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「まる」や「しかく」や「さんかく」は それぞれ ステキなんだよ
積めた つみきの 数だけじゃ
「やさしさ」は 量れない♬
これも実はエピソードがあるのだ。
娘が4歳の時、ある知能検査をした。その結果を当時の主治医から聞かされた。
先生:「すっごく重いと思うの。」
私:「え?!体重がですか?!」
と一度ボケる私(笑)先生はニコリともせず、
先生:「知的にすっごく重いと思うのね。早産だから本来よりも一学年早くなってしまうけど、ダウン症の子に一年就学猶予をしても知的成長はあまり期待できないからしません。だからといってお母さん、おっとりはしていられないですよ。これからは月一度こちらに通ってくださいね。」
ちょうどその時は三ヶ月の間に気管支炎、肺炎で二度入院し、五日前に退院したばかりの日だった。娘の体の心配はまったくしてくれず、検査結果だけを見てそう私に告げた先生。心が折れた・・・。
その翌日重たい体を引きずりながら、保育園に娘をお迎えに行った時のことだ。迎えてくれた担任の先生はニコニコしながら
「今日もあーちゃん(私の娘)、とってもご機嫌で良い子でしたよ~!」
あぁ、いつもの明るく朗らかな声・・・昨日主治医から聞いてきた話を彼女にした。うなずきながら聞いていた彼女がゆっくりとこう言った。
「今日ね、私感動したことがあるんです。お昼寝の時間、Yちゃん(年下の子)が寝相が悪くてタオルケットがはだけちゃってたんですね。そうしたらあーちゃん、ムクっと起き出してYちゃんにタオルケットかけ直してあげたんですよ。そしてまた何事もなかったようにお布団に戻ってクールに寝たんですよ。すごくお姉ちゃんぽくって。なんかもう、あーちゃんカッコイイぞ!って。」
親でも知らないエピソード!へえ!うちのあーちゃんがそんなことをしたの?!スゴイ!先生続けてこう言った。
「今日だけじゃないんです。あーちゃんはいつもみんなを労るんです。泣いている子がいたら顔を覗き込んで頭を撫でてあげたり。本当にやさしいんだなぁ、あーちゃんは!って思うんです。」
おぉ!そうなんだ!もうそんな気遣いが出来る子になってたのか・・・そして最後に先生はこう言った。
「知能検査を行なう、そんな30分や1時間では分からないことがいっぱいあると思うんです。でも私たちは知っています。もう何年もあーちゃんと一緒にいるから。あーちゃんが誰よりもやさしいことを。知能検査じゃそんなことは分かるわけもないです。」
穏やかに、でも凛とした態度で言ってくれたその言葉・・・。人間って「悔しい!」って思うと唇噛んで我慢するんだけど、やさしさに触れると感情が堰を切ったように流れ出すものだ。張りつめていたものが一気にゆるみ、涙が止めどなく流れた・・・。
よく知能検査でつみ木を積ませる。本人が楽しいと思ってもいない積み木遊びで、積めれば積めるだけ良いのかな?いつもそんな疑問が湧いていた。それで出た結果ってなんなのかな?そうだよ!積めたつみきの数だけじゃ、知能指数の高さだけじゃ「やさしさ」の重さまでは分からないよ!
知的な障がいを持っているけど、とっても良い発達をしているお子さんの先輩ママに、そのお子さんが将来どんな子になってほしいか?と質問したことがある。彼女はこう言った。
「結局はね、”愛される子”に育ってさえくれればいい。愛されればたくさんの助けの手が差し伸べられるから。それには心のやさしい子に育って欲しいの。」
すごい将来の夢を語られるのかなぁと思っていたのに、そんなシンプルな答えをもらった。うん、でもこれって言い得てる。私もそう思うもん。愛される子に育ってほしい。心のやさしい子に育てほしい・・・。
でもこれはどうやら天賦の才能かも。気の強い母を尻目に(笑)、今日も娘はマイペースでニコニコとやさしさをナチュラルに振りまくのであった・・・。


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