日曜日の午前、気になっていた「オマーン館」に行ってきました。赤と白のシャープな外観が目を引きます。

 

この日は約30分待ち。15分おきに40人ほどのグループがまとめて案内される形式で、列が動くタイミングでは一気に進む感じでした。時間帯によっては、かなりの行列になることもありそうです。

 

  水が流れるアプローチが幻想的

 

まず驚いたのが、入場前のアプローチの廊下。天井に水が流れていて、太陽の光に反射してキラキラと輝いていました。

 

 

 

  展示は順路固定のシアター形式

 

オマーン館は、部屋に順番に案内されて映像を見る「順路固定型」の展示スタイル。途中でとばしたり、同じ展示に長くとどまったりはできませんが、そのぶん演出には一貫性があり、作品としての完成度も高く感じました。

 

最初の部屋では、壁面に映像が投影され、足元からは白い煙が立ち上る幻想的な演出。透明な板が幾重にも重なって絵が描かれており、ふわふわと浮かび上がるような立体感が生まれていました。中でも印象的だったのはクジラの絵。オマーンでは実際にクジラが見られるんでしょうかね。海の国としての一面を感じさせます。

 

 

次の部屋では「人と自然の共生」がテーマ。特に"水"への強い意識を感じました。

空飛ぶ夢洲のオマーン・パビリオンでも、水資源を管理しながら緑化するようなミニゲームがありましたが、やはりオマーンにとって水は非常に重要な存在なのだと実感。

 

 

 

  カフェとショップも

 

出口を出ると、オマーンの香りがする(?)シャボン玉というのがあったのですが…、何も感じることができず、そこは少し残念でした。

どうやってオマーンの香り出してるのかも、理解しないまま出てきてしまいました。シャボン玉が出る時間はそれほど長くないようです。

 

こちらのパビリオンにはテイクアウトと物販コーナーがショップが併設されています。私はデーツコーヒー(アイス/900円)を注文。ほんのり甘く、すっきりした飲み口で、暑い日にはぴったりでした。庭にはイチジクの木が植えられていて、どこか中東らしさを感じました。

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  予約ゼロで万博。どうしよう。

 

最近は毎回、なにかしらの予約を入れて万博に行っていたのですが、次回の入場予定日は、とうとう何も取れず「予約ゼロ」ということになりました。


久々に、完全フリーの状態で万博に行くことになりそうです。

 

 

  「予約なし」って、実際どうなの?

 

万博って、予約がないと楽しめないのか…と思ってしまいがちですが、実際のところ、そうでもないです。


自由に動けるというのは意外と快適。時間に縛られないので、疲れたら日陰で休む、時間を気にせずパビリオンに並ぶ、気になる屋台にふらっと立ち寄る、なんてこともできます。

 

ただし――。

この暑さ。
やっぱり、日中はどこかのパビリオンに入って一息つきたい気持ちになりますよね。
そう考えると、やっぱり「1つくらいは予約ほしかったなぁ」と思ってしまうのも本音です。

 

 

  朝イチ予約を取りに行く? でもそれって…

 

予約ゼロのときに考えるのが「当日朝イチの予約を狙おうかな?」という作戦。

 

今回、ゲートだけは根性で9時枠を手に入れたので、朝早くゲートを通過して、すぐに当日予約をゲット―― ?。

 

ただ、ここでひとつ悩ましいのが、「当日予約を入れてしまうと、いわゆる【ガンダム式】で順次開放される狙いどころにぶつかってしまうかも」ということ。

 

たとえば人気の 住友館 や null²。
当日枠が開放されても、下手に予約があると入れられない……なんてことにもなりがちです。


なので今回は、朝の動きはあえてフリーにしておこうかと、ちょっと迷っているところです。

 

 

  丸腰でも楽しむには?

 

予約ゼロでも楽しむためのちょっとしたコツは、

  • 朝イチで空いているパビリオンを攻める(海外館は入りやすいことが多い)

  • 11時~15時の暑い時間帯は、屋内休憩所やカフェを活用。風があればリング下も涼しい。

  • スタンプラリーやイベントなど、予約不要で楽しめるものをチェック

  • 当日キャンセル枠の情報をこまめに確認

など。特に最近は暑さ対策を万全にしないと厳しいので、「休める場所の確保」も大切ですね。

 

次回は希望の予約が取れればいいなぁと思いつつ、

今回の「丸腰万博」、意外と自由で気楽な1日になるかも? と期待しています。

 

 

 





未来の都市。今回で2回目の訪問です。
前回は駆け足だったので、もう一度ゆっくり見てみたくて、3日前予約で取りました。シアター入場ありとなしがある中で、私が取れたのは「なし」のほう。本当は「あり」がよかったので、少し残念。


  会場は西ゲートのさらに西!アクセスは事前に要確認


場所は西ゲートのさらに西側、まさに海のすぐそば。私は西ゲートから入る派なのでさほど遠く感じませんでしたが、東ゲートから来場する方にとってはなかなか遠く感じるエリアだと思います。

気温が高い日や疲れがたまっている時間帯は、アクセスのしやすさも含めて来場プランを練るのが良さそうです。


  未来社会Society5.0を体感する展示


建物に入ると、まずはSociety5.0(ソサエティ5.0)の概要を伝える導入映像。デジタルとリアルが融合した社会を、わかりやすく提示してくれます。



その後は、参加企業による展示ブースへ。ここがまさに「未来の都市」のコアといえる部分。エネルギーや交通、農業、防災など、さまざまな分野における新技術やアイデアが並んでいて、まさに万博らしい内容でした。

ただし、複数企業の共同パビリオンにありがちな課題もあり……。
各ブースで個別の待機列が発生するため、全部回るには、時間と体力がかなり必要です。


  映像展示中心に鑑賞 現実感と疑問も


私は今回は体験系にはあまり並ばず、映像展示を中心にいくつかを鑑賞。技術やコンセプトそのものは興味深く、「こんな都市ができたら面白いな」とワクワクする一方で、実際に実現するにはどういう仕組みとお金が必要なのか、という点は気になるところ。


「これを実現するには、誰がコストを負担するんだろう?」「このビジョンで投資を集められるのかな?」といった疑問もよぎります。
個人的には、現実からの距離感がまだ少しある印象で、具体的なビジネスとしては“様子見”かな、という気持ちにもなりました。


  午後は混雑、でも空調が効いていて快適


訪問したのは午後遅めの時間帯。パビリオン内はかなり混雑していて、ちょっとゴタゴタとした印象も。ただ、空調はしっかり効いていて、猛暑日だったこの日も中はとても快適でした。

そして出口を出ると、そこには「空飛ぶクルマステーション」。一瞬、ゼントラーディのバトルポッドみたいだなぁ…なんて思いましたが、よく見ると全然違ってますね。



未来社会の可能性を描くスケール感のある展示でしたが、じっくり体験するには時間とタイミングがカギになりそうです。

次に行く機会があれば、ぜひ「シアターあり」で見てみたいなと思っています!

 

 

 

万博で相撲があると聞いて、できれば観戦したいと思っていたのですが、観戦券を手に入れるには最低3万5000円の寄附が必要で、しかも抽選ということで、なかなかハードルが高いと感じていました。実質、本場所を見に行くのと同じくらいの価格ですね。

 

▶ 過去記事

 

そんな中、一般観覧もあるということで、「どういう形で観戦できるのか」と詳細の発表を心待ちにしていたところ、先日、ついに一般来場者向けの観戦方法が発表されました。

 

 

  観戦には整理券が必要!しかも当日配布の先着順

 

2025年8月3日(日)に開催されるこの大相撲イベントは、EXPOメッセ(WASSE)が会場です。


当日の朝9時より、会場入口付近の専用窓口で整理券が配布されます。

 

イベント予約ページからの申し込みはできないため、当日早朝からの並びが勝負というわけです。

 

 

  整理券は一人につき1枚。観戦希望者全員で並ぶ必要あり

 

整理券は1人1枚の配布で、代表者による複数枚取得はできません。
つまり、観戦したい人は全員で並ぶ必要があります。

大人1名につき4歳未満の子ども1人までは、膝上観戦が可能とのことです。

 

 

  観戦は3部制・各回720名限定

 

当日は入れ替え制で3つの時間帯が設けられており、それぞれ720名までが観戦できます。

  • (1枠目)   9:15~11:30

  • (2枠目) 12:00~13:15

  • (3枠目) 13:45~15:00

特に3枠目は幕内力士が登場する可能性が高いので、最も人気が集中しそうですね。

 

 

  西ゲートからの入場が必須?

 

会場となるWASSEは西ゲート側に位置しています。
朝9時に整理券を入手するには、西ゲート9:00入場枠の確保が実質必須かと思います。
確実に整理券を入手したい場合は、かなり早めの行動が求められることになりそうです。

 

 

  注意点まとめ

 

  • 整理券は当日9時からWASSE前で先着配布(1人1枚)

  • 各時間枠720名限定(計2,160名)

  • イベント予約ページでは申し込み不可

  • 観戦希望者は全員で並ぶ必要あり

  • 万博入場券が別途必要

 

寄附者向け観覧情報が先行する形だった今回の相撲イベント。

ようやく、一般の来場者も観戦できる方法が明らかになりました。

 

ただし、観覧できる人数は限られており、競争率は非常に高いと予想されます。
特に午後の回を狙っている方は、西ゲート9:00入場+早朝からの待機が前提になりそう。

 

東ゲートほどではありませんが、西ゲートもイタリア館の列に早く並びたい方や、パソナ、オランダ館、ガスパビリオンの予約なし枠を狙う方が集まっていて、朝から一定の混雑があります。

 

ここに加えて相撲の整理券を狙う来場者も加わるとなると、整理券配布前後の時間帯はかなりの混雑となりそうですね。

 

 

▶ 公式サイト

 

 

 

 

 

ブラジルパビリオンに行ってきました!

私が訪れた日は、入館までにおよそ30分待ち。列に並ぶ場所には日陰がほとんどなく、じっと直射日光の中で待たなければならず、かなり過酷でした。

 

列の動きは10~15分に一度くらいのペースで、一度動き出すと一気に前に進む印象です。タイミングが合えば並べることもありそうですが、入場規制中の時間帯も多いので、事前に覚悟はしておいたほうがよさそうです。

 

 

 

  最初の展示室:白い袋の森に迷い込む

 

館内に入ってまず現れるのは、部屋全体を包み込むように配置された大量の白いビニール袋のようなオブジェ。天井から吊り下げられているだけでなく、床からも生えているように立ち上がっていて、上下から包み込まれるような不思議な空間です。

 

 

まるで袋でできた森の中に入り込んだような感覚で、視界いっぱいに広がるその景色に圧倒されました。部屋全体が明るいオレンジに染まっていて、ちょっと燃えているような情熱的な雰囲気。ブラジルらしいな、という印象を受けました。

 

人の形や蜘蛛のような形のビニール造形もあり、どこか不気味でぞわぞわっとする感覚も。視覚だけでなく、感覚にも訴えかけてくる「アート空間」でした。

 

 

  ボディペイントとポンチョ

 

次の部屋では、ボディペインティングの体験ができるコーナーがありました。私が行ったときは塗料が少なくなっていて、ちょっと乾き気味の状態。時間帯によるのか、補充タイミングの問題かは分かりませんが、あまりきれいには描けませんでした。それでもお子さんたちは楽しそうにチャレンジしていました。

 

見本のように描くのは相当大変そう!

 

 

ちょうどスタッフがポンチョを配っていて、前のグループの方たちは全員もらえていた様子。でも、私たちのグループでは子どものみの配布で、大人には渡されず……これはちょっと残念でした。

 

このポンチョ、見た目もかわいくて記念になると評判の人気アイテム。SNSでも「もらえた!」という投稿をよく見かけます。配布時間に明確なルールがなさそうで、運次第な印象。もらえたらラッキーですね。

 

 

  ビデオエリア:ブラジルの過去と未来

 

その後は、ブラジルを紹介する映像エリアへ。サンバ、アマゾン、先住民、サッカーといった伝統的な内容に加えて、これからの未来を感じさせる要素も盛り込まれた内容でした。映像は全体的に明るくきれいで、視覚的にもとても楽しめます。

 

 

全部しっかり見てもいいですし、関心がなければそのまま通過してもOKな構成になっています。

 

 

  命のような展示で締めくくり

 

最後にもう一度、最初の白いビニール袋の展示室を通って出口へ。さっきまで膨らんでいた袋たちが縮んでいて、「あれっ?」と驚きました。どうやらこのオブジェたちは、一定の周期で膨らんだり縮んだりを繰り返す仕掛けになっていたようです。

 

 

最初に入ったときはすべてが膨らんでいて、そういう装飾かと思っていたのですが、帰りに通ったときにはしぼんでいて、その違いにびっくり。空気が入って急に立ち上がる瞬間もあり、まるで命が吹き込まれているようでした。

 

見るタイミングによって表情が変わるこのアートは、ただの装飾ではなく「命の営み」を感じさせるものでした。時間があれば、膨らんだりしぼんだりを最後まで見届けるのも楽しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

「もう入れないかも…」と半ばあきらめていたNTTパビリオン。そんな中、朝9時すぎにゲートを通過して、なんと当日予約を確保できました! 本当にうれしかったです。

 

この日は、桜島からタクシーで西ゲートまで直行。ある意味、タクシー代が“入館チケット”に化けたようなものですね。

 

NTTパビリオンは予約時間の15分前に集合し、受付を済ませると、予約時間ぴったりに体験がスタートします。

 

我が家は子連れということで、ありがたいことに優先レーンに案内してもらえました。何度も万博に来ていますが、子ども優先の配慮を受けたのは初めて。もう小学生なので少し驚きましたが、本当にありがたいですね。

 

▶ 公式サイト

 

 

  人類の遠隔コミュニケーションの歴史をたどる

 

まず最初の部屋では、人類がどのように遠隔でつながってきたのかという歴史の展示がありました。洞窟の壁画にはじまり、手紙、モールス信号、電話、スマートフォンへと続いていきます。

 

こうして見ると、ほんの数十年での進歩がいかに急激かがよくわかります。NTTが掲げる次世代通信「IOWN」の世界観が、この延長線上にあるんだなと感じました。

 

 

 

  3D映像でPerfumeのパフォーマンスを体感!

 

次の部屋では、3Dメガネを装着して映像を鑑賞します。内容は、あのPerfumeが4月に行ったという特別パフォーマンスの再現です。

 

最初は「3Dメガネってちょっと前の流行では?」と思ったのですが、実際に体験すると映像の立体感がすごい!


子どもは大興奮で、手を伸ばしてなんとか映像をつかまえようとしていました(もちろん無理ですが)。

 

個人的には、1970年の大阪万博と2025年の万博が"つながる"というテーマにグッときました。今の私たちのワクワクと、当時の人々のワクワクが共鳴するような感覚。未来だけじゃなく、過去ともつながる体験って、ちょっと感動します。

 

 

 

  最後は、全員で大合唱!?

 

3つ目の部屋では、まず参加者全員の姿をスキャンします。しばらくすると、壁面に自分たちの姿が登場!

 

「出てきた!」「あそこにいる!」と、みんなで盛り上がる時間が楽しい。画像はどんどん変化し、一部の人は年を取ったり若返ったり、不思議な変換が行われます。最後はみんなで歌を歌う仕掛けまであって、なんだか一体感が生まれていました。

 

事前情報をまったく仕入れずに行ったのですが、想像以上に楽しくて、体験時間の20分があっという間でした。

 

 

技術的には最先端でありながら、誰にでも親しみやすい演出やテーマが印象的だったNTTパビリオン。

 

子どもも大人も一緒に楽しめる、未来のつながりを感じる体験が詰まっていました。

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  意外と待つ?ブルガリアパビリオンはツアー方式

 

ブルガリアパビリオン、なんだかんだで1時間以上並びました。
入館は決まった人数ごとのツアー形式。15分毎に40人程度かと思います。

 

ただ、私が行ったときは、ちょうど英語ツアーが挟まったためか、日本語ツアーは一巡スキップされた様子。簡易椅子を持っていたので助かりましたが、正直ちょっとつらかった…。

 

 

 

  多様な菌の世界と、ヨーグルトのその先へ

 

最初の部屋では、多様なバクテリアが人間の生活に深く関わっているというお話。
ブルガリアといえばヨーグルト、というイメージがありますが、「ヨーグルトだけじゃないブルガリア」がテーマの一つのようです。

 

驚いたのが、日本でブルガリアヨーグルトが広く知られるようになったのは、1970年の大阪万博がきっかけだったというエピソード。今回の万博で“第二の出会い”を演出している、というのも納得ですね。

 

▶ 明治ブルガリアヨーグルトもブルガリアパビリオンを応援

 

 

  あれ?この子、どこかで…?ラクトちゃん登場!

 

展示の中盤には、パビリオンのマスコット「ラクトちゃん」が登場。
私は思わず、「あれ、この子…ドイツ館でも見たような…?」と心の中でつぶやいてしまいました(笑)。

 


ラクトちゃんには、仲間もたくさん。

 

 

バクテリアはこれからますます注目されそうな分野ですね。

 

 

  映像演出はかなり本格派。

 

次のエリアは、360度の没入型映像体験ゾーン。
きれいなお姉さんが登場したかと思えば、宇宙や工業的な映像が立て続けに現れ、テンポがかなり速め。

 


途中、QRコードを読み取って自分の思いやアイデアを投稿するコーナーもあり、ちょっとだけ双方向的な体験も。
 

映像はとても美しく、作り込まれているのですが、私は酔いやすいタイプなので、ちょっとだけきつかったです…。

 

 

  ローズオイル、あったら欲しかったなあ

 

ブルガリアといえば、ヨーグルトと並んで有名なのがローズオイル。
展示でも紹介されていたので、「ショップにあるかな?」と期待したのですが、物販やレストランのスペースはなし。

 

ちょっとがっかりではありましたが、実際に見たら万博価格で驚いていたかもしれませんし、結果的には見なくてよかったのかも…?と思ったりもします。

 

 

  静かな演出と余韻

 

ブルガリアパビリオンは、「自然とともに進化する」というテーマのもと、発酵・文化・未来をつなげるストーリーが丁寧に設計されたパビリオンでした。

 

「ヨーグルトの国」というイメージだけで訪れると、いい意味で裏切られるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

ヨルダン館は、今や万博の人気ランキングでも常に上位。ぴあの「一押しパビリオン」にも選ばれ、多くの来場者が注目する存在です。

 

私も長らく気になっていたのですが、いつ通っても「入場規制中」で入れず…。前の通路が狭いため、行列自体をつくるスペースがないのが原因のようです。「中国館の裏手を少し貸してくれたらいいのに」と、何度思ったことか。

 

そんな人気のヨルダン館に、ぴあの特集が出る少し前に、ようやく訪れることができました。

 

 

  朝ダッシュでヨルダン館へ!

 

この日は平日に休みをとり、万全の準備で挑むことに。東ゲートの方がヨルダン館には近いのですが、入場手続きに時間がかかるという話もあって、かなり早朝から並ばないといけないのではと判断し、西ゲートを選択。8時20分頃にゲートに到着しました。

 

9時20分すぎにゲートを通過し、そこからひたすらヨルダン館を目指して歩き続け、9時35分に到着。……が、すでに入場規制中。えぇ……この時間でもうダメなの?と思わず絶句。

 

でも、ここで諦めては何のために早起きして来たのか分かりません。係員さんの動きをじっと観察し(もはやストーカー)、列が動き始めて制限解除されたタイミングを逃さず、するりと列に合流。これが現状では唯一の突破口かもしれません。

 

 

  インタラクティブな展示と赤い砂

 

待機列に並べたのは9:50、入館は10:20頃でした。中での滞在は15分ほど。意外と回転は速い印象です。入り口は建物の北側にあり、待機列がパラソルの下や建物の影に入るところまですすめば、直射日光を避けられて少しラクです。

 

中では、まずヨルダンの歴史や都市についての説明を受けます。面白かったのは、火打石をたたくと壁のアラビア語が日本語や英語に翻訳されて浮かび上がる仕組み。火打石は音の違いもあって、ちょっと遊び心あります。

 

 

そして名物、赤い砂の展示へ。靴を脱いで、できれば裸足で体験を。サラサラの感触に驚きました。湿気の多い日本でもこのクオリティを保ってるってすごい…。この砂漠のシアターでヨルダン紹介の映像を観て終了。シンプルですが、体験型の仕掛けが効いていて満足度は高めです。

 

 

 

  並べない!混雑回避が最大のハードル

 

展示そのものは満足。でも「並べない」というストレスは大きいです。雑誌で紹介されたことで、さらに人が増える予感しかしません。ショップの砂アート売場も、いつも長蛇の列ですね。

 

もう、提案したい。靴は館の外で脱がせて、袋などに入れて持ち込む形式にしたほうが、時間が短縮されると思います。映像もグループごとに区切るのではなく、自由に入って自由に出られるスタイルにすれば、より多くの人が体験できるのではないでしょうか。もちろん、そのぶん展示としての満足度が下がるでしょうが、多くの人の一番の目的は“砂を踏むこと”だと思うので。

 

 

  体験価値は高い、でも戦略が必要

 

展示そのものは本当に素晴らしいのですが、やはり「並べない」ことが最大のハードルです。現状では、ダッシュと粘り強さ、そしてタイミングの見極めが求められます。待機列の解除は遠巻きに見守るしかなく、うっかり近づきすぎると係員さんに注意されてしまうことも…(係員さんも、毎日、来館希望者に説明したり、注意したり、本当に大変そう)。かといって離れすぎると、列が動いた瞬間に乗り遅れてしまうという難しさもあります。

 

 

それでも、あの砂の感触と空間体験は唯一無二。

ぴあで「一押しパビリオン」と紹介されたのも、たしかに納得です。でも正直なところ、あまり話題になりすぎてほしくなかったかも…という気持ちも。これ以上混雑が加速したら、本当に入館がますます難しくなりそうです。

 

 

 

 

 

 

万博のシグネチャーパビリオンのひとつ、「EARTH MART」に行ってきました。まず目を引くのが、古民家風のかやぶき屋根。

 

入口では茅葺の材料の産地が紹介されていて、全国各地から集められた中に、大阪の淀川産の茅も含まれていたことにとても驚きました。地元の素材が使われていると思うと、ぐっと親しみがわいてきますね。ただ、出口で振り返ると茅葺屋根の存在が感じられず、「あれ?こんなだったっけ?」とちょっと戸惑う感じもありました。

 

 

 

  中に入ると、まずは映像鑑賞からスタート。

 

映像の内容は、私たち人間が「何かをいただいて生きている」ということ。誰かの命を受け取って、自分の命をつないでいる。そのシンプルだけど重みのあるテーマが、実写やグラフィックを組み合わせた静かで印象的な映像で描かれていたと思います。なお、上映中は撮影・録画は禁止です。

 

 

  スーパーのようでいて、命と向き合う空間

 

その後は展示ゾーンへ。最初に印象的だったのは、「あれ、納屋のようなにおいがするな」という感覚。おそらく、展示に使われている乾燥した植物の香りが広がっていたからだと思います。

 

 

展示エリアは「MART(市場)」という名前にふさわしく、スーパーのような空間。食品がどのように手元に届くか、人が何を食べて生きているのかが数値や模型などを使って可視化されていました。

 

 

食品の模型を専用の台に置くと、その背景が画面に映し出される仕掛けがユニークで、子どもたちが気に入っていました。特に印象に残ったのがハチミツ。ちょうど最近、ミツバチの巣を見学するイベントに行ったばかりだったので、「ああ、あの働き者のミツバチたちが運んできた恵みなんだな」としみじみ感じました。




 

 

 

  顔が動物に変わる!? インタラクティブな仕掛けも

 

途中、自分の顔が画面の中で動物や植物に変わる展示がありました。これは「あなたが食べた命が、あなた自身の一部になっていますよ」というメッセージのように感じられました。ちょっと不思議で、ちょっと切ない。

 

さらに進むと、日本の伝統食に関する展示もありました。お米や寿司、昔ながらの乾物やお菓子など、どれも親しみのあるものばかりで、見ていてほっとするような感覚がありました。新しい食べ物だけでなく、これまで大切にされてきた食文化を未来へつなげていこうというメッセージが伝わってきました。

 

 

 

  「万博漬け」の引換券

 

ここまでの展示を見終わったところで、「万博漬け」の引換券をいただきました。

 

 

 

 

これは「EARTH MART」で実際に漬けられた長期保存用の梅干しで、25年後の2050年に引き換えて食べることができる、いわば“食のタイムカプセル”。そのときまで元気でいられるかな…と思いつつも、Googleカレンダーの2050年1月に「万博梅干し」としっかりメモを登録しました。

 

 

 

  みんなで囲む食卓

 

展示の最後は、大きな円卓を囲むような部屋。いろんな人の写真が並び、まるで一緒に食事をしているような気分に。ここではなんだか胸がじんわりして、ちょっと感動してしまいました。

 

EARTH MARTは、食の未来を難しく語るのではなく、「私たちは何を食べて生きているのか」という根本の問いやさしく投げかけてくれる場所でした。未来食や技術の展示もありますが、どちらかというと、人や命の営みに寄り添う空間という印象でした。

 

 

実をいうと、このパビリオンには最初あまり関心を持っていませんでした。ただ、「25年後の梅干し引換券がもらえる」と聞いて、それなら行ってみようかなと軽い気持ちで予約。ところが実際に訪れてみると、想像以上に展示がよくできていて、考えさせられる場面や、胸が熱くなる瞬間もありました。やっぱり、自分の目で見て、体験してみないとわからないものですね。

 

 

 

 

 

 

2025年夏、万博通いをがんばる家庭にとって、大阪府が配布する子ども向けの「夏パス」はとてもありがたい取り組みですよね。とはいえ、我が家ではすでに子ども用の通期パスを購入していたので、当初は「別にいらないかも」と思っていました。

 

 

  通期パスがあっても夏パスをもらうメリット

 

そんなふうに思っていたものの、よく考えると親がそれぞれ通期パスを持っていて、休みが別々だったりする場合、子どもの入場ゲート・パビリオンの予約枠がたくさんあれば、その分一緒に行ける日が増え、パビリオンの抽選に応募できるチャンスも増えるじゃないですか。たとえば、平日は母+子、週末は父+子、という感じで。

 

家族のスケジュールを考えると、これは意外と便利かも! と思い始めたころに、子どもが学校から「夏パス申請してや!」というプリントを持ち帰ってきたり、大阪府からのDMも届いたりと、思っていたより熱心な働きかけが続いたことも後押しになり、申請することにしました。

 

 

  最初のつまずきは「身分証明書のマスキング」

 

夏パスの申請には、子どもの身分証明書(マイナンバーカードや保険証)を提出する際、個人情報保護の観点からQRコードや会員番号などの部分を“マスキング”して提出する必要があります。

 

……はい、ここでめんどくさくなりました(笑)。

 

「もう申請しなくてもいいかも」と一瞬思ったのですが、家族が「じゃあ私がやるよ」と、マスキングするべき部分にぴったり合うようにポストイットをカットして貼り付けた保険証をスキャンするという、地味に手の込んだローテク作戦を実行してくれて(苦笑)、無事に申請完了。

 

数日後、夏パスのIDが届きました!

 

 

  ウキウキ登録!……のはずが、謎のメッセージ

 

「よし、これを子どもの万博IDに追加すればいいだけでしょ?」と軽い気持ちで登録を進め、予約も完了。

さっそくQRコードを出そうとしたら、こんな表示が。

 

このチケットはご自身では使用することができません

 

 

 

顔認証情報は「登録不可」でグレーアウト。さらにこんな表示。

 

「このチケットはご自身では使用することができません。使っていただきたい人に受け渡しをする必要があります。」

 

 

え、どういうこと?
子どもの万博IDでログインして、子どもの夏パスを登録してるのに? 顔認証も登録できない? チケットの年齢区分もあってるし、なにがいけないのか全く分からず、正直かなり焦りました。

 

 

  ネット検索で分かった「複数回入場パスの落とし穴」

 

いろいろ調べてみて分かったのは、「同じIDで2つ以上の複数回入場パスを持てない」ということ。つまり、通期パスが登録されているIDには、夏パスは追加できないという仕様のようです。

 

なんと、夏パス用に新しい万博IDを別途作らないといけないということか!

しかも、子ども用の万博IDを作成するには、またあの面倒な代理登録が必要。
 

……やりましたよ、ええ。もう一度。

 

代理登録したIDに夏パスを受け渡したら、ようやく顔認証もできるようになりました!

 

 

  QRコードの使い分けにも注意!

 

通期パスと夏パス、QRコードが違います。しかも、QRコードは日替わりではなく、1枚で通期的に使える仕様(予約は別途必要ですが)。

 

うちは記念チケットに通期パスのQRコードを印刷して、いつもそれで入場していました。でも、夏パスのQRコードも併用するとなると、どっちがどっちか分からなくなる可能性も…。

 

入場ゲートで「あ、それ違うコードです」となる未来が見える…!

 

なので、夏のあいだは「通期用」「夏パス用」両方のQRコードを所持して万博に向かおうと思っています。

 

 

  最後に:わかったこと

 

今回の教訓はこちら:

  • 同じ人が複数回入場パス(例:通期パス+夏パス)を使うには、IDを分ける必要がある

  • 顔認証もパスを登録したそれぞれの万博IDに対して個別に行う

  • QRコードも当然異なるので注意

 

申請やID作成はちょっと手間がかかりますが、一度やってしまえば夏の間しっかり活用できます。QRコードの使い分けやID管理を忘れずに、暑さ対策もしっかりして、楽しい万博の夏を過ごしたいですね。