部長の反対で引き揚げる事になっていたのです。
経費増の理由で。
話を聞きますと新卒の彼は大学の後輩。
これは何とかしてあげなくっちゃ!
一計を案じました。
今回のコピー機の窓口となっていたのは猪飼(仮称)総務課長。
猪飼さんは、滋賀県庁で課長職でしたが中途退職し、1年前にこの会社に再就職した人。
「休日に総務課長の自宅を訪問しなさい。まんじゅう持参で」
「そんな事をしていいんですか?」
「どうせ断られているのだから勝負じゃないですか。但し、その時の総務課長に対して、先ずは君の提案内容が勝負となる。-
- この機器を導入したメリットを他社の例で示しなさい。そして君の上司と相談をして、総務課長が書くであろう社内稟議書の文面を書いて、それを提案書の一部として添付しなさい」
更に付け加えて、「二つ目は、君の熱意が勝負となる。にじみ出る熱意を表現出来なかったらやぶへび。事前に話し方を練習してから行くのですよ」
それから総務課長の自宅の住所と地図を書いて彼に渡しました。場所は守山市で琵琶湖の東岸に近い農家の集落地帯。
翌週の月曜日、早速、彼は私の席に訪問の結果報告でやって来ました。
「私に話しかけるのはタブー。君と私は知らない者同士。社内で君と私が話しをしているのを見て心良く思わない人がいるかも。あとは総務課長次第」
二日後、彼は廊下を歩いている私を捕まえて言いました。
「有難う御座います。導入が決定しました。総務課長が芳樹本部長を説得したそうです。」
民間会社育ちの総務課長でしたら通じませんが、役所育ちの総務課長の場合、この手は通じるのです。
私が29歳になる1ヶ月弱前のことでした。
★ ★ ★
それから十七年後の1991年、札幌から本部に帰った私に、社内教育担当課長がやって来ました。
「富士ゼロックスの社員教育セミナーを受講してみてご意見を下さい」
㈱富士ゼロックス紹介セミナー
PSS (Professional Selling Skills)
日時 平成3年(1991)8月22日~23日、26日~27日の四日間 9:00~18:00
場所 ㈱富士ゼロックス総合教育研究所 大阪支社 セミナールーム
当時、富士ゼロックスはあぐらをかいていた特許が1970年頃切れて、キャノンやリコー等の新興コピー機に敗北を重ねるも、社員教育の成果で盛り返していたのです。
そのノウハウを売り物として『㈱富士ゼロックス総合教育研究所』を立ち上げたのです。
大阪の富士ゼロックスの別館二階で受講しました。
招待された受講メンバーは、主に東証一部上場企業の社員教育担当管理職連中でした。
このノウハウも、私から見れば「当たり前の事を、当たり前にする」でした。
四日間の紹介セミナーが終わってから、ゼロックスの講師連中に言いました。
「この講師役は、私の方が適任ですね」とね。
つづく
心の履歴(112-3)
三洋電機の工場コンセプト
2010/10/06
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12738258819.html
心の履歴30代①入社編:目次
2022-04-08
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12736672224.html
m