東京都青梅市(おうめし)にある吉野梅郷(よしのばいごう)は、とても有名な梅の名所です。
今年も、恒例の梅まつりが3月30日まで行われています。
しかし、今年の梅まつりはいつもと少し違う、特別なおまつりとなりました。
新宿から電車で1時間半ほどで到着したのは、JR青梅線 日向和田(ひなたわだ)駅。
まだ朝8時という事でそれほどの人はいません。
でも、とっても混むので、早めにやって来たというわけです。
このあたりは、秩父多摩甲斐国立公園なんですね。
吉野梅郷というのは、この日向和田駅周辺に広がる東西4キロメートルの地域の事です。
中心は「青梅市 梅の公園」。
他にも、吉川英治記念館や、きもの博物館などもあります。
では、梅の公園を目指して歩きましょう。
多摩川にかかる神代橋にも、梅の花が。
もちろん、マンホールにもね!
目指す梅の公園まで、ゆっくり歩いて30分ほど。
まわりののんびりした景色を見ながら歩きます。
この沿道には、梅まつりにかかわる出店が並びます。
でも、まだ早いので、シャッターが下りていましたよ。
しばらく歩くと、住宅街の中に入ってきました。
とあるお家のお庭に犬小屋が。
いま、外で暮らしているわんこをみるのって珍しいと思ってよく見ると…。
おうちに「営業部長」って書いてあります。
え?あなたが?(笑)
か、かわいい。
ところが、もう少し先に行くと、なんと!
わ、こちらにも部長が!
うっそー。
おもしろすぎるぞ、青梅。
その場にはヒントが見つからなかったし、あまり近くまで行けなかったので帰ってから検索してみました。
その結果、植木屋さんのわんこ…改め部長達だということでした。
部長、元気でね!
枝垂れ梅かな?
個人のお宅でこれだけの木が植えられる広さがあるのがすごい。
やはり、普通のお宅にも梅を植えている方が多いです。
まだ開いていない出店の先に、梅の公園が見えてきました!
さて、初めに書きましたが、毎年行われていた「梅まつり」、今年は特別なんです。
それは、梅の花を見られる梅まつりが最後だから。
2009年(平成21年)、青梅市内で日本で初めての「ウメ輪紋ウイルス(プラムポックスウイルス)」が確認されました。
これは、ウメやモモに感染するウイルスです。
この病気になると、果実が変形したり、早期に落果していまい収穫に影響が出るということです。
この病気が他の地域まで広まらないように、国の指導により、他地域への梅の木の移動が禁止されたり、廃棄されることになりました。
青梅市内では2万6千本を伐採、特に被害の多い吉野梅郷では、すでに1万本以上の梅の木が伐採されたそうですが、まだこの病気は終息していません。
そして、吉野梅郷の中心といえる「梅の公園」の梅の木も、ついに伐採されることが決まったんです。
梅の公園には、80品種 1200本以上の梅の木があります。
この4月1日から、全てが伐採されます。
このウメ輪紋ウイルスが終息するまで、この梅の公園に梅の木が植えられることは無いでしょう。
つまり、今年が最後の梅まつりとなるわけです。
今日はしっかり目とカメラに美しい梅の花の姿を焼き付けます。
たくさん写真を撮ってきましたので、みなさんもぜひ楽しんで下さい。
撮影 2014.3.29
入園料は200円です。
作家の吉川英治さんは、戦時中、青梅市に10年ほど疎開されていたそうです。
その時住んでいた住宅が、吉川英治記念館として公開されています。
青梅に関する句を詠まれていたんですね。
黄色は、梅ではなく「山茱萸(サンシュユ)」です。
まだ人もまばら。
いまのうちに写真を撮りましょう!
山茱萸の黄色がすごく映えますね。
ご覧いただくとわかると思うのですが、ここは山。
かなり急な斜面に梅が植えられています。
ぜえぜえ。
お弁当いいなぁ…。
まだまだ道半ば。
あのてっぺんまで行きます!
息が切れた時には、写真を撮るふりをして休憩(笑)
階段は、これでまだ1/3。
すでに休憩中…。
頂上到着!
ひゃー、キツかった…。
それぞれの木に付いていたタグ。
管理用のものかな、それとも伐採の目印なんでしょうか。
青梅市梅郷産 萩野(はぎの)
酔心梅
東雲(しののめ)
階段の両側には、玄海躑躅(げんかいつつじ)が綺麗に咲いていました。
時々青空が出たりして、気持ちよかったです。
ところで、梅の木が全て伐採された後、この公園はどうなるんでしょう。
すでにもう、動き出していました。
いつか梅の木を植えられる日まで、花を植えて花の公園にするのだそうです。
昨年、ボランティアによって、福寿草や水仙などが植えられていました。
その気持ちは痛いほどわかりますし、ぜひ成功してほしい…とは思うのですが、うーん。
以前に来た時よりも、梅の木の間隔が広くなっている気がしました。
やはり、すでにここ数年でだいぶ伐採されているのでしょうか。
さて、また入口付近まで降りてきました。
お腹すいたなぁと思ったら、市がやっている出店に手づくりっぽいおにぎりがあったので購入!
具はいろいろありましたが、青梅のイメージで「ふきみそ」を選んでみました。
まだほんわかと温かくて、おいしかったです。
さて、今回は梅の公園を内側から見たわけですが、この梅の公園の全体が見える場所がありました。
向かいの山です。
またまたかなりの急こう配ですが、がんばって登ります!!
み、見えた-!
これが、見納め。
梅の木たち、ありがとう。
こんなに綺麗に咲いてくれてありがとう。
またいつか、ね。
吉野梅郷、最後の梅まつり いかがでしたか?
膨大な写真があったのと、慣れない山登りにヘトヘトで、公開がおそくなってしまってごめんなさい。
梅まつりは、3月30日まで。
伐採は4月1日からということでしたが、31日がどうなのかや、1日以降入園できるのかなどが不明です。
もし行かれるかたは、事前に確認なさってからお出かけください。
また、ご紹介したウメ輪紋ウイルスは、植物だけの病気で人間には影響はありません。
その梅の実を食べても、人体に影響は無いそうです。
オマケ。
私が帰る頃(12時前)には、通勤ラッシュ並みに混雑していた日向和田駅なのでした。
最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
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